【Maicol Mira】 桜とタンゴダンサー

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桜の写真は、仕事でもプライベートでもそこそこ撮ってきました。最新作は、Web媒体に掲載の「高遠の桜」です。

信州の山村に映える濃色のピンク 門外不出の「高遠の桜」を訪ねて(THE PAGE)
信州の山村に映える濃色のピンク 門外不出の「高遠の桜」を訪ねて(Yahooニュース)

上記記事の未掲載カットを含む写真特集もあります。
【写真特集】咲き誇る「高遠の桜」 ひっそりと 雄大に(THE PAGE)

さて、冒頭の桜並木の前でポーズを取るイケメンは、アルゼンチンタンゴダンサーのマイコル・ミラさんです。知人を介してポートレートを撮って欲しいという依頼があったのが昨年の2月。当初はプロモーション用のスタジオポートレート的なものをご希望でしたが、「自分はどんなジャンルでも一通り撮れるが、スタジオポートレートは得意分野ではない」といことを伝えたうえで、例えば大自然の中で踊っているシーンのような、フォトセッション的な屋外ポートレートも撮らせてもらえないかと提案したところ、快諾いただきました。そして、拠点にしている東京から私が生活している信州の蓼科まで来てもらい、冬の八ヶ岳などをバックに撮りました。

マイコルの出身はコロンビアの首都、ボゴダです。ボゴダは標高2640mの高地にあり、高原で踊る姿はある意味彼らしいのでは?という目論見もありました。

その時のカット。

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幸い、一連の写真を本人がとても気に入ってくれたので、「次はぜひ、日本的な桜の季節に」ということになり、冒頭の写真となったのです。撮影日はちょうど去年の今頃(4月18日)。撮影地は、蓼科から市街地に下った長野県茅野・諏訪市街と諏訪湖畔です。

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【マイコル・ミラ】

コロンビアの首都ボゴタ出身。
幼少の頃からダンス、なかでもアルゼンチンタンゴの芸術性に魅了され、ダンサーを生業とすることを志す。
高校の芸術(舞踏)選考を卒業後、2つの大学で芸術の教育指導法およびアルゼンチンタンゴを含む舞踏を学ぶ。
地元の私立大学にてアルゼンチンタンゴを指導。
その後アルゼンチンタンゴの本場であるブエノスアイレスに留学。
ブエノスアイレスの老舗のタンゴハウスである「カフェ・トルトーニ」等で2年間勤務。
2012年3月に日本のタンゴスクールに招聘され初来日。アルゼンチンタンゴ講師・ダンサーとして活動。


プロフィールには、この続きがあるのですが、それは後ほど。

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写真で伝わっているでしょうか、マイコルは典型的なラテン色男のちょい悪セクシーな感じではなく、素朴で母性本能をくすぐるタイプの、どちらかというとかわいいイケメンです。

しかし、さすがはプロのダンサー、ひとたび踊り始めると凄みがあります。諏訪湖の桟橋で音楽をかけて踊ってもらいましたが、本当にいいものを見せてもらいました。

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さて、この撮影には後日談があります。グローバル化時代の今、日本でも、あらゆる分野で活躍している外国人の方がいます。しかし、やはり「鎖国」「ガラパゴス」な側面がある我が国では、あちこちから苦労話も聞こえてきます。私が専門的に携わっている帰国子女の場合でも、日本から海外に行った時よりも、海外から日本に帰国した時の方がずっと苦労したという人の方が圧倒的に多いのです。私自身もそうでした(いまだに現在進行形)。

マイコルも「踊る」という本来的なことの周辺の部分で、日本的な排他性や芸術文化における未熟な部分に随分と苦労しています。昨年の2度の諏訪来訪時は、そういう辛い時期と重なっていて、高原のきれいな空気は良いリフレッシュになったと言ってくれました。

そして、このフォトセッションで充電したパワーも少しは役に立ったのかもしれません。このあと、6月に東京で開かれたタンゴのアジア大会で、マイコルは見事優勝し、アジアチャンピオン(タンゴの世界では、国籍ではなく活動拠点・出場大会ごとにチャンピオンを決めます)になりました。本人も本当にびっくりしていました。

アジア大会の様子です。パートナーは青木舞子さん。

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といわけで、先のプロフィールに、今は、「2015年・アジアチャンピオン」という項目も加わります。その後は、日本だけでなく、インドネシアやシンガポール、本場のアルゼンチンでも活躍しています。

不遇の時期を実力であっさりと乗り越えてしまったマイコル・ミラのサクセス・ストーリーは爽快です。それに微力ながら関わることができたのは、嬉しい限りです。気取らない、素朴なマイコルが実力で勝ち取ったものだからこそ、大変に大きな意味があるのです。

【使用機材】

    
   

by hoq2 | 2016-04-17 14:22 | 写真(ポートレート) | Trackback | Comments(0)