人気ブログランキング |

【21st Century Snapshot Man】2016 5/25 大井町ー大崎ー恵比寿 


c0035245_23532640.jpg

Leica M6TTL Canon 50mm F1.8(Lマウント) Ilford HP5 Plus

この時期、立て続けに小学生時代を過ごした地元エリアに行く用事があって、このモノクロフィルム街頭スナップも前々回【21st Century Snapshot Man】2016 5/21 武蔵小山 ダムの底に沈むムラ に続いて、大井町ー大崎ー恵比寿と品川区界隈を歩いた。今回は、朝長野県蓼科の自宅を出て高速バスで新宿に入り、同級生がやっている大井町のイタリアン・ダイニングバーで昼食を取った。その近くで取材が一件あり、それを終えた後、夕刻前からあてもなく、しかし、前回歩いた武蔵小山・中延方面とはダブらないように気をつけながらの街歩きである。

c0035245_00101432.jpg

Leica M6TTL Carl Zeiss Biogon 28mm f2.8 Ilford HP5 Plus

c0035245_00111693.jpg

Leica M6TTL Carl Zeiss Biogon 28mm f2.8 Ilford HP5 Plus

c0035245_00123402.jpg

Leica M6TTL Carl Zeiss Biogon 28mm f2.8 Ilford HP5 Plus

カメラはM6TTL一台。レンズは僕の東京スナップの基本、50mmと28mmで、28mmはいつものビオゴン。50mmはキャノンLマウントの1.8である。キャノンが初めて独自開発したというズマリット系のシャープなクラシックレンズで、1952年の発売当時は「セレナー」銘だった。僕はこれをアマチュアカメラマンの義理の母からキャノンのレンジファインダーボディと共に譲り受けたのだが、ほとんど使った形跡がない美品である。とはいえ、デジタル時代の今、さすがに使うシーンがなくて、ずっと見向きもせずに防湿庫に眠っていた。それが、この春先にやはり義理の母からビオゴン28mm付きのM6TTLを譲り受け、それをきっかけにフィルム復帰してから、LMアダプターを入手してキャノンをライカにつけてみたというわけだ。その後、ずっと現代的かつライカらしい描写のエルマーM50mmを一軍として新たに入手したのだが、このキャノンのエレガントな魅力は色あせない。やはりM6用に入手したズマロン・サンハンと共に、使いこなせるようになりたいと思っているクラシックレンズである。

c0035245_00452560.jpg

Sony α7II Leica Elmar-M 50mm f2.8 Voigtländer VM-E Closefocus adapter

c0035245_00475935.jpg

Leica M6TTL Canon 50mm F1.8(Lマウント) Ilford HP5 Plus

c0035245_00502679.jpg

Leica M6TTL Canon 50mm F1.8(Lマウント) Ilford HP5 Plus

c0035245_00540638.jpg

Leica M6TTL Canon 50mm F1.8(Lマウント) Ilford HP5 Plus

c0035245_00562235.jpg

Leica M6TTL Canon 50mm F1.8(Lマウント) Ilford HP5 Plus

このキャノン(セレナー)、開放付近ではさすがに収差が目立っていわゆるグルグルボケが出るのだが、2.8まで絞れば、クラシックレンズらしいエレガントさと現代でも十分通用するシャープさが共存して実に品のいい描写をする。モノコートなので当然逆光に弱く、空が大きく入った構図などでは注意が必要だ。しかし、決まる時は圧倒的に美しく決まるが、条件が悪いと結構危ういズマロンに比べればずっと優等生で、ライカコピーと言っても差し支えない64年前のレンズだとはいえ、やはり日本製である。僕のように、アナログ写真といっても、モノクロネガ→フィルムスキャナー→フォトショップ調整で最終的にデジタルデータとして仕上げる使い方ならば、オールドレンズゆえの弱点も十分カバーできる。

c0035245_01111706.jpg

Leica M6TTL Carl Zeiss Biogon 28mm f2.8 Ilford HP5 Plus

c0035245_01185960.jpg

Leica M6TTL Carl Zeiss Biogon 28mm f2.8 Ilford HP5 Plus

c0035245_01201888.jpg

Leica M6TTL Carl Zeiss Biogon 28mm f2.8 Ilford HP5 Plus

そうは言っても、セレナーだエルマーだと言う以前に、やはり東京の街で50mmは主役になりにくく、ライカならビオゴン28mm、コンタックスの一眼レフの時はディスタゴン25mmに頼る場面が多い。もちろん、50mmの目になってそれだけに集中すれば難なく撮れる。でも、異論はあるだろうが、やはり僕は多角的に、その時に用意した全ての画角の目になって街を見つめ、気になった一期一会の機会を捉えるのを良しとする。だから、きっと人より一度に持ち出す機材は多い。それをストレスなく運ぶ工夫もしている。まあ、それは置いておいて、結局何が言いたいかと言うと、28mmと50mmがあれば、都会なら28mm中心、田舎なら50mm中心に過不足なく撮れるということだ。

c0035245_01462691.jpg

Leica M6TTL Carl Zeiss Biogon 28mm f2.8 Ilford HP5 Plus

c0035245_01480844.jpg

Leica M6TTL Carl Zeiss Biogon 28mm f2.8 Ilford HP5 Plus

c0035245_01493611.jpg

Leica M6TTL Carl Zeiss Biogon 28mm f2.8 Ilford HP5 Plus

前の晩に「今日はどこでどの時間帯にどれくらいの時間をかけて撮るか」と想像しながら、持ち運べる範囲内でそれに合ったボディとレンズを準備する。その段階から撮影は始まっていると言っていいのだが、同時に、一度撮影に入ったらあまり機材に縛られずにリズムよく撮っていくことも大事だと思っている。そういう意味で楽なのは、東京では、若いころと変わらず28mmである。一本勝負にこだわるなら35mmだろう(僕はズームレンズは街頭スナップには使わない)。50mm一本勝負は東京のような密集した都市では結構チャレンジングだと思う。

c0035245_01520909.jpg

Leica M6TTL Canon 50mm F1.8(Lマウント) Ilford HP5 Plus

c0035245_01533125.jpg

Leica M6TTL Carl Zeiss Biogon 28mm f2.8 Ilford HP5 Plus

c0035245_01563363.jpg

Leica M6TTL Canon 50mm F1.8(Lマウント) Ilford HP5 Plus

c0035245_02012146.jpg

Leica M6TTL Carl Zeiss Biogon 28mm f2.8 Ilford HP5 Plus

今回は機材の話が多くなってしまったが、もう少し。モノクロフィルム復帰後主力になってくれたビオゴン28mmが、今回の終盤から片ボケの症状を見せるようになった。この後、一度α7IIにつけてデジタル・カラーで撮影を一回してから修理に出した。気づいたのはフィルムを現像してスキャナーに通した後のことで、その前に行ったデジタルカラー撮影の際には気づかなかった。その時はf5.6〜f11で撮っていたので、被写界深度に吸収されていたのだと思う。その撮影から帰ってきて、鏡胴のガタに気づいて修理に出したというわけだ。その時点では片ボケに気づいていなかったが、出しておいて良かった。このビオゴンは僕の趣味的な所有レンズにしては珍しく現行品なのだが、20年近く前に買ったもので、僕の手に渡った時には既にピントリングが油抜けしていてわずかに異音がしていた。そのうちOHに出そうと思いながら騙し騙し使っていたので、こうなるのも時間の問題であった。コシナからの見積もりは「鏡胴ガタ修理」「グリスアップ」「分解清掃」「カム・MTF調整」で1万6740円也。それでまた長く主力でフィルムにデジタルに使えるのなら安いものだ。

c0035245_02180234.jpg

Leica M6TTL Carl Zeiss Biogon 28mm f2.8 Ilford HP5 Plus

c0035245_02205652.jpg

Leica M6TTL Carl Zeiss Biogon 28mm f2.8 Ilford HP5 Plus

c0035245_02222311.jpg

Leica M6TTL Carl Zeiss Biogon 28mm f2.8 Ilford HP5 Plus

c0035245_02232859.jpg

Leica M6TTL Carl Zeiss Biogon 28mm f2.8 Ilford HP5 Plus

しかし、大崎駅の西側の変貌ぶりにはびっくりした。1980年代末〜90年代初めと2000年代前半ごろにはかなり東京の街を歩いてスナップしている。23区内の主要な所で全く知らないところはないと言っても過言ではない。それでも、最近は何か、自分の街ではないような疎外感を感じる。今は東京に住んでいないということとは別に、である。このスクラップ・アンド・ビルドの街は、以前から外見はしょっちゅう変わっているのだ。今に始まったことじゃない。

では何に違和感があるのか。人だと思う。東京に限ったことではないし、多分、世界中で起きていることだと思うが、この10年くらいですっかり「人間」が入れ替わったように思う。デジタルネイティブなヒョロっとした若者たちの感覚が、街全体を支配している。別にそういう若者を否定しているわけではない。俺ら世代だって、さらにはもっと上の世代だって、こうやってネットを使って写真を楽しみ、四六時中スマホとにらめっこしている時代である。若者たちとの違いは、アナログしかなかった時代を体験しているか否かということだけだ。ともかく、世界はガラッと変わった。街も今までの東京とは違っていて当たり前なのである。頭では分かっているが、今だに街を貫く違和感に「あれっ?」っとなることがある。

c0035245_02335276.jpg

Leica M6TTL Carl Zeiss Biogon 28mm f2.8 Ilford HP5 Plus

c0035245_02354054.jpg

Leica M6TTL Canon 50mm F1.8(Lマウント) Ilford HP5 Plus

c0035245_02372968.jpg

Leica M6TTL Canon 50mm F1.8(Lマウント) Ilford HP5 Plus

c0035245_02390389.jpg

Leica M6TTL Canon 50mm F1.8(Lマウント) Ilford HP5 Plus

c0035245_02401045.jpg

Leica M6TTL Canon 50mm F1.8(Lマウント) Ilford HP5 Plus

日が暮れてからもう少し、最終的には恵比寿まで歩いて終了。電車で拠点の新宿に戻って残り数枚を撮り切った。フィルム2本半(一本は半端な20枚撮り)の消費であった。

c0035245_02430477.jpg

Leica M6TTL Carl Zeiss Biogon 28mm f2.8 Ilford HP5 Plus

トラックバックURL : https://hoq2.exblog.jp/tb/25719369
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by hoq2 | 2016-06-20 12:16 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)

(フォトジャーナリスト・内村コースケ)写真と犬を愛するフォトジャーナリストによる写真と犬の話。写真は真実の写し鏡ではなく、写像である。だからこそ面白い。


by hoq2
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31