【21st Century Snapshotman 】せめぎ合うブランド力 丸の内ー浜松町 (2017 5/23)


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もちろん、僕は高級ブランド品とは縁がないのであるが、嫉妬心を燃やして「ブランド品なんてボッタクリだ」とまでは言わない。良い物は高い、高いものはおいそれと買えないという当たり前の事実を淡々と受け入れるのみである。

そして、本当にいつの間にかという感じで、丸の内は、スーダラなサラリーマンの街から高級ブランド街に様変わりしたようである。なんだかニューヨークの5番街のような感じがするのである(NYには子供の頃に旅行で1、2泊しただけなので実際のところは全然分からないのだが・・・)。そして、この日は僕がかろうじて持っている5番街のニオイがするブランドレンズ(ズミクロン50mmF2/組み込みフードの非アスフェリカル最終型、ズミルックス35mmF1.4/2nd + 非高級ブランドのカラースコパー21mmF4)を持参して上京していたので、高級な街を高級な描写で切ってやろうと思い、丸の内を歩いてみた。

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ファッションブランドには疎いのだけど、ブランド品といっても色々あるというのは分かる。カメラ・レンズの場合でも、金額的にも性能(先進的ではないのだが、一流の性能と言うべきか)的にも現行のライカレンズやデジタルボディは一部の選ばれた金持ちか、才能と運を兼ね備えたトップレベルのカメラマンしか持てないものだ。といっても、単に金額の問題で言えば、現行ライカでシステムを組んでも車を持つことと引き換え程度である。それを考えれば全くの夢物語とは言えない。しかし、一般庶民の優先順位に生活必需品としての車は上がってきても、明らかに贅沢品である現行ライカは上がってこないだろう。かつては「ポルシェに乗ってボロアパートに住む」を地で行ったことがある僕でさえ、今のところはライカのデジタルボディや現行レンズには手を出せない。色々な意味で分不相応なのである。

だから、僕が今回「ブランド品」だと言って使っているのも、2世代ほど古いライカの標準レンズ(ズミクロン)と、50年も前の設計の大口径広角レンズ(ズミルックス)で、庶民でも少し頑張れば手にできるものである(しかも僕の場合はズミルックスは借り物)。それでも、やはりズミクロンは、カジュアルな流行に媚びない孤高な絶対的なシャープさがあるし、ズミルックスは名写真家たちが築いてきた「伝説」という強いブランド力に支えられた理屈ではない高級感を漂わす。現行品のカラースコパーは、フォクトレンダーという往年のブランドを長野県の小さなメーカーが引き継いで作っている誠実な製品だ。こういう良心的な国産品もまた、ブランド品の一つに数えてもいいかもしれない。

ボディは、ソニーのα7IIである。これに前述のフォクトレンダー製のマウントアダプターを噛ましてライカMマウント化して使っている。僕はこれを「プアマンズ・ライカ」と呼んでいる。なにやらニセブランド品の様相もあるのだが、このプアマンズ・ライカは、機能的、写り的に本家に負けず劣らだと本家を知らない僕は勝手に思っている。





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真っ直ぐ日比谷に出て、新橋方面へ向かう。日比谷シャンテあたりから先の山手線沿いは昔からそう変わっていないエリアだ。

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そして、新橋を経て芝の小さな祠がある児童公園で夕方のチャイムを聞いて撮影終了。なんだかんだ言って、東京の中心部は「昭和」はもちろんだが、「江戸」というブランドすらも見え隠れする、厚みのある都市だと思う。21世紀になって、若い頃暮らしていた東京とはすっかり変わってしまって寂しい思いをしながらも尚、定期的に撮り続ける理由はそのへんにあるのだと思う。

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【使用機材】

Sony α7II
Voigtländer VM-E Closefocus adapter
Voigtländer Color Skopar 21mm F4
Leitz Summilux 35mm F1.4
Leica Summicron 50mm F2


     

by hoq2 | 2017-07-11 22:06 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)

【21st Century Snapshotman 】春眠暁を覚えず 品川区二葉ー大森山王 (2017 5/20)

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東京あたりの5月後半は、日陰で昼寝できるくらいの心地よい陽気だ。暑すぎても寒くてもよく眠れないから、ぐっすり眠れる=ちょうど良い気候ということになる。昔の人が「春眠暁を覚えず」と言ったのは、まさに的を射ていると言えよう。今はエアコンがあるから、そういう季節の実感が希薄になっているが、同じ都会暮らしでも、野良猫たちや外飼いの犬たちは「春眠暁を覚えず」を地で行っている。

そんなよく晴れた5/20日の午後、大井町の西側の品川区二葉あたりから、大森の山王あたりにかけてをうろついた。僕は街歩きをする時、好んで路地裏に迷い込むので、気持ちよくまどろんでいた犬猫の安眠を妨害してしまったことは、正直すまなかったと思っている。

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今回の撮影機材は、前回に引き続きいつものM6TTLと、この春から師匠にお借りしているM6+ズミルックス35mm(2nd)。標準50mmはズミクロン(非アスフェリカル最終型)で、広角と望遠はビオゴン28mmとカラースコパー21mm、Mロッコール90mmの非純正勢。これに今回初めてエルマー135mmF4を使ってみた。ライカ(レンジファインダー機)の望遠は90mmあたりが実用の限界とも言われているが、微妙なフレーミングをしないである程度絞って使う街頭スナップではいけるのではないかと思ったからだ。それに、僕のM6TTLは、望遠寄りの0.85倍ファインダーだということも背中を押した。

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まあ、確かに真ん中の小さなフレームで井戸の底を覗くように撮るのは気持ちのいいものではない。でも、この使い方であればピント精度に不安を感じることなく、サクサクと撮れたのも事実だ。ビゾフレックスを使うという手もあるが、まあ、カメラオタク的な興味は別にして、その必要性は感じなかった。街頭スナップにおいては、僕の場合、デジタル一眼・ミラーレスと一眼レフによるフィルム撮影では200mmが最大望遠なので、これまでのライカの最大望遠90mmに物足りなさを感じていたのは事実だ。携行本数に余裕がある時は、今後もこのエルマーは使っていきたい。

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これまでにもこのブログで何度も書いてきたように、根無し草の僕にとって、品川区あたりは数少ない地元感がある土地だ。年数にすれば3年半ほどしか住んでいないのだが、小学校の後半という、大人になってから最もノスタルジーを感じる時期を過ごしたからだろう。それだけに、かつてはこの地域での街頭スナップは逆に撮りにくかったのだが、最近はちょこちょこと撮る機会が増え、地元民にしか分からない空気感を、あまり独りよがりにならずに撮れるようになってきた。

その中で、今回は、幼馴染がやっている下神明のイタリアンダイニングバーに行く前に、かつての地元エリアの中でもほとんど歩いたことがない所を歩きたいと思い、店の近くのコインパーキングから、大森の山王を目指した。山王といえばこのあたりでは一番の高級住宅地だ。アイメイト(盲導犬)関連の仕事とボランティア活動に関わっている僕としては、国産盲導犬第1号のチャンピイが、使用者の河相洌さんと共に、アイメイト協会の創設者、塩屋賢一から初めて歩行指導を受けた場所というイメージが強い(河相さんの父、達夫さんは戦前から戦後にかけての外交官で、高級官僚・軍人の邸宅が集まっていた山王に自宅があった)。僕はアイメイト協会の写真資料のアーカイブ化などもさせてもらっているので、当時の写真を見る機会が多く、写真でしか見たことのないその土地を歩いてみたいとかねてから思っていたのだ。

西大井を経て山王を目指す。


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坂道と階段のアップダウンを経て新幹線の高架を過ぎたあたりから、僕にとっては初見の町並みとなる。高級住宅地というのはたいてい一段高い丘の上のあるが、このあたりの地形も、海が近いこの地域にしては勾配が多い。

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幼馴染の店へ行く約束の時間が近づいてきたので、大井町方面へ戻る。昔の記憶と長年の街頭スナップのカンを頼りに、地図は見ない。

己の歩む道を、ただ信ぜよ。

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【使用機材】
Leica M6 TTL (0.85)
Leica M6
Voigtländer Color Skopar 21mmF4
Carl Zeiss Biogon 28mm F2.8
Leitz Summilux 35mm F1.4
Leica Summicron-M 50mm F2
Minolta M-Rokkor 90mm F4
Leitz Elmar 135mm F4


       

by hoq2 | 2017-07-01 23:43 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)