【21st Century Snapshotman 】ニコンへの回帰2 多摩ニュータウン (2017 6/23)


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前回の投稿で書いたように、Paperpoolでの7月開催のニコンF〜F3で撮影した写真展『EX.F』のために、何十年かぶりにF3を持ち出した。



ちょうど、上のリンクの松原湖での撮影の2日後に東京郊外(昔は「都下」と言ったが、今は「裏日本」同様差別語扱いなようだ。頭の悪い時代である)の多摩ニュータウンで取材があったので、その帰りにF3で追加撮影をすることにした。前回同様、F3&ニッコールだけでなく、OM-4&ズイコーの2台体制である。

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小田急の唐木田駅前からスタート。多摩ニュータウンと言うと、1970年生まれの僕が若い頃は、文字通り新築が建ち並ぶ最新鋭の郊外住宅地というイメージだったのだが、2017年現在は老朽化・高齢化が進む「過去の町」になってしまったようだ。開発は1970年代から90年代にかけて行われたので、築20〜50年の家が多いと考えればさもありなん。とは言っても、やはり現代の時代の流れはあまりに急流すぎる。

駅前に、”シズノ像”が立っていた。シズノ像とは高校時代の仲間内にしか通じないスラングである。シズノさんという80年代後半当時、70年代後半のファッションを貫いていた女子がいたので、その当時から見て一昔前の服装をした女性の彫像をそう呼んでいたのだ。学校の図工室にありそうなこの手の彫像は日本の町角の至る所に建っている。しかし、ほぼ例外なくそのファッションは70年代風で、その他の時代の雰囲気の像はあまり見かけない。こういう彫刻作品を町角に立てるのは70年代特有の流行だったのだろうか?

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正直なところ、数年前より以前は、こういう新興住宅地に住みたいと思ったことがないし、撮りたいとも思わなかった。国内でのストリートスナップは専ら東京の都心か下町で撮っていたし、国内で住んだことがある場所も少なくとも郊外住宅地ではなかった。だから、この多摩ニュータウンをちゃんと撮り歩いたのは、今回が全くの初めてである。今、なぜ撮れるのかと言えば、このブログで何回か書いているが、6年前に信州の山の中に移住して、人のいない田舎の風景をスナップするトレーニングを積んだからだ。スナップ撮影の幅が広がった結果、食わず嫌いを克服したのだろう。

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もっとも、自分の中に、こういう「無機質な中に人の営みのぬくもりが見え隠れする」というニュータウン的風景への強いシンパシーがあるのも確かだ。ニュータウンとは言えない都心に比較的近い地域ではあったが、高層団地で子供時代を過ごしたからかもしれない。ヨーロッパへ旅行した際も、歴史的な町並みよりも中心部から外れた郊外住宅地にドキドキしたのも事実である。東京の下町や東南アジア的なぬくもりがある風景が大好きだし、気分を乗せて撮れるのもまた事実なのだが、人には二面性三面性がある。僕の感性の一部にニュータウン的風景を好む性向が巣食っているのは間違いない。ホックニーが描くプールサイドがある情景のイメージが大好きだと言うと伝わるだろうか。

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幹線道路を渡る橋を経て団地群から少し離れる。地方都市では、一軒家が集まる新興住宅地も「団地」と言うことを、社会人になって地方に赴任して初めて知った。単に「団地」と言って普通イメージする高層団地は子供の頃のノスタルジーがあってよく撮るのだが、一軒家の「団地」は、日本の風景で最も寡写になるエリアかもしれない。

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「団地」を抜けるとゴルフ場が忽然と現れた。住宅地の中にあるゴルフ場というのも、非常にホックニー的な風景である。

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多摩ニュータウン全体では少子高齢化が進んでいると言っても、地方やドーナツ化する都心よりはずっとマシで、今回歩いたエリアでは小学校の児童数は増えているそうである。実は、この撮影前にこの地域のある小学校で取材をしたのだが、そのすぐ向かいに同じ市立の別の小学校が建っていた。いずれも僕が通っていた小規模な23区内の小学校に比べれば超マンモス校である。なおかつ、その2校とも児童数が今の時代に増えているというのだから、驚いた。

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そして、戦後の新しい町にも日本古来の神が宿っている。スクラップ&ビルドの文化でありながら、時間的な意味での歴史が長いこの国の不可思議で面白い側面だ。

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『EX.F展』には前回の松原湖での撮影行分と合わせて、下のFacebookリンクで紹介した2枚を出品。ニコンって、先鋭的な切れ味はないけど、間違いなくキッチリ撮れるんだよなあ、と再認識した。



【使用機材】
Nikon F3
Ai Nikkor 28mm F2.8 S
Ai Nikkor 50mm F1.4
Ai Nikkor 85mm F2 S

Olympus OM-4
Zuiko Auto-W 21mm F3.5
Zuiko Auto-W 35mm F2.8


    

by hoq2 | 2017-08-31 22:45 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)

【21st Century Snapshotman 】ニコンへの回帰 長野・松原湖 (2017 6/21)


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このところ『Paper Pool』の合同企画展に連続して出品させてもらっている。このギャラリーの特徴として、カメラの機種やフォーマットなど、いわゆる「機材縛り」の企画が多いのだが、今度のお題は「ニコンF」とのことで、自分の出番はないと思っていた。Fがいくら名機だといっても、今あえて遡って使う理由が自分にはないし、かつて現役で使っていたわけでもない(Fは僕が生まれる前に発売されたカメラだ)。

もちろん、『Paper Pool』さんの企画はいつも興味深くフォローしているので、「Fだけでなく、Fヒトケタに広げてはどうか」という意見を巡って喧々諤々があったのは横目で見ていた。それで、「F2、F3はOKにしよう。ただし、モータードライブはなし」(要はMF一眼のニコンフラッグシップ)という結論を見て、F3ユーザーとして参加表明させてもらった。とはいえ、僕の手元にあるF3は、アマチュアカメラマンである義理の母のもらった5、6台の「使わなくなった銀塩カメラ」の一台であり、僕はこの一年ほどその中の一台であるライカM6TTLに夢中になっていたので、そのF3には一度もフィルムを通していなかった。

だが、20代のころ新聞記者として仕事カメラに使っていたのがこのF3とF4であり、その後カメラマンに転身してF5、D1、D2、D2Hとニコンのフラッグシップを10年余り使ってきた。僕にとって、(今はキャノンユーザーなのだが)ニコンはプロとしての自分の写真の原点である。

そういう特別な想いがあるカメラなので、開催まで数週間、F3の新作が1枚もない状態で参加表明させてもらった。自分の場合、写真を撮りためて一区切りついたら発表するという手順を踏みたいので、個展などの枠が先に用意された状態で「作品展のために撮る」ということはほとんどやらない。だが、今度は状況が状況なので、「F展のためにF3で撮る」ということをせざるを得なかったのだ。ただ、あまり「Fっぽい写真を撮る」という目的に縛られたくはなかったので、まずは用事でたまたま出向いた長野県・八ヶ岳山麓の松原湖をF3とサブのOM4で撮ることにした。

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このブログでよく書いているように、僕はボディ2台にレンズ5本くらいで街頭スナップをすることが多い。ボディ2台にそれぞれ今なら24-70の標準ズームと70-200望遠ズーム(または16-35の広角ズーム)をつけて、あらゆる状況に瞬時に対応するというのが、特に新聞の報道カメラマンの基本スタイルである。僕はその文化で修行したので、今でも報道系以外の仕事でも2台体制が当たり前になっている。とはいえ、今回はお題のカメラはF3一台しかないので、ここはあえて自分のスタイルを貫くことを優先して、サブにお題とは無関係のOM-4を持ち出した(軽快なOMシステムはサブカメラに最適で、最近お気に入り)。レンズはF3用がAi28mmF2.8s、Ai50mmF1.4、Ai85mmF2s。OM-4はZuiko35mmF2.8、Zuiko21mmF3.5、Zuiko135mmF2.8。

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僕のF3のイメージは90年代初頭だ。発売は1980年とずいぶん古いのだが、2000年まで生産していた息の長いカメラなので、重ね合わされる時代背景が人によって結構違うのではないかと思う。僕の場合は、1993年に新聞社に記者職で入社(後にカメラマンに転身)し、仕事用と自分の趣味用を兼ねて中古のF3を買った。写真部のカメラマンは会社から機材を支給されるが、地方版などでは記者が自分で写真を撮る場合がほとんどで、それ用の「記者カメ」は支給されず、皆思い思いに私物を使っていた。ただし、会社からレンズを借りたりプロサービスを受けることができるため、ほぼ全員がニコンであった(写真部員には少数ながらキャノンユーザーも当時からいた)。

報道の話から離れても、F3の時代的イメージは不変だ。だから今回、せっかく松原湖というマイナーながらも観光地に来たのだから、何かバブル崩壊前後あたりのその時代の、まだ「いい日旅立ち」的な昭和の臭いが残る旅情を撮りたかった。松原湖は今回が初訪問だったのだが、おそらく1993年あたりに来ても、その10〜20年くらい前のノスタルジーを感じる場所だったのではなかろうか。今調べたら、「いい日旅立ち」は1978年のリリースらしいから、ちょうど良い感じだ。



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しっかり間違いなく撮れる感じはやはりニコンであり、ニッコールの線の太いしっかり感とズイコーのどちらかと言えば繊細なシャープさとは、描写の傾向が違う。まあ、しかし、ここで混ぜ込んでも言わなければ分からないレベルではある。そもそも、レンズの「味」なんていうものは、絞っちまえば皆一緒だというのが真実であろう。しかし、そう思っていた割には、今回は傾向の違いが出たように思う。奇しくも同じ水辺となった前回投稿のキャノンFDとオリンパスズイコーで撮った「手賀沼」は、違いがほとんど見られなかった。


似ているから相性がいいのか、違いが際立つ方がいいのか。まあ、それはどっちでもいいのだろう。そのあたりは自己満足の世界以外の何者でもないのだから。

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ただ、思うのは、ドイツ車に乗っていた20-30代の頃はニコン派で、イタリア車に乗っている40代の今はキャノン派というのは、関係があるような気がする。一方で、趣味の方のレンズはツァイス派からライカ派になってきており、逆の好みになっているような気がする。要はこれもまた、「どっち(で)もいい」というのが正解なのだろう。あまりレンズの「味」に引っ張られない方がいい。

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1時間程度で一周できる小さな湖(前回の手賀沼は沼なのにここよりずっと大きい)だが、ご覧のように時代に取り残されたようなタイムスリップ感がある空間である。「いい日旅立ち」なちょっと昔の旅情は確かに感じられたが、それにしても寂れ過ぎかもしれない。「2020年」という数字があちこちで変革の目安・目標になっているように、こういう昭和の廃墟のような景観が一新される日も近いであろう。

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「F展」には2枚出す予定である。もう1回か2回、F3で撮影に行く必要がありそうだ。

【使用機材】
・Nikon F3 HP
・Ai Nikkor 28mm F2.8 S
・Ai Nikkor 50mm F1.4
・Ai Nikkor 85mm F2 S

・Olympus OM-4
・Zuiko Auto-W 21mm F3.5
・Zuiko Auto-W 35mm F2.8
・E.Zuiko Auto-T 135mm F2.8

     

by hoq2 | 2017-08-18 01:33 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)

【21st Century Snapshotman 】鉄塔の水郷 千葉・手賀沼 (2017 6/9)

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午後からの取材の前に、千葉県の手賀沼を周遊した。柏側の「道の駅しょうなん」から、水辺沿いに西へ進み、沼をぐるっと回って我孫子側に回って手賀大橋を渡って道の駅に戻ってくるというコース。写真を撮りながら、3時間ほどかかっただろうか。これでも全体の半分くらいだから、かなり広い沼である。世には沼か池としか思えないもっと小さな「湖」もたくさんあるから、不思議なものである。

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手賀沼に来たのは2回目だ。前回はかれこれ20年以上前、手賀沼を見下ろす高台にある友だちの家に泊まった時だ。まだ行動範囲が狭かった当時は、「我孫子?沼?何それ?」という感じで、手賀沼自体の印象も薄い。国内の色々な場所を見た今の印象は(大都市近郊の田園風景にありがちなのだが)、とにかく鉄塔が多い!一方で昔の印象よりも開けた感じでもあり、この日は蒸し暑かったが、季節が良い春先などは気持ちがいいだろうな、と思った。観光地未満の「普通の場所」好きの自分としてはなかなかポイントが高い水辺の風景だと感じた。

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前回の投稿でも書いたように、今、フィルムの街頭スナップで一眼レフに回帰しつつある。フィルム中断前の瞬発力を生かした作風と、フィルム出戻り後にライカで会得した静かに空気感を切り取る作風をうまい具合に融合させ、次のステップに進むのが最終目標だ。一眼レフへの回帰は、その折り返し地点での試みということになろうか。

一眼レフ回帰の初回は、以前のプライベート作品用の主力だったコンタックスをメインに、EOSkiss7をサブに使った。今回は、キャノンA1をメイン(NFD28mm2.8、NFD50mm1.4、NFD80-200mF4)、最近お気に入りのオリンパスOM4+Zuiko35mm2.8をサブとした。それから、前回に続いて隠し味にLOMO LC-Aも少し使った。

フィルムを再開すると、不思議なものであちこちからタダでカメラが集まってくる。いったんは、ほとんど全てのフィルムカメラを処分してしまったのだが、今は中断前よりも数は多い。前回のコンタックスAriaも大学の同級生から現像用品一式と一緒にもらったものだし、EOSkiss7は実家で使われなくなったもの。OM-4は、亡くなった方の形見としていただいた。しかし、今回のA1は、ちゃんとお金を出してあらためて買ったものだ。

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A1には、個人的な思い入れがある。大学生当時、僕は写真部に在籍しながら、ある時からカメラを持っていなかった。旅の途中で当時の愛機のコンタックスRTSを電車に置き忘れてなくしてしまったのだ。その後友人に借りたのがA1で、その友人と他の何人かで合作して写真展をやったりしたこともあって、結構思い入れがあるカメラなのだ。彼がA1を貸してくれなかったら、そのまま写真をやめてしまった可能性もなきにしもあらず。今になってあらためてこのカメラが欲しくなったのは、窮地を救ってくれたA1のご加護よ再び、という思いが潜在的にあったからかもしれない。

僕は、スナップを撮る場合には、「一眼レフ・マニュアルフォーカス・絞り優先AE・手巻き」が一番しっくりくる。そうすると70年代後半から80年代前半くらいの機種がちょうど良いのだけど、既に電子化されている割に中途半端に古いので、中古市場に出回っているものはたいていなんらかの故障を抱えている。それ以前のメカニカル機よりも修理・調整が難しいうえに、プラスチック部品が多かったりしてカメラマニアの人たちの所有欲をあまりくすぐらない。その分、ジャンク品は数千円で手に入ったりするので実用派の僕としては好都合である。その辺を見越しつつ、このA1は、オークションより値は張るが、修理業者が販売する完全レストア済みの品を買った。

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鉄塔また鉄塔。新聞記者時代、埼玉県内の通信部勤務になったばかりの時、地方版のコラムに「埼玉は鉄塔だらけだ」と書いたら、現地採用のベテラン記者に「そんな感想初めて聞いた!」と驚かれた。埼玉で生まれ育ったその人には、あの巨大な鉄塔が空気のように当たり前の存在だったのだろう。手賀沼は千葉だが、東京近郊の都会と田舎の境目は、どこも都会に電力を送る鉄塔だらけだ。そして、僕は、鉄塔が嫌いではない。むしろ好きかも知れない。微妙に違う鉄塔の美しいモノクロ写真を図鑑的かつ芸術的に並べた写真集をドイツで見たことがある。そういうフェチもいるくらいなのだから、鉄塔=殺伐とした嫌な光景と感じる人ばかりではない。そうは言っても、昔わざわざ電車を乗り継いで登りに行った山の頂上に鉄塔があった時はがっかりしたのも事実である・・・。

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A1は今で言うハイアマチュア向けカメラの先駆けで、両モードAE搭載、ダイヤル式のシャッター・絞り設定、軽量化したプラスチックボディなどキャノンらしい意欲的なカメラだ。今のEOSの操作系につながる先駆けと言える。逆に言えば、ニコンFE(FM)などのようなスタンダードな作りではないので、悪く言えばクセがある。僕自身、当時もあまり使いやすいとは思わなかったが、「だがそこがいい」という類のモノである。今回も、久々のA1のクセに慣れるまで少し時間がかかってしまった。その結果、何か変なことをしたのだろう、一眼レフには珍しいコマダブリをやってしまった。しかも今回一番のシーンで。

しかし、今の時代は便利なものである。下の写真のように、かなりそれらしく修正できるのだ。素直にこういう技術の進歩は歓迎したいし、すべきである。

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このあたりから対岸に回り込んでいく。

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手賀大橋を渡り、スタート地点の道の駅に戻る。

今度来た時は残り半分を歩いてみたいが、いつになることか。

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【使用機材】
・Canon A1
・New FD 28mmF2.8
・New FD 50mmF1.4
・New FD 80-200mmF4

・Olympus OM-4
・Zuiko Auto-W 35mm F2.8

・Lomo LC-A


       

by hoq2 | 2017-08-11 23:51 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)

【21st Century Snapshotman 】35mm 2本勝負 ちょっとだけロモグラフィー 東中野ー中野ー新宿(2017 6/5)

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前回の投稿では、レタスで復活した過疎の村(長野県川上村)を歩いたが、その2日後は一転東京である。1ヶ月後に予定していた目測ピントカメラの写真展用に、少しLOMO LC-Aで都会の街頭スナップを撮っておきたかった。そこで、なんとなく四畳半裸電球一人暮らし的なイメージを抱いて、中野あたりを歩いた。断っておくと、四畳半裸電球な中央線沿線の一人暮らしという具体的な体験はない。高校・大学は普通に親元から通っていた。ただ、ある地方在住の若い人が最近、東京は充実した雰囲気に満ちていると言っていたのだが、僕が学生の頃の80〜90年代の東京は、確かにそういう絶対的な活気があった。今の東京にも、そんな貧しくも若いエネルギーがあるのだろうか。「ちょっとだけロモグラフィー」で探し求めてみた。

ただ、全編LOMOで撮るほど僕は恥知らず、もとい、自信家ではないので、メインはオリンパスOM-4+ズイコー35mmF2.8。LC-Aも32mm2.8搭載なので、同等スペックの写りの違う(ズイコーは極めて普通にきれいに撮れる。LC-AのMinitarは、きたなきれいな典型的なロモグラフィーな写り)「35mm2本勝負」に挑んでみた。

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最近は高速バスで東京に行くことが多いので、街頭スナップのスタート地点も、新しいバスターミナルができた新宿南口になることが多い。黄色い総武線に乗って東中野で下車。高田馬場あたりで青春時代を過ごしたのに、考えてみれば降りるのは初めてであった。

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オリンパスとロモのどちらで撮ったかはあえて明らかにはしない。LOMOはコーヒーにクリープを入れるように、もっと言えば、地味に隠し味的に使いたい。

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冒頭で触れた東京独特の活気を、僕は学生当時、「誰もいない路地にも人の気配がする」と表現していた。三脚担いでバルブで夢の島で夜景なんぞ撮っていても、渋谷のスクランブル交差点に立っていても、人の気配に満ちた充実感がある。北海道出身で外国暮らしも経験してきた親に「なんで東京なんて汚い街を撮るのか」と聞かれ、その東京独特の活気を撮っているのだと答えたら、少しは納得してもらえたのを今でも覚えている。

しかし、リーマンショックあたりを境に、震災を挟んですっかりその活気は失われてしまった。地方ほどひどくはないけれど、今の東京は「昭和の廃墟」の趣きである。ただ、戦後や昭和を知らない新しい人たちが作る新しい活気はゆっくりと少しずつではあるが、にじみ出始めている。今、僕は、そのかすかな兆しをピンセットで慎重に拾い上げるように東京を撮っているような気がする。

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リーマンショックの頃に日本は第二の敗戦を経験したと僕は思っているが、瀕死の日本が息を吹き返すとすれば、やはり東京から復活していくであろう。今がまさにその時期なのかも知れない。僕は今、しばらくやめていた「人」を撮ることを、以前とは少し違う意匠を込めて再開している。同じフィルム撮影でも、ライカを少し休んで瞬発力が高い一眼レフに回帰しているのも、もっと「人」を撮るためだ。

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中野駅前から、大好きな東京の夕暮れの空気を感じながら、新宿方面に戻る。この街のこの時間帯が好きなのは、この街で暮らしていた頃の学校や仕事から解放された「夕方」という過去の日々の積み重ねと、オーバーラップするからであろう。

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この後、ゲリラ豪雨で撮影は強制終了。ほうほうの体で地下道に逃げ込んだ。夕立ちという、日本的なしとやかな夏の雨はもう戻ってこないのだろうか。今の日本は、気候すらも昭和・平成前期の頃とは変わってしまった。

そして、今回LOMOで撮った写真は、結局写真展には出さなかった。「目測ピント」であるという部分が写真展のお題だったのだけど、今回の撮影スタンスはLC-Aのその部分ではなく、隠し味的な「写り」の方だった。ちょっと方向性が違ったようだ。

結果出した写真は下のFBの投稿のリンクからどうぞ。



【使用機材】
・Olympus OM-4
・Zuiko Auto-W 35mm F2.8
・Lomo LC-A

・Ilford FP4 Plus


  

by hoq2 | 2017-08-08 16:30 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)

【21st Century Snapshotman 】幻の川上犬に会いに(一眼レフの復権) 長野県川上村(2017 6/5)


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田舎に住んでいると、どうしても車の生活になる。特に山ばかりの信州では、平坦な道が少なく、自転車も厳しい。過疎化ととも公共交通機関もどんどん縮小している。特に僕のような移住者は市街地を避けて山の中に住んでいるので、そもそも最寄りのバス停まで歩くだけでちょっとした山歩きになってしまう。

そんなわけで、東京に仕事へ行く時以外は、ほとんど鉄道に乗る機会はないのだが、今回はたまたま車がなくて、実家から自宅への移動に小海線を使った。実家といっても、親がリタイアしてから移り住んだ家なので、生まれ育った土地ではない。だから、小海線に乗るのも初めてである。遠くから乗りにくるほど、さわやかな高原の旅を味わえる風情列車だと聞く。だから、せっかくなので旅行気分で途中下車することにした。行き先は、犬好きとして前々から気になっていた川上村に決定。川上犬という天然記念物の日本犬の故郷である。

実際に川上犬に会えるかは分からない。どうすれば会えるのか、あえて調べなかった。ともかくは最寄りの岩村田駅(佐久市)から川上村の入口、信濃川上駅を目指す。

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僕はこの手の一人旅をする時は、あえて情報をあまり調べないで行く。情報過多な現代においては特に、少し意識して情報を遠ざけないと冒険的な要素や偶然の出会いのチャンスが減ってしまうと思うからだ。「旅情」とは、見知らぬ土地で、悪く言えば騙される、良く言えば夢を見ることから生まれる。それには、多すぎる情報は邪魔である。実感としても、素で旅情が楽しめたのはネットがない時代までだった。

信濃川上駅から、ともかく村の中心部を目指す。地図を見ると、役場があるあたりは駅から結構離れている。

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山梨県と埼玉県と接する三角地帯の辺鄙な場所にある川上村は、大変に静かな土地である。僕が移住した同じ八ヶ岳山麓の蓼科ともだいぶ趣きが異なり、村を取り囲む山々は「おにぎり山」のような三角のかわいい山が多い。秩父っぽさも見え隠れし、山岳地帯と里山地域の中間のような趣きである。ただし、関東の田舎と決定的に違うのは冷涼な気候で、そのため高原野菜の代表であるレタスの一大産地となっている。村民のほとんどがレタス作りに関わっているのではないかと思うくらい、レタス畑に囲まれている。東南アジアからきた農業実習生を多く見かけたのは、今の時代らしい光景であった。

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さて、昨年の4月から銀塩モノクロ自家現像の街頭スナップを再開したのだが、この一年間の大半は、ライカM6TTLとミノルタCLEで撮ってきた。そもそもの出戻りのきっかけが、M6TTLをもらったことだったのもあるが、「人のいないスナップ」を撮るには、「レンジファインダー機・マニュアル露出」が適していると思ったからだ。そのため、AEモードがあるCLEも、ほとんどマニュアルでしか使ったことがない。CLEをわざわざ新たに買ったのは、M6TTL(0.85)とセットでもらったコシナ・ビオゴンの28mmを使う適切な28mmファインダー枠搭載機が欲しかったからだ。

少し話が変わるが、「東京の街頭スナップ」が高校時代からの僕のプライベートな作品撮りのライフワークだ。その大半をモノクロフィルムの自家現像でやってきた。デジタル時代に入ってそれにいったん区切りをつけようと出した写真集が、下のリンクの『Berlin + Tokyo』だ。



『Berlin + Tokyo』では、ベルリンで写真展もやらせてもらい、以降は仕事もプライベートもデジタルに完全以降した。生活の余裕があるわけでもなかったので、その時に思い切って主なフィルムカメラと暗室機材は全部売ってしまった。今はあるのはもらいものとかジャンク再生品とか買い直した中古品などの寄せ集めだ。フィルムスキャナーだけはまだ仕事や過去作品の整理に必要だったので手元に残し、それが今おおいに再活躍しているのだが。

それはともかく、『Berlin + Tokyo』を含め、都会の街頭スナップの大半を僕は「一眼レフ・絞り優先AE」で長年撮っていた。もちろん、夜間スナップや街頭スナップ以外の作品撮り、仕事写真ではマニュアル露出も使っていた。また、35mm一眼レフばかりでなく、コンタックスG2という“AFレンジファインダー機”をサブに使ったり、ハッセルのVシリーズやNewマミヤ6などの中判にも手を出していた。とはいえ、いずれにせよ、僕にとって「一眼レフ・絞り優先AE」が最も直感的に街頭スナップできる手段なのは今も変わらない。

でも、再開後は、とにかく一年は「ライカ(レンジファインダー・マニュアル露出)でのスナップを続けようと頑張った。その理由の一つは、再開前はずっと避けていたライカの習熟のため。もう一つは、「空気感」を重視した作風に少し寄せようと思ったからだ。以前は東京やベルリンでひっきりなしに出会う通行人を絡めたタイミング重視の脊髄反射的な作風だったが、今は田舎に住んでいるので「人のいない街頭スナップ」が撮れないことにはどうにもならない。また、引き続き東京も撮ってはいるが、年齢と経験を重ね、撮影対象や社会情勢が変わってきた今、「人のいない街頭スナップ」の習得とともに「人がいる大都会」での作風も少し変えようと思った。その手段の一つとして、「レンジファインダー機・マニュアル露出」が適していると考えたのだ。

とは言っても、一眼レフを完全に捨てたわけではない。レンジファインダー・マニュアル露出」を一年余り続け、ある程度の手応えを得た。昔のスタイルに寄せた今の自分の新しい写真にも、そろそろチャレンジすべき時期だ。そんな思いから、今回は一眼レフに復帰する準備段階として、コンタックスAria(メイン)、EOSkiss7(サブ)という、新しめの銀塩一眼レフ2台を持ち出した。いずれも貰いもの&実家で使われなくなってしまい込まれていたカメラである。

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僕が一眼レフ、レンジファインダーに関わらず35mm判の2台体制にこだわるのは、一つの見方にこだわるよりも、あらゆる視点から物事をとらえるたがるタイプの人間だからだ。そういうポリシーだからというより、生い立ちや職歴に自然と影響されて、完全にクセのように染み付いている。レンズの選び方も木村伊兵衛的な「コダワリの50mm」みたいなのに憧れはするのだが、「それは自分じゃないよな」という感じである。だから、街頭スナップでも、可能な限り20mm〜200mmのレンズを素早く使えるよう、2台+5本くらいのセットで歩いている。その際、素早くレンズ交換するためにカメラバッグは持たない。レンズポーチとハーネスベルトを活用している。

ボディとレンズの組み合わせについては、これまではG2を使う時以外は、ニコンならニコンでマウントを揃え、広角はこっち、標準と望遠側はこっち、というような分け方をしていた。それを今回から変えることにした。サブカメラの方は35mmか50mmの固定(もしくは使用頻度の低いもう1本をプラス)で、いつでも万能的にシャッターチャンスに対応するために確保しておく。メイン機は、それ以外の画角で比較的時間をかけて撮る用とする。そのため、マウントの統一は必須ではない。空気感重視の今の作風とシャッターチャンス重視の以前の作風をうまく融合させるために、このスタイルを考えてみた。これは応用的にライカと一眼レフの組み合わせなどでも使えるはずだ。

それに基づいた今回の構成は以下の通り。
(メイン)コンタックスAria ・・・Distagon18mmF4  Distagon25mmF2.8 Planar50mmF1.4 Sonnar180mmF2.8
(サブ)EOSkiss7・・・シグマ35mmF1.4art(Canon EF) EF135mmF2.8(soft focus)

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さて、問題の川上犬であるが、駅から2時間余り歩いて中学校や駐在所がある中心部的な集落に着いたものの、姿はなかった。役場はもっと先にあることが分かったので、先に進みつつとりあえず昼食がとれる所を探すも、街道沿いの食堂は閉まっていた。コンビニがある気配もない。これは田舎では珍しいどころか普通のことだ。スーパーを見つけるとこれが唯一の店舗の可能性もあるので、迷わず入った。なかなか立派なスーパーで中に食事コーナーもあったが、やはり当然のごとく閉まっていたので、店内でとても安い弁当を買った。ここで川上村に来て初めて大勢の人に会ったが、店員さん以外はお年寄りと農業実習生の外国人ばかりであった。近未来の日本の田舎はどこもこういう感じになるんだろうなあ、と思いつつ、役場方面に向かう。

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カメラの話に戻すと、都会の街頭スナップでのシャッターチャンスの強化のために一眼レフ復帰を画策しているのに、そのテストの場に何も過疎地の村を選ぶ必要がないじゃないかという声が聞こえてきそうである。自分もそう思う。この村はライカでスマートに撮った方が良かったかな、という思いもかすめたのだが、下のワンコの2枚は、一眼レフでしか撮れなかったと思う。1枚目の犬だけのカットは、河原に犬を見つけて、すぐにAriaに180mmを装着してAEで素早く撮ったもの。この後犬はすぐに茂みの影に消えた。しばらく歩くと、飼い主と一緒にまたこの犬と出会ったので、今度はそのおじいさんと話をした。そして、この犬がラブとコーギーのミックスであること、川上犬は「役場の方へ歩いて行って、庭先から吠えてくるのはみんな川上犬」であることと、一般公開されている犬舎が役場の隣にあることが分かった。その間、犬とワチャワチャやりつつ、2枚目を撮ったわけだが、とっさに万能に使えるサブ機(Eoskiss7 + 35mm)があったこらこそ撮れた1枚だ。

冒頭の方で、あえて事前に情報を調べなかったと書いたが、そのおかげで、こういう出会いを持てたのだとも思う。

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そしてたどり着いた川上犬の犬舎。もっと柴犬の亜種のようなイメージを持っていたのだけど、全然違う。日本オオカミってこんなだったのかな、というような野性的で素敵な犬だった。でも、眼差しがかわいらしいのは、まごうことなき「犬」である。

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帰りは役場の近くのバス停から路線バスで駅に戻ることに。待ち時間に裏の河川敷をブラブラ。

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最後にもう一つ、川上村で発見したもの。レタスと川上犬の村ということで、公式マスコットの『レタ助』。字は違うけど、同じ「スケ」者として、非常に好感度の高いキャラである。写真は、マメを連れて再訪した時のもの。川上犬舎がある施設では、ランドリーとのコラボTシャツなど、レタ助グッズも売っている。

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【使用機材】
・Contax Aria
・Contax Carl Zeiss Biogon 18mmF4 MMJ
・Contax Carl Zeiss Distagon 25mmF2.8 MMJ
・Contax Carl Zeiss Planar 50mmF1.4 MMJ
・Contax Carl Zeiss Sonnar 180mmF2.8 MMJ

・Canon EOS Kiss7
・Sigma 35mmF1.4 art (Canon EF)
・Canon EF 135mmF2.8 with soft focus


     

by hoq2 | 2017-08-04 23:31 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)