【21st Century Snapshot Man】2016 5/5 伊那・飯田 ぶらり各駅停車ズマロンの旅(後編/飯田)


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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

GW中の「飯田線ぶらり各駅停車の旅」、前編の続きです。

伊那市から再び乗車して、目的地の長野県飯田市に着いた。割とあちこち旅しているが、ここは全く初めての町だ。連休中にぽっかり空いた一日に企画した一人旅。ここをその目的地に選んだのは、日帰り圏内の「近くて遠い場所」だったからだ。第一印象は「日本のレスター」あるいは「日本のイエナ」。ちょっと寂しめの、マイナーな地方の中心都市と言えばそのまんまである。

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

ヨーロッパの地方都市と比べてしまうのは、飯田に日本では珍しいラウンドアバウトが2つもある(実際、これを見るのが旅の目的の一つだった)ことに引っ張られているのだろう。はい、僕はイギリスに住んでいたことはあるけれど、実際にレスターには行ったことがありません。でも、岡崎選手と奇跡のプレミア制覇で日本でにわかに有名になったイングランド中部の地方都市である。それもあっての「なんとなく」なイメージ。片やイエナは、旧東ドイツの地方都市だが、そう、俺たちが大好きなカール・ツァイスの故郷だ。今回はたまたまウェッツラー製のライカとズマロンで撮っているが、僕はあくまでツァイス派である。イエナには、ベルリンで街頭スナップをしていた頃に、実際に行ったことがある。

下の2枚は、その時のもの。中心部の高層ビルの展望レストランから町の一角を一望。奥の大きな工場がツァイスレンズの硝材を作っているSchott社、その奥がカール・ツァイス・イエナの社屋だ。レスターでもオカザキ・ストリートなど優勝メンバーの名を冠した通りを作ろうという動きがあるらしいが、イエナにもツァイスの創始者の名を冠した「エルンスト・アッベ広場」や「カール・ツァイス広場」がある。プロサッカークラブの名称も『FC Carl Zeiss Jena』である。

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Canon EOS5D EF24-105 F4L IS USM

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Canon EOS5D EF16-35 F2.8L USM

飯田がある長野県も光学機器メーカーが多く、コンタックス時代のツァイスレンズは岡谷市の京セラ岡谷工場(旧ヤシカ)で作っていたし、今のツァイスレンズの多くは中野市のコシナで作っている。

話が横道に逸れてしまったが、ここで書いている飯田とレスター、イエナのイメージの重複は単なる僕の「伝わらない思い込み」である。この投稿のトップの写真のように、ドイツの20世紀前半の建築のような比較的重厚で直線的な古めの鉄筋コンクリート建築がちょこちょこあるのは事実だ。信州のさわやかな気候にもその気させられたのでしょう。好きなんです、こういう雰囲気。まあ、本物のドイツにはかなわないが、日本独自の良さでそこはカバーしたい。

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

そういうわけで、飯田は個人的にも期待以上に素敵な町だったのだけど、やはりいかんせん人が少ない。活気がない。寂しい。ヨーロッパの成熟しきった地方都市もやはり静かで活気が乏しいのだけど、連休のまっただ中でも「あっ、人だ!」とシャッターを切るレベルは度を越している。今、日本の地方は世界的にもかなりヤバいレベルまで衰退しています。少子高齢化・東京一極集中をまだ他人事のように感じている人は、どこでもいいから、中小規模の地方の中心都市を数時間歩いてほしい。色々考えさせられると思う。

少し前にTOKYO NOBODYという、人っ子一人いない東京の街頭スナップが話題になったけれど、今の日本では、東京や横浜、大阪以外で「NOBODY」を撮るのは簡単。『TOKYO NOBODY』は合成なしで早朝などに撮ったというけれど、長野県とかおそらく東北あたりでは、ゴールデン・ウィークの真っ昼間にスローシャッターも使わずに普通にNOBODY状態である。要は、『IIDA SOMEBODY』の方がずっと難しいのである。

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

人がいない、活気がない。「しかし、そこがいい」というヒネクレ者も多いことであろう。特に僕のように、今時街頭スナップなどやっている奇特な日本人はなおさらだ。

フッとした町の光景にレンズを向ける。「シャキーン」と静かにシャッター音だけが無音の昼下がりの町に響く。確かに、そういうひとときは至福である。撮る瞬間の気持ちよさを第一に追求している今の僕の街頭スナップには特に、こういう町が合っているのかもしれない。それは、メカニカルなフィルムカメラでないと演出しきれない時間でもある。

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

レスターだのイエナだの出したのは、この旅の最後に追手町小学校に出会ったことも大きく影響している。1929(昭和4)年に建てられた現役の戦前の鉄筋コンクリート校舎である。「鉄筋コンクリート」というと味も素っ気もないというイメージを持つかもしれないが、僕は20世紀の鉄筋コンクリート建築が大好物である。東京の丸の内からはだいぶ「帝都」の面影は消えてしまったが、地方でこういう建物が現役で使われているのを見ると嬉しくなる(外観の見学は自由だが、学校が開いている平日の日中はほどほどにしましょう)。

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

ともかく、仕事も何も絡まずに純粋にこういう写真を撮るためだけに旅をしたのは久々だった。やはり、街頭スナップはいいものだ。

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

それから、今回の旅で初めて試みた「ライカによる35mm一本勝負」。これまでの写真人生でずっと避けてきた王道の一つだけど、今後自分のレパートリーに加えていきたいという手応えを感じた。田舎では的がやや遠くなるが、それが今の日本の地方の寂寞感には合っているとも思う。都会では、王道通り程よい距離感をつかむことが、今の自分ならできるであろう。

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

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Leica M6TTL Summaron 35mm F3.5 Ilford HP5 Plus

 

   
     
   



by hoq2 | 2016-05-24 00:06 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)

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