【Nagano snapshot】 小諸 風情町点描


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α7RIII FE 85mm F1.4 GM


1年ほど前から生活の拠点の中心を蓼科の山荘から同じ長野県内の御代田(みよた)町に移している。御代田と言ってもほとんど知られていないので、対外的には「軽井沢の近く」とか「浅間山のふもと」と言っている。もう少し詳しく言えば、東信と呼ばれる長野県東部地域にあり、浅間山に沿って軽井沢町と小諸市に挟まれた平成の大合併を免れた町だ。新幹線が停まる佐久市とも隣接していて、ちょっとした買い物では佐久に出ることが多い。

今回のNagano Snapshotの撮影地はそんな隣町の一つの小諸。蓼科にいた時はあまり縁がなく、長野県でスナップを始めてからかれこれ5年以上経つが、町を歩いたのは今回が初めてだ。おもな街歩きスポットは駅の西側の懐古園(小諸城址)と東側の北国街道筋の宿場町だが、今回は宿場町の方を歩いた。

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α7RIII FE Sonnar 55mm F1.8 ZA


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α7RIII FE 85mm F1.4 GM


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α7II FE 28mm F2


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α7II FE 28mm F2


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α7RIII FE 85mm F1.4 GM


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α7RIII FE 85mm F1.4 GM


ご覧のようになかなか風情あふれる家並みが続くのだが、観光客はおろか、ほとんど人影がない。真冬のオフシーズンだとはいえ、もったいない。僕は新聞記者時代に岐阜県高山市(飛騨高山)の支局に勤務していたことがあるが、隣県の同じ山間地で共通項が多い一方で、信州人は飛騨人よりもだいぶ奥ゆかしい印象を受ける。逆に言えば、飛騨の人の方が方言もそうだが、西日本的な要素が入っていて、外交的で明るい。観光地のアピールの仕方にその差が出ていて、信州は、都会の登山家やメディアが勝手に宣伝してくれる北アルプスや上高地などの山の自然は別として、町並みや山里の押し出しが弱いのではないかと思う。

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α7RIII FE 85mm F1.4 GM


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α7RIII FE 85mm F1.4 GM


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α7RIII FE 85mm F1.4 GM


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α7II FE 28mm F2


飛騨高山は、ミシュラン・ガイドで3つ星の世界的な観光地だ。白川郷が世界遺産登録された時に現地で記者をやっていたから分かるが、高山や白川郷は決して黙っているだけで観光客が自然と集まってきたわけでも、観光行政に特段強力な牽引力があったわけではない。市井に行動力に満ち、かつ国際的な人材が多くいて、都会や海外からUターン・Iターンしてきた人と伝統的な地元民が同じ方向を向いて外向きのアピールをしてきた積み重ねが今日の地位を築いてきた。

もちろん、信州にもそういう人たちが大勢いてさまざまな努力をしているとは思うが、真面目で奥ゆかしい人が多い分、良く言えば押しの強さ、悪く言えばハッタリに欠ける面があるのではないかと思う。また、東京から近い分、移住者が東京に片足を突っ込んだまま地域社会に溶け込まずに暮らせてしまう点も、地元の人が気づかない魅力を引き出せない要因かもしれない(自分がまさにそういう層である)。信州人のハッタリのない誠実さはとても素敵だと思うし心から共感もするのだが、人通りのない寂しい町並みを歩いていると、少子高齢化社会の中でこのままひっそりと貴重な風景が朽ちていってしまうのではないかと本気で心配になってくる。

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α7RIII FE 85mm F1.4 GM


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α7II FE 28mm F2


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α7II FE 28mm F2


ただ、個人的な都合で言えば、信州の街角はこのままひっそりとしていてくれた方が嬉しい。このNagano Snapshotのカテゴリの一連の投稿や、それをまとめた写真集『ナガノスナップショット』を見ていただければ分かると思うが、観光地や名所をそれらしく撮った写真はほとんどない。もちろん、御柱祭などの一大イベントを全く無視しているわけではないが、僕のライフワークの一つである街頭スナップの主眼は、特別な場所や特別な瞬間ではなく、いつもそこにひっそりと存在する日常の奥にある普遍的な真実である。前回の日記にも書いたが、僕にとって写真は真実の追求=哲学にほかならない。

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α7RIII FE 85mm F1.4 GM (APS-C Crop)


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α7RIII FE Sonnar 55mm F1.8 ZA


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α7II FE 28mm F2


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α7II FE 28mm F2


今回は、 ソニーα7系ボディ2台(7RIII&7II)に分けて、所有するソニーFEマウントの単焦点4本を全て使用。僕は「複眼の視点」をモットーにしているので、50mm一本勝負のようなことはあまりしない。そのためどうしても持ち歩くレンズの数が多くなってしまうのだが、その点で比較的コンパクトにまとまるフルサイズミラーレス一眼と純正・専用レンズはありがたい。APS-Cやフォーサーズならもっと軽量化できるのだが、フィルム時代から35mm判に慣れてしまっているので、選択の余地がある限りはフルサイズにこだわりたい。

持ち出したのは、85mm/1.4GM、55mm/1.8ZA、28mm/2、FiRIN20mm/2の4本だが、今回は特に85mmを多用した。最近は85mm・90mmの中望遠の画角が心地よい。ポートレート撮影でよく言う85mmの被写体との絶妙な距離感は、スナップでも的を射ていると思う。混み合った都会では中望遠は長すぎる嫌いがあるが、空間が広い田舎では、標準レンズ感覚となるのだ。そして、この85mm/1.4GMは、伝説の名玉コンタックス・プラナー85mm/1.4の現代版とも言うべき、シャープかつボケ味の美しい究極の85mmだと思う。

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α7RIII FE 85mm F1.4 GM


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α7RIII FE Sonnar 55mm F1.8 ZA


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α7RIII FE Sonnar 55mm F1.8 ZA


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α7RIII FE Sonnar 55mm F1.8 ZA


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α7II Tokina FiRIN 20mm F2


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α7II Tokina FiRIN 20mm F2


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α7RIII FE 85mm F1.4 GM


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α7RIII FE 85mm F1.4 GM


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α7RIII FE Sonnar 55mm F1.8 ZA


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α7II FE 28mm F2



本ブログカテゴリ「Nagano Snapshot」をまとめた写真集をKindle(電子書籍)と紙のフォトブックで出しました

 

     

by hoq2 | 2018-04-12 00:07 | 写真(Naganao snapshot) | Trackback | Comments(0)

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