【スノーシュー】北八ヶ岳 縞枯山・茶臼山 (2016.12.28)

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八ヶ岳の麓にある標高1,323mの山荘に住んでいる。昨季に続いてこの冬も雪が少なく、2016年の年末はほぼ積雪なし。ただし、これを書いている2017年1月14日夜現在は、まとまった雪が降っており、南向きの斜面にある我が家の敷地にも結構積もっている。

雪が多すぎるのは困るが、スノーシューを趣味にしてから、ある程度の積雪を期待するようになった。しかし、うちのあたりは気温は北海道並みに低いのだが、太平洋側の気候なので、豪雪地帯というほどではない。それでも、どんなに雪が少ない年でも、標高2,000mまで上がればまとまった雪がある。雪が少ない年末ではあったが、どうしても年内に初歩きをしたかったので、北八ヶ岳ロープウエイに乗って2,237mの山頂駅に降り立った。

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有名な場所なので詳しい説明は省くが、ロープウエイで気楽に来れることもあって、北八ヶ岳一帯は冬山の入門のような場所である。我々のような必ずしも山頂を目指さないトレッキング&スノーシュー派にもちょうど良い。日帰りできるコースがいくつかあるが、今回は縞枯山荘から登山道に入って縞枯山と茶臼山の山頂を経て、縞枯山を巻いて山頂駅に戻ってくるコースを選んだ。れっきとした2000m超えの冬山なので、油断大敵である。

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このピークを登りきった先が縞枯山山頂。看板に従って、樹林帯に入っていく登山道へ折れる。

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いつもは、フレンチ・ブルドッグのマメを連れて山を歩くのだが、今回は人間だけ。ロープウエイに犬は乗せてもらえないし、そもそも八ヶ岳の尾根でのペット連れは自然保護等の見地から眉をひそめられるとのこと。僕も新聞記者時代に乗鞍の高山植物が犬のおしっこで巨大化した?なんていう問題を取材したことがあるので、そのあたりは十分理解はしているつもりだ。でも、人間の行動や糞尿はOKで犬はダメだというのは差別的にも感じる。人の排泄よりも犬のマーキングの方が野生動物の生態に影響を与えやすいとかそういう話も考慮したうえでも、そう思う。だからといって、ダメだという意見が優勢な場所に無理やり犬を連れてくるつもりはないし、そもそもうちの12歳の老犬に零下20度の世界は過酷である。

さらに、縞枯山に向かう結構な急勾配を登りながら、これは小型犬にはきつかろう、とも思った。今回新調した妻のスノーシューはバックカントリー対応のヒールリフト付きで、前をすいすいと登っていく。僕が履いているのはそこらのスポーツ量販店でもよく目にする入門用のモデル。ヒールリフトがない分、アキレス腱とふくらはぎの筋肉に負担がかかる。でも、鍛えればずっと楽に登れそうではあった。なので、ここが登れるのなら、特に買い換える必要はなかろう。そもそも、僕が子供の頃カナダではいていたスノーシューは、木と動物の皮だけでできたテニスラケットみたいなものだったが、昔はそういうのしかなかったわけだし。すれ違った壮年の夫婦が、僕らも以前履いていた激安スノーシューだったのも、僕は見逃さなかった。とまあ、そういうことを考えるくらい、縞枯山の登山道は僕らのホームエリア屈指の急勾配だった。

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苦しい登りが終わって尾根に抜けると、立ち枯れの木々と雲上の透き通った空、ダイヤモンドダストの別世界が広がる。

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しばらく尾根を歩くと、縞枯山山頂と茶臼山へ向かう分かれ道に出る。まずは縞枯山山頂へ。

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縞枯山山頂。正面に茶臼山。奥の南八ヶ岳は雲に隠れていた。わざわざ厳しい冬に山に登る意味の一つは、やはり突き抜けて清涼な、この別世界に身を置く神聖さにある。

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しかし、山頂というものは、たいてい強風にさらされ、決して居心地の良い場所ではない。ここも体感で零下40度くらい。短時間で集中して堪能し、次に向かうのが吉である。一旦鞍部に降りて、山頂から正面に見えた茶臼山に向かう。茶臼といえば円柱形だが、これはどちらかというとプリン山である。

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茶臼山山頂。南八ヶ岳は、やはり雲がかかっていて見えない。遠く、北アルプスの頂が雲海の上に見え隠れする。眼下には樹海。こうして見ると、富士の樹海にも見劣りしない。八ヶ岳はもとともと富士山よりも高かったが、それに嫉妬した富士山が頭をかち割ってしまい、今のキザギザな形になったという伝説がある。八ヶ岳のふもとから稜線をずっとだどっていくと、確かに元は富士山のようなきれいな円錐形の山だったのでは?というイメージが湧いてくる。実際、大昔は本当にそうだったらしい。

「昔は八ケ岳の方が高かった」というこの話は単なる神話ではありません。地質学的には八ヶ岳は130万年前に産声をあげた古い火山で、20万年ほど前には阿弥陀岳を中心とした成層火山が形成されて、標高は3400M程だったと推測されています。一方、富士山はそのころやっと誕生した新しい火山で、小御岳火山がやっと標高2千数百M程に成長した頃だろうと、推測されています。THREEPEAKS YATSUGATAKE TRAIL ブログ「【八ケ岳百物語】 その2 「八ヶ岳は富士山より高かった」より

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さて、いつものごとく昼はインスタントラーメンを食べるのだが、茶臼山山頂も極寒なので、鞍部に戻ってからバーナーを出す。ここで、痛恨のミスに気づく。箸がない!小枝を拾って代わりにするが、微妙な反りによりつかみにくく、針葉樹特有の松ヤニっぽい味もする。これまで「ただの木の棒じゃん!」と箸をバカにしていたが、ここで我が身の不見識をお詫びしたい。

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今回も持ち歩きやすさで選んだマルタイ棒ラーメン。具はソーセージとほうれん草。山では、温かいものが食べられればそれで良い。あとはロープウエイ駅までの下りなので、ちょうど良い腹ごなしである。

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ロープウエイ駅が近くなった頃に、北アルプスが雲上に頭を出した。

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そして、ロープウエイの乗り場に着くと、八ヶ岳を覆っていた雲が消えていた。僕たちの2016年は、こうして終わった。

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【使用機材】
・EOS7D Mark2
・EF-S 10-18mm 4.5-5.6 IS STM
・SIGMA 17-70mm 2.8-4 DC (Contemporary)
・EF-S 55-250mm 4-5.6 STM


                      

by hoq2 | 2017-01-14 22:26 | 登山・スノーシュー | Trackback | Comments(0)