人気ブログランキング |

EOS5DMK3 実写レポート

c0035245_16485388.jpg

EOS5DMK3 Planar50mm/1.4ZE 絞り優先オートF2.8 ISO50

EOS5DMK3導入の経緯を書いた<カメラ>カテゴリの前回の日記に続き、実写レポートです。 NEX3の時同様、あくまで撮り手としての個人的印象で語っています。カメラというメカそのものの評価というよりも、あくまで「写真を撮るための道具」としての評価ですので、いわゆるカメラマニアの方の印象とは合わないかもしれません。しかも、自分の流儀に合っているかどうかという点のみで語るワガママなレビューになります。

購入時から現時点までのショット数は6214。撮影対象は、ライブハウスの本番ステージが1回、街頭スナップが1回、犬のカレンダー撮影が1回、音大のレッスン風景・学生ポートレートが延べ2日間、小ホールでのクラシックコンサート(本番&リハ)が1回、中学・高校の入学案内用スクールスナップ(演出込み)が延べ2日間です。ここで撮影画像を公開できるのはプライベートで撮ったライブハウスと街頭スナップ、そして犬のカレンダーの未使用カットになります。5DMK3はバッテリーグリップなし(5月末に発売延期がアナウンスされた)でメイン機扱いで使用。サブはバッテリーグリップ付きの5DMK2、これまでの主力1DMK3はベンチ入りのみで出場機会なしーという使用状況になります。

まず、1DXと天秤にかけた時に一番気になった連写速度。まだ自分の撮影対象で一番動きの激しい「正面から全力疾走して来る犬」を撮ってませんので、一番シビアな部分での判定はできません。が、冒頭の写真のような瞬間が狙って撮れたので、まずは合格と言っていいでしょう。8連写中の1枚が決めカット、3枚がOKカット、4枚が捨てカットになりました。つまり、自転車のおばちゃんがフレームインしてからフレームアウトするまで8枚撮れて、その中に1枚理想の瞬間があったということになります。他の撮影でも、中学生の子供たちのくるくると変わる表情を逃さない速度は出ていたし、指揮者や楽器奏者の動作にもついていけました。5DMK3の6コマ/秒というのは必要十分な速度という印象です。ただし、長年7コマ/秒を常用設定としていたので、このあたりのスピード感に個人的に慣れているということはあります。

c0035245_17335076.jpg

EOS5DMK3 70-200/2.8 1/100 F2.8 ISO1600

おそらく、最新のデジタル一眼テクノロジーで最も重宝するのが高感度性能でしょう。印刷原稿としての使用限界の目安はこれまで、デジタル第一世代(自分の使用機はニコンD1)がISO400、第2世代(同1DMK2・20D)がISO640、第3世代(同1DMK3・5D)がISO800、第4世代(同5DMK2)がISO1250でした。もっとも、これ以上高くても「汚い」というレベルではありませんでしたが、クライアント等に「少し画質が荒れますが良いですか?」と念のため断りを入れる感じではありました。その基準で言うと、5DMK3はISO1600でも断りはいらなそう、3200で断りを入れる感じかなあというのがmacのモニター上で従来機と比較した印象です。

c0035245_17585432.jpg

EOS5DMK3 70-200/2.8 1/100 F2.8 ISO6400

c0035245_1842995.jpg

EOS5DMK3 16-35/2.8 1/60 F2.8 ISO1600

1600が安心して使えるというのは、かなり大きい。まず、F1.4〜2クラスの単焦点が明るさ確保の意味では必ずしも必要ではなくなった。2.8ズームで暗めのライブハウスで1/125前後、クラシックのコンサートホールでは1/250前後が切れることになります。また、F4クラスの望遠やテレコンも大きな画質低下なく使えるのは有り難い。ナイタースポーツやバレエなどは別にして、サンニッパやヨンニッパを振り回す時代ではなくなりつつあるかも知れません。撮影場所が限定されるライブ・コンサートではズームが有利だし、環境光を生かした室内撮影などでも表現の幅が広がりそうです。

c0035245_18193462.jpg

EOS5DMK3 70-200/2.8 絞り優先オート F5.6 ISO200

次に一般的な感度(ISO100〜400)での画質と色味。前者は5DMK2と大差ありません。ということは私のようにMK2・MK3を併用して混ぜても違和感が少ないということで、歓迎すべきでしょう。色味に関しては、映像エンジンが変わったこともあって、よりキラキラした感じになってます。小室哲哉っぽいというか、万人受けとマニアックさが両立した感じでしょうか。上の作例は曇りの日中ですが、晴れた日の半逆光や夕方の強い光のもとでは、シャープ極まりない輪郭と人肌などのなめらかなグラデーションが良い具合に両立しているという印象です。ただし、人によっては「強すぎる」「硬い」というマイナスな印象を持つかも知れません。多分、欧米人好みの描写です。

もっとも、僕は必ずphotoshopで味付け・調整しますので、ここに出している写真も撮ったままということではないのでご注意を。素材としての幅は、おそらく1DXの方が広いと思います。これはMK2も一緒ですが、5Dはphotoshop上でやや窮屈なくらい画質と色味をピークに持ってきている感じですね。その辺の良し悪しは難しいところですが、僕はツァイスレンズや5D系のピーキーな描写が好きなので、それを自分ごのみに味付けするのは難しい反面楽しいです。

c0035245_18325946.jpg

EOS5DMK3 70-200/2.8 絞り優先オート F5.6 ISO200

AFの追従能力に関しては、まだ早足程度の動きしか追っていませんが、5Dや5DMK2のような鈍重さは消えました。今のところ、1DMK3と遜色なく使えてると思います。

僕はシャッターボタンでのAF駆動をカットして、背面のAFボタンでAF駆動させるいわゆる「親指AF」を、ニコンF5の時代から常用してます。そして、AFモードは常にAIサーボ(コンティニュアス)にしていますので、動きがほとんどない被写体を撮っている時も親指をAFボタンから離さない限りAFは動き続けています。これは微妙なピントも逃さないためと、常にシャッターが切れる状態にしておくため、そしてMFとAFをシームレスに使い分けるためです。同時に、真ん中でピントを合わせてからずらすという動作が構図作りの邪魔になるので、AF測距点をマニュアルで頻繁に動かすか、AFを駆動させた途中からでもMFに切り替えたりもします(測距点自動切り替えのAIフォーカスはまだ信用できず)。AFで動きのある被写体を追う時に、5DMK3の1Dサイズの大きめの測距点(MK2までは小さい点だった)は頼もしいし、大幅に増えた61点測距は構図作りの点で非常に有り難い。61点の中を縦横に動かすにはもう少し慣れが必要ですが・・・。

その他の好ポイントは、シャッター音が静かなこと。特にサイレントモードで連写ができるようになったのは、音に非常に敏感になるシチュエーションが多いクラシック関係の撮影では大変助かります。レリーズタイムラグも僕が一番好きな初代コンタックスRTSのフェザータッチにだいぶ近づいた感じがします。まあ、この点は1D系にはかなわないでしょうが、中判カメラのようだった初代5Dからは飛躍的に進化しているところでしょう。

マイナスポイントは「バッテリーグリップはまだか!」というのは置いておいて(発売延期を繰り返すなら、何らかの「おわび」をしてほしいものだ。キャノンの企業体質から絶対にやらないだろうが)、視度補正ダイヤルが相変わらずむき出しなこと。これ、すぐに動いて「あれっ、目が悪くなった!?」って焦ることがしょっちゅうある。1D系はアイピースの裏にあって動かないようになってるんだけど、5DMK3は1Dと同じ大型のアイピースになったよね?なんで1Dと同じにしないのかな?あと、視野率100%はいいけど、メガネ使用者の僕にはケラれることがたまにあるのが、一長一短。あとは、1DMK2、MK3、初代5Dにあったリコールされるような初期不良がないことを祈ろう(今のところ、ありません)。

総合的には、自分に合っているという点で今まで使ったEOSで最高なのは間違いなし。ここらで買い替え競争を休ませてほしい。あと10年は新機種出さなくていいから。




by hoq2 | 2012-04-27 19:12 | カメラ | Trackback | Comments(0)

トラックバックURL : https://hoq2.exblog.jp/tb/17884646
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。