【高崎】 懐かしさと侘びしさと開放感と

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EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

桜の咲き始めの頃の撮影。現在、ドキュメントを追っている女性の撮影の合間に、桜が咲き始めた頃の高崎の住宅地を歩いた。そういう機会でもなければ意図的に訪れることはなかったと思う。その点では、一期一会の偶然性にダイナミズムを求める街頭スナップとしては正しい撮影行だったと思う。

とはいえ、どちらかと言えば観光で訪れるような都市ではない高崎の、しかも、町の中心から少し外れた、地元の人の生活の場である郊外住宅地である。高崎の画家、上杉一道さんも、特徴のない普通の住宅地だと言っていた。プライバシーの問題が(無駄に)シビアな時代なので、具体的に「高崎のどこ」とはあえて書かない。それに、僕の写真は「普遍性」の写像を採取するものなので、実際の所、撮影地が「どこ」というのはトッププライオリティではないのだ(もちろん、【Nagano Snapshot】シリーズのように、撮影地がテーマの主要部分に含まれることはある)。

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α7II Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

後に上杉さんに聞いたが、上州には僕が今生活の拠点を置く信州に見られるような排他性(=正直辟易している)はないとのことだ。僕は排他性のない土地(東京、オタワ)と表向きはないが実はある土地(高山、ロンドン)、そしてあからさまにある土地(信州=ただし、住んでいる場所そのものは“移民”が集まる別荘地)の全てに住んだ経験があるが、日本の地方で排他性がないというのは新しい。

確かに、長野県でスナップ撮影している時のように変に周りの目を気にして萎縮しなくていいというか、開放感を感じた。開放的な関東平野が、山間部とは正反対の気質を育んだのだろう。からっ風吹く上州者の「風の向くまま気の向くまま」な自由さがスナップ撮影者にはありがたい。

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EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

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EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

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α7II Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

ただし、町自体は・・・ねえ、日本の決して美しいとは言えない部分の典型といった感じではある。もちろん、僕は進んでそういう所にチャレンジするヒネクレ者なので、かえって歓迎だし、この地域に少年時代の時代感や町の空気感を思い出させるような懐かしさを感じたのも事実である。

それは、上に挙げた「色々住んでいた」中の、1979年〜83年の東京・品川区あたりの事を指す。下町っぽさはあるが下町ではなく、かといって目黒世田谷とも違い、蒲田あたりとも違うあの中途半端な地域で過ごした、これまた高度成長期でもバブル期でもない中途半端な時代。それは、別の見方をすれば地域と時代性の平均値=標準とも言えるのではないか。だから、この「なんの変哲もない」高崎に共通の臭いを感じたのかも知れない(ただし、それはディテールの部分のみの話で、全体像は全然違う)。

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         α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

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α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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         α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

撮影日は3月29日。桜が咲き始めていた。今年、本格的に桜を見たのはこの2日後の東京・谷中が最初だった。僕が歩いた範囲では、この地域には一般的なソメイヨシノがあまりなかったようだ(すき家の駐車場脇で見たのが唯一。撮ったが載せていない)。そもそも、僕は花など「目で見てきれいで当たり前」なものを「普通にきれいに撮る」ことはしない(もちろん、仕事ではしますよ)。花から水滴が落ちる瞬間とか、「目で見えない」美しさはいいと思うが、目で見えるのなら目で見ればいい、あれてレンズを通す意味は薄いというのが僕の考えである。加えて、フィルターワークなど、写真ならではの表現に関しては「自然ではない」と嫌う人も多いが、僕は肯定派である(ただし、街頭スナップではフットワークが犠牲になるのであまり使わない。また、アフターのレタッチは少し別の話だと思っている)。

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EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

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         EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

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         α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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         α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

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EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

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EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

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α7II Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

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α7II Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

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         α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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         α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

「色々住んでいた」中で、この高崎に雰囲気が近い埼玉県北部の熊谷市にも3年ほどいたことがある。さらにつまらない場所であるので、当時の僕には高度すぎてほとんど街頭スナップは撮っていない。新聞の地方版で、国道沿いの本当につまらないスナップの連載などはしたが、力量不足であった。今ならもう少し味わいの深いものができたかも知れない。

その当時の僕ですら思ったのは、関東平野北部の夕暮れは時々びっくりするほど美しいという事である。もちろん、蓼科や八ヶ岳の夕暮れはレベルが違う。しかし、人の暮らしの臭いが強い場所と、大自然の夕暮れは異質なものだ。この日はそこまでではなかったが、北関東の夕暮れのポテンシャルを久々に感じることができた。

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α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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         α7II Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

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α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

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EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

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EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

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         EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

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α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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         α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

【今回使用機材】

    

・Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

by hoq2 | 2015-04-08 16:06 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)

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