【諏訪4】 見直しの諏訪 (キャノンNFD80-200テスト)

 2011年夏より、長野県・蓼科の別荘地に定住している。土地への理解がゆっくりと深まるにつれ、愛着も湧いてきた。そして、いつしかカメラを手に町に出て、写真を撮るようになった。長年撮っている東京とはずいぶん勝手が違うようにも感じられ、しかし、同時に集中的に通ったベルリンとすら、同じような写真を撮っているようにも思う。
  「そこも、ここも、そことここの間も皆同じ」ーーー。そういう信念があるから、これは長野の町のガイドブック的な紹介ではない。どこにでもあるような物体、通り、風景は、どこにいても気になる。だが、写真というものは撮り手の意志とは関係なく、「記録」し続ける側面もある。だから、いつかこれらの写真がたまったら、何かしらの形でまとめて発表したいと願っている。それがもしかして、50年、100年経って、21世紀初めの「地方」というものの、異端の記録になるかもしれないと夢想する。


このシリーズを、以前HP上で公開した【Tokyo Snapshot】、そして、それをベルリンの写真と合わせて発表した写真集『Berlin+Tokyo』の続編的な位置づけで、【Nagano Snapshot】と名付けました。本ブログでは、内容を絞ってまとめる前段階として、撮影日順にあまり点数を絞らずにアップしていきます。将来のための私的な忘備録代わりという側面もあります。

初めての町を歩くことも、何度も同じ町を歩くこともあります。


※ 各画像はクリックで拡大します( Mac・PC )

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α7II Canon NewFD 80-200mm F4

約1週間の旅をα7II一台で撮るにあたって、望遠ズームが欲しくなった。大艦巨砲主義のEOS用の70-200 2.8とは別に、携帯性と経済性に優れ、なおかつ画質が良いという一石三鳥なレンズを検討し、NewFD(MF時代のキャノンマウント)に行き着いた。この80-200は、最後期型(FD末期T-90時代)のLレンズの直進ズームが名玉とされているようなのだが、そっちは「経済性」が今ひとつ。数千円で手に入る二軸のNewFDタイプを入手した。

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僕は趣味性の高い撮影では単焦点を好むが、仕事では2~3倍の(古い言い方をすれば)ショートズームを常用している。もちろん、そこそこの単焦点の方が高価で巨大なズームよりもよく写る。しかし、仕事の場合はそうした自己満足的なレンズ性能・描写、あるいは単焦点ならでは精神性といったものよりも、単純に「何がどう写っているか」という「腕」の部分の方がはるかに重要である。別の言い方をすれば、一定以上の描写であれば、一般の人が見て分からないような機材上の差などどうでも良い。だから、僕は失敗のリスクが少なくシャッターチャンスを逃しにくいAFズームを軸に使う。ただし、暗い高倍率ズームはあらゆる面で最低水準をクリアしていないので使わない。

逆に趣味性が高い撮影用にズームを買ったのは初めてだ。犬を連れて歩く観光要素が強い撮影なので、1台のボディでレンズ交換を減らしたかったがその理由。でも、現用・純正の普及価格帯のズームにはまるで色気がなく、食指が動かない。α7用には、高価なフラッグシップ望遠ズームもいらない。そして、ツァイスオタクではあるが、こう見えてキャノンの繊細で透明感のある描写も好きなので、描写・価格・大きさのバランスの取れた「FDのF4通し・非L」を選んだ。

そのテスト撮影を兼ねて、早咲きの桜が咲き始めた4月上旬の諏訪の町を歩いた。正確には、その後の旅用のセット(α7II+純正Zeiss 24-70+NFD80-200+Contax D18mm)の習作ということになる。

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α7II Canon NewFD 80-200mm F4

最初のこの一コマを撮った瞬間、「これは大正解だ」と確信した。今のレンズにはない豊かな階調とニュートラルなボケ、そして何よりも無理をしていない幅を持った描写が心地よい。銀塩カメラ(フィルム用)のレンズは、現像・プリントでの調整を前提としているので今のレンズに比べてラチチュードが広いのだろう。特にFDレンズはその傾向が強いように思う。ツァイスは同時代のコンタックス用であっても、「いじりようのない」絵が出てくることが多いが、このレンズは正反対で、「いじることが前提」の幅を持った絵が撮れる。これは、ある意味デジタル時代に合っている。デジタル写真はPhotoshopでの調整を経て初めて完成する。デジタルは(jpeg撮影であったとしても)ネガフィルム的であるというのが僕の持論だ。

逆に後処理での調整をほとんど行わない(行えない)ポジ(=リバーサル)的な撮り方であれば、このレンズの評価は下がると思う。階調が非常に豊かな反面、「撮ったまま」ではコントラスト・彩度・黒の締りがまるで足りない非常に眠たい描写である。しかし、これをPhotoshopでレベル補正(またはトーンカーブ調整)していくと、豊かな階調はそのままにキリッと立ち上がっていく。これはなかなか素晴らしい体験だ。この特性はモノクロで活用しても面白いと思う。いい意味で日本的なニュートラルなボケ味や色合いは、デジタルでの使用経験はないが、大好きだったマミヤ6用のGレンズにも似ている。

今、α7というフルサイズミラーレス機の登場で再びMFレンズの中古市場が高騰しているが、マニア受けしないズームは相変わらず捨て値で売られている。その点でも、当時の高性能ズームは狙い目だと思う。

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          α7II Canon NewFD 80-200mm F4

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         α7II Canon NewFD 80-200mm F4

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α7II Canon NewFD 80-200mm F4

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α7II Canon NewFD 80-200mm F4

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α7II Canon NewFD 80-200mm F4

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α7II Canon NewFD 80-200mm F4

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α7II Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

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α7II Canon NewFD 80-200mm F4

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α7II Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

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α7II Canon NewFD 80-200mm F4

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         α7II Canon NewFD 80-200mm F4

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α7II Canon NewFD 80-200mm F4

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         α7II Canon NewFD 80-200mm F4

この諏訪という町、諏訪湖あり、諏訪大社あり、温泉あり、お城あり、高原あり、酒蔵・味噌蔵ありで非常に見どころの多い町なのだが、一般市街地の“町相”にはピンと来ないものがあった。関西の小都市のような「和」の風情は中途半端だし、地場産業の精密機械工業も廃れている。ジュネーブあたりを意識しているのであろうが、「東洋のスイス」も言い過ぎである。

ただ、春の兆しの影響もあるのだろうが、今回歩いてみて、だいぶ見直した。レンズテストの関係で望遠気味に視点を変えたのが良かったのか。背後の山肌にも広がる立体的な町並みは結構迫力や密度があることに気づいた。伝統的な風情も、思ったよりも点在しているようである。

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α7II Canon NewFD 80-200mm F4

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α7II Canon NewFD 80-200mm F4

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         α7II Canon NewFD 80-200mm F4

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α7II Canon NewFD 80-200mm F4

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α7II Canon NewFD 80-200mm F4

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α7II Canon NewFD 80-200mm F4

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α7II Canon NewFD 80-200mm F4

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α7II Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

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α7II Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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         α7II Canon NewFD 80-200mm F4

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7II Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

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α7II Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

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α7II Canon NewFD 80-200mm F4


【今回使用機材】

    

・Canon New FD 80-200mm F4

・Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4 MMJ

by hoq2 | 2015-04-19 04:03 | 写真(Naganao snapshot) | Trackback | Comments(0)

【高崎】 懐かしさと侘びしさと開放感と

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EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

桜の咲き始めの頃の撮影。現在、ドキュメントを追っている女性の撮影の合間に、桜が咲き始めた頃の高崎の住宅地を歩いた。そういう機会でもなければ意図的に訪れることはなかったと思う。その点では、一期一会の偶然性にダイナミズムを求める街頭スナップとしては正しい撮影行だったと思う。

とはいえ、どちらかと言えば観光で訪れるような都市ではない高崎の、しかも、町の中心から少し外れた、地元の人の生活の場である郊外住宅地である。高崎の画家、上杉一道さんも、特徴のない普通の住宅地だと言っていた。プライバシーの問題が(無駄に)シビアな時代なので、具体的に「高崎のどこ」とはあえて書かない。それに、僕の写真は「普遍性」の写像を採取するものなので、実際の所、撮影地が「どこ」というのはトッププライオリティではないのだ(もちろん、【Nagano Snapshot】シリーズのように、撮影地がテーマの主要部分に含まれることはある)。

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α7II Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

後に上杉さんに聞いたが、上州には僕が今生活の拠点を置く信州に見られるような排他性(=正直辟易している)はないとのことだ。僕は排他性のない土地(東京、オタワ)と表向きはないが実はある土地(高山、ロンドン)、そしてあからさまにある土地(信州=ただし、住んでいる場所そのものは“移民”が集まる別荘地)の全てに住んだ経験があるが、日本の地方で排他性がないというのは新しい。

確かに、長野県でスナップ撮影している時のように変に周りの目を気にして萎縮しなくていいというか、開放感を感じた。開放的な関東平野が、山間部とは正反対の気質を育んだのだろう。からっ風吹く上州者の「風の向くまま気の向くまま」な自由さがスナップ撮影者にはありがたい。

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EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

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EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

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α7II Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

ただし、町自体は・・・ねえ、日本の決して美しいとは言えない部分の典型といった感じではある。もちろん、僕は進んでそういう所にチャレンジするヒネクレ者なので、かえって歓迎だし、この地域に少年時代の時代感や町の空気感を思い出させるような懐かしさを感じたのも事実である。

それは、上に挙げた「色々住んでいた」中の、1979年〜83年の東京・品川区あたりの事を指す。下町っぽさはあるが下町ではなく、かといって目黒世田谷とも違い、蒲田あたりとも違うあの中途半端な地域で過ごした、これまた高度成長期でもバブル期でもない中途半端な時代。それは、別の見方をすれば地域と時代性の平均値=標準とも言えるのではないか。だから、この「なんの変哲もない」高崎に共通の臭いを感じたのかも知れない(ただし、それはディテールの部分のみの話で、全体像は全然違う)。

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         α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

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α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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         α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

撮影日は3月29日。桜が咲き始めていた。今年、本格的に桜を見たのはこの2日後の東京・谷中が最初だった。僕が歩いた範囲では、この地域には一般的なソメイヨシノがあまりなかったようだ(すき家の駐車場脇で見たのが唯一。撮ったが載せていない)。そもそも、僕は花など「目で見てきれいで当たり前」なものを「普通にきれいに撮る」ことはしない(もちろん、仕事ではしますよ)。花から水滴が落ちる瞬間とか、「目で見えない」美しさはいいと思うが、目で見えるのなら目で見ればいい、あれてレンズを通す意味は薄いというのが僕の考えである。加えて、フィルターワークなど、写真ならではの表現に関しては「自然ではない」と嫌う人も多いが、僕は肯定派である(ただし、街頭スナップではフットワークが犠牲になるのであまり使わない。また、アフターのレタッチは少し別の話だと思っている)。

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EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

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         EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

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         α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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         α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

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EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

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EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

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α7II Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

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α7II Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

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         α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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         α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

「色々住んでいた」中で、この高崎に雰囲気が近い埼玉県北部の熊谷市にも3年ほどいたことがある。さらにつまらない場所であるので、当時の僕には高度すぎてほとんど街頭スナップは撮っていない。新聞の地方版で、国道沿いの本当につまらないスナップの連載などはしたが、力量不足であった。今ならもう少し味わいの深いものができたかも知れない。

その当時の僕ですら思ったのは、関東平野北部の夕暮れは時々びっくりするほど美しいという事である。もちろん、蓼科や八ヶ岳の夕暮れはレベルが違う。しかし、人の暮らしの臭いが強い場所と、大自然の夕暮れは異質なものだ。この日はそこまでではなかったが、北関東の夕暮れのポテンシャルを久々に感じることができた。

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α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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         α7II Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

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α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

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EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

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EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

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         EOS5D MK3 EF70-200 F2.8 L ISII

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α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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         α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7II Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

【今回使用機材】

    

・Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

by hoq2 | 2015-04-08 16:06 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)

【塩尻・村井】 精神病質的な彼我の間で

 2011年夏より、長野県・蓼科の別荘地に定住している。土地への理解がゆっくりと深まるにつれ、愛着も湧いてきた。そして、いつしかカメラを手に町に出て、写真を撮るようになった。長年撮っている東京とはずいぶん勝手が違うようにも感じられ、しかし、同時に集中的に通ったベルリンとすら、同じような写真を撮っているようにも思う。
  「そこも、ここも、そことここの間も皆同じ」ーーー。そういう信念があるから、これは長野の町のガイドブック的な紹介ではない。どこにでもあるような物体、通り、風景は、どこにいても気になる。だが、写真というものは撮り手の意志とは関係なく、「記録」し続ける側面もある。だから、いつかこれらの写真がたまったら、何かしらの形でまとめて発表したいと願っている。それがもしかして、50年、100年経って、21世紀初めの「地方」というものの、異端の記録になるかもしれないと夢想する。


このシリーズを、以前HP上で公開した【Tokyo Snapshot】、そして、それをベルリンの写真と合わせて発表した写真集『Berlin+Tokyo』の続編的な位置づけで、【Nagano Snapshot】と名付けました。本ブログでは、内容を絞ってまとめる前段階として、撮影日順にあまり点数を絞らずにアップしていきます。将来のための私的な忘備録代わりという側面もあります。

初めての町を歩くことも、何度も同じ町を歩くこともあります。


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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

前回の広丘に続いて「村井」である。僕はどうも人の名前のような地名は苦手である。意味はないが何か憎たらしい。

「村井」と言ってもほとんどの人は「どこ?」と思うだろうが、塩尻と松本の間にあるJRの駅とその周辺の住宅地の事だ。前回の「広丘」の隣町だが、広丘は塩尻市、こちらは松本市になる。共に郊外住宅地だが、広丘は新興住宅地的な色彩が強く、村井の方が何百年も前から染み付いた業のようなものが見え隠れする。その点では、地域性も感じられる面白さがある反面、個人的には、日本的な湿気を帯びた陰鬱さも感じる。これは決してけなしているわけではなく、精神的にハードな散歩にはなるが、それが面白いということだ。芸術は、精神病質的な彼我の間(はざま)から生まれる。

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α7Ⅱ Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

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α7Ⅱ Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

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         α7Ⅱ Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ ContaxG Carl Zeiss Sonnar 90mm F2.8

国道を離れたこのあたりから業が増す。

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α7Ⅱ ContaxG Carl Zeiss Sonnar 90mm F2.8

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α7Ⅱ ContaxG Carl Zeiss Sonnar 90mm F2.8

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         α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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         α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ ContaxG Carl Zeiss Sonnar 90mm F2.8

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         α7Ⅱ ContaxG Carl Zeiss Sonnar 90mm F2.8

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         α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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         α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

定期的に劈(つんざ)く、踏切の電子音が決定的に精神を蝕む。不安の立像が彼我の境に立っていた。

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         α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

彼方からやってくる物は魔物なのか。もはやそれすら獏としている。

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α7Ⅱ Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

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         α7Ⅱ Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

実際の三途の川はこの程度である可能性が高い。

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         α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ ContaxG Carl Zeiss Sonnar 90mm F2.8

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         α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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         α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ ContaxG Carl Zeiss Sonnar 90mm F2.8

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         α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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         α7Ⅱ ContaxG Carl Zeiss Sonnar 90mm F2.8

「村」井だから言うわけではないが、伝統的な日本の村社会はとにかく「あいさつ」を重視する。よく、凶悪事件の犯人を近所の人が「あいさつもするし、そんな風には見えなかった」と言う。しかし、そうだろうか。いつも大きな声であいさつをする悪人もいれば、あいさつが苦手な善人もいる。あいさつというのは、人間関係を円滑にするツールである。見方を変えれば、それは生きるための方便、処世術でしかない。物事の本質にしか関心がない僕にとっては、「あいさつするしない」は非常に瑣末な問題だ。さらに言えば、「あいさつするしない」で人格を判断するのは差別である。伝統や歴史に染み付いた「業」は、「差別」と無縁ではない。

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α7Ⅱ ContaxG Carl Zeiss Sonnar 90mm F2.8

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         α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

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α7Ⅱ Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4

【今回使用機材】


    

・Contax Carl Zeiss Distagon 18mm F4


by hoq2 | 2015-04-06 08:56 | 写真(Naganao snapshot) | Trackback | Comments(0)

【塩尻・広丘】地方の住宅地という我的新境地

 2011年夏より、長野県・蓼科の別荘地に定住している。土地への理解がゆっくりと深まるにつれ、愛着も湧いてきた。そして、いつしかカメラを手に町に出て、写真を撮るようになった。長年撮っている東京とはずいぶん勝手が違うようにも感じられ、しかし、同時に集中的に通ったベルリンとすら、同じような写真を撮っているようにも思う。
  「そこも、ここも、そことここの間も皆同じ」ーーー。そういう信念があるから、これは長野の町のガイドブック的な紹介ではない。どこにでもあるような物体、通り、風景は、どこにいても気になる。だが、写真というものは撮り手の意志とは関係なく、「記録」し続ける側面もある。だから、いつかこれらの写真がたまったら、何かしらの形でまとめて発表したいと願っている。それがもしかして、50年、100年経って、21世紀初めの「地方」というものの、異端の記録になるかもしれないと夢想する。


このシリーズを、以前HP上で公開した【Tokyo Snapshot】、そして、それをベルリンの写真と合わせて発表した写真集『Berlin+Tokyo』の続編的な位置づけで、【Nagano Snapshot】と名付けました。本ブログでは、内容を絞ってまとめる前段階として、撮影日順にあまり点数を絞らずにアップしていきます。将来のための私的な忘備録代わりという側面もあります。

初めての町を歩くことも、何度も同じ町を歩くこともあります。


※ 各画像はクリックで拡大します( Mac・PC )

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EOS5DMK3 Carl Zeiss Distagon 28mm F2 ZE

恐らく、世界で最もつまらない。日本の地方都市の、それも農村以上県庁所在地未満の中途半端な町の、その郊外の住宅地。いくらつまらない場所好きの僕でも、地方を歩く時は街の中心部か農村・山村か、割にはっきりした場所を選ぶことがほとんどだ。というより、嫌味に聞こえるかも知れないが事実だから言うが、東京育ちの僕には、田舎に「普通の住宅地」があるということが、つい最近まで想像できなかった。

殺伐としたどこにでもあるチェーン店が並ぶ国道沿いの風景。あるいは田んぼの中にポツポツとアパートかなんかが並んでいる。現代日本の農村以上都会未満の風景はそんなもんだと思っていたのだ。でも、あれっ?多摩あたりの住宅地と変わらない町が、そこにあるではないか!・・・ということで降り立ったのが、松本の中心部と塩尻の中心部の間にあるこのあたりというわけだ。JRの駅もあり、いかにも通勤圏の住宅地という感じだ(実際は車通勤がほとんどのようだが)。

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EOS5DMK3 Carl Zeiss Distagon 28mm F2 ZE

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         α7II Carl Zeiss Planar 50mm F1.4 ZE

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         α7II Carl Zeiss Planar 50mm F1.4 ZE

今回は篠ノ井線の広丘駅周辺を歩いたわけだが、「夢のマウントアダプター」を使って、キャノンEFマウント用のコシナツァイス・プラナー50mm1.4をα7IIにつけている。

僕はもともと銀塩時代はコンタックスとニコンを使っていたが、デジタル化後はD2H→EOS1DMK2とキャノンに乗り換えている。デジタル黎明期は、特に色の出し方でキャノンがニコンを圧倒していたように思えたし、ニッコールの重さがデジタル写真には合わないように感じた。その後、ここ何年かは逆転して少し乗り換えを後悔していたわけだが、EFレンズに「絞り環がない」事も、マウントアダプターという概念の登場と共に後悔の理由の一つになった(コシナがツァイスレンズを作り始めた時に、最初はニコンマウントしかなかったので、そこでも後悔した)。

で、ここに来て、キャノンとソニー(α7II)の両刀使いに落ち着いているわけだが、虎の子のコシナツァイス(キャノン用ZEマウント)を、EOSとαで共用するという夢が叶った。信頼できる電子接点付きのマウントアダプターが出回り始めたのだ。リーズナブルな価格と商品説明が良心的に思えたので、僕はSTOKというアチラ製のものを買ってみた。

AFを使わないコシナツァイス目的では、これで十分すぎるほどだ(各AFレンズではAFも効く。ただし、動きは非常に緩慢)。僕の手持ちEFレンズは、純正非純正問わず全て、絞りの電子制御はもちろん、Exifデータもしっかり反映される。ただし、α7IIのライブビューでは絞り値は反映されない(常に開放の被写界深度で見えている)。もっとも、これはEOSの光学ファインダーと同じなので、大きな問題ではない(光学ファインダー感覚で使いたくて、デフォルトのライブビュー設定を「設定効果反映off」にしている人も多いだろう)。

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α7II Carl Zeiss Planar 50mm F1.4 ZE

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         α7II Carl Zeiss Planar 50mm F1.4 ZE

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α7II Carl Zeiss Planar 50mm F1.4 ZE

今回はαに50mm(プラナーF1.4)、EOSに28mm(ディスタゴンF2)をつけているが、特に街頭スナップにおいては鉄板の画角であろう。写真を始めた高校生の時に使っていたのも、コンタックス版のこの2本だった(もっとも、28mmは2.8の方だったが)。今と逆なのは、高校生当時は28mmが“標準”で50mmが"望遠”だった事だ。今は普通に50mmが標準になっているのだが、そういう使いこなしができるまでにかなり時間を要した。僕にとっては50mmというのは「潔さ」や「確信」がなければ使いこなせない、大人の画角である。

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         EOS5DMK3 Carl Zeiss Distagon 28mm F2 ZE

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         EOS5DMK3 EF85mm F1.8

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         α7II Carl Zeiss Planar 50mm F1.4 ZE

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α7II Carl Zeiss Planar 50mm F1.4 ZE

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α7II Carl Zeiss Jena Sonnar 135mm F3.5

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α7II Carl Zeiss Planar 50mm F1.4 ZE

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α7II Carl Zeiss Jena Sonnar 135mm F3.5

うーん、「我的新境地」、なんだか電柱と鉄塔ばっかりになってしまったなあ。だって人は歩いていないし(今の世の中、人がいるスナップは撮り方・見せ方に慎重にならなければならず、面倒なのであまり撮らなくなったのだが)、「家」そのものを撮るわけにもいかない(その必然性も全くない)し。特に田舎は「人と違う事」が悪いことだとされているので、「つまらない場所」ほど写真を撮るのも色々面倒なのです。撮って当たり前の観光地や個人主義の海外・東京と正反対と言えば分かってもらえるだろうか。だから、「猫」とか「雲」ばっかり撮る人が多いが、たいていそれは、単に撮りやすい(誰も奇異に感じて不安になって怒ったりしない)からでしかない。

僕も安易な電柱写真家まっしぐらである。つーか、日本、電柱多すぎ!

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 EOS5DMK3 Carl Zeiss Distagon 28mm F2 ZE

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         α7II Carl Zeiss Planar 50mm F1.4 ZE

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         EOS5DMK3 Carl Zeiss Distagon 28mm F2 ZE

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         α7II Carl Zeiss Jena Flektogon 20mm F2.8

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         α7II Carl Zeiss Planar 50mm F1.4 ZE

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α7II Carl Zeiss Planar 50mm F1.4 ZE

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【今回使用機材】

    

・Carl Zeiss Jena Sonnar 135mm F3.5

・Carl Zeiss Jena Flektogon 20mm F2.8


by hoq2 | 2015-04-05 03:07 | 写真(Naganao snapshot) | Trackback | Comments(0)

妻籠宿ほか一泊旅行

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

今回は一応、Nagano Snapshotに分類しているが、ほぼ普通の観光写真だ。逆にそういう写真を撮るのは自分でも珍しいと思う。

僕の夢はキャンピングカーで永久に旅に出ることだ。以前、スピリチュアルな人に前世は旅芸人だと言われたが、懐疑論者の僕もそれにはすごく納得した。

そういうわけで、せめて今ある車でどうにかしようと、嫁車のJA11ジムニーをなんとかフラット化し、2人と2匹が寝れるようにした。もちろん、オフロード仕様の軽自動車なので、フルフラットシートなんてことはあるはずもなく、凸凹をRVボックスや自作の車内用木製テーブル兼棚でなんとかし、上にモンベルのエアーマットを敷くという方法である。

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分かりやすい写真がなかったのでよく分からないだろうが、まあ、こういうことである。

で、4月に何日かかけて関西方面に行く計画をしているわけだが、とりあえず予行演習をしようと、ひな祭りが過ぎた頃のある日、蓼科の自宅から手近な木曽路に出発。

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最初に休憩した道の駅「木曽川源流の里きそむら」。実は、ここに至る前にマフラーから金属音が・・・。錆びてタイコの手前でポッキリ折れていた。アルミテープで補強するも、当然外れたり溶けたりで、日本製の純正相当品が1万円以下で買えることが分かり、帰ってからゆっくり直すとして旅は続行した。

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しかし、この木曽路(国道19号線沿い)はやたらと道の駅が多い。塩尻ー中津川間だけで8ヶ所もある。感覚としては15分くらい走れば次があるという感じである。一方、僕がよくケチって下道で東京ー蓼科を行き来する甲州街道(20号)は 全線で2ヶ所(周辺を入れれば+2くらい)しかなく(しかも、東京・神奈川・山梨は事実上ゼロに近い)、このあたりの温度差はどうもキナ臭い。

ただ、やはり一般道に高速のSA的なものがあるのは、なんだかんだで非常に便利であり、基本的にはいいものだと僕は思う。一方で、昔ながらの民間のドライブインはほぼ全滅で、国道沿いにはその廃墟があちこちにある。スーパーと100円ショップが地元商店街を疲弊させるのと同じ構図だ。

とはいえ、僕は「昔は良かった」と言うつもりはない。商店街やドライブインの風情が消えるのは惜しいし、個人商店の方にとっては暗黒の時代であろう。しかし、そう単純に「昔に戻す」ことはできないのだ。なぜなら、「昔」と「今」は連続しており、「昔」がなければ「今」はない。「今」を否定することは、その良かったという「昔」を否定することなのだ。過去を振り返るのは楽だが、それはあまり意味が無い。というより、辻褄が合わない。だから、人はより良い未来を作ることを考えるほかないのである。

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         α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

というようなことを言いつつ、我が家は「給湯」をやめるという、「昔に逆戻り」をしている。だから、日帰り温泉によく入る。今回は、ここに寄った。写真はその近くの村の一角。変な話だが、新しく買ったα7IIと主力レンズとして奮発したこのソニーFEマウントのバリオ・テッサーは、電柱をきれいな色で撮れるレンズだ。ドムの胸のニュートラル・グレーを彷彿とさせる。NEX-7と非ツァイスソニー純正レンズの組み合わせでは赤みがかったグレーになり、ドドメ色とも言う汚い色になる。そこから大きな進歩をしたと言えよう。

日本の風景は、電柱と電線が台無しにしてしまっている。しかし、いまさら、そして急に、地中化したりデザインを改めたり(日本の電柱は欧米などに比べて圧倒的にダサい!)はできない、と連中(誰?)は言うだろう。じゃあ、せめてその電柱がきれいに撮れるカメラ・レンズを使えば、逆に「電柱を撮ってやろう」という気にもなる。かように、「電柱をきれいに撮れるカメラ」こそが、「ニッポンのスナップショット機」なのである。

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

風呂から上がるともう暗くなっていた。

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泊まったのは、ちょっとだけ岐阜県に入った所の道の駅。選択肢は2つあったが、国道から少し町に入った、HPの表記も寂しいこちらを選択した。国道沿いのこちらの方が設備も新しく、治安も良さそうだったが、我々は車の音がうるさくて眠れないことよりも、不良に襲われるリスクを選んだというわけだ。

それから、なぜ岐阜県に少し入ったかというと、温泉のあとガソリンを入れようとしたら、まだ18時台なのに長野県側のスタンドがことごとく閉まっていたのである。中津川に入ってすぐに開いているスタンドがあったので、「さては木曽(長野側)のガソリン業者は協定を結んでいるな」と、僕は睨んだ。もし本当にそうだとすれば、出る杭を打つような嫌〜な話である。僕自身が今はもう長野県民なのであえてはっきり言うけど、こういう排他性や村八分行動につながるようなメンタリティはいい加減捨てた方がいい。「日本の八つ墓村」を売りにするんならいいけどね。

そして、ヤンキーやソフトヤンキー、マイルドヤンキーに襲われることなく翌朝を迎えた。

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途中、下の写真のような自民党的砂防利権が織りなす絶景を見つつ、妻籠宿を目指す。もともと計画していたわけではなく、前夜に看板を見て「確か有名だったよ」と行ってみたわけである。

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         α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

で、下の写真が我的妻籠宿。竹やぶと鉄塔が日本的である。

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

そして、ここからが一般的な妻籠宿。僕は三ツ星観光地である飛騨高山に3年住んだことがあるが、妻籠の宿場町と高山の古い町並みだけを比べれば結構いい勝負である。高山は飛騨地方の中心である市街全体が小京都的であり、妻籠はひなびた山村単体だというのが大きな違いだ。外国人観光客も見かけたが、もっと知られていいし、もう少しだけ観光地として洗練されても良いかもしれない(今も結構洗練されてますが)。

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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         α7Ⅱ Carl Zeiss Jena Sonnar 135mm F3.5

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         α7Ⅱ Carl Zeiss Jena Sonnar 135mm F3.5

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         α7Ⅱ Carl Zeiss Jena Sonnar 135mm F3.5

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         α7Ⅱ Carl Zeiss Jena Sonnar 135mm F3.5

歳を取るにつれ視野が狭くなるのか、10代の頃は28mmが標準だったのが、35mm、50mmと狭くなり、今は上の連作のように135mmなんかも結構スナップで撮ってしまう。以前、ヤシコンのゾナー135mmを合計3本所有したことがある。当時の僕にはこの画角はスナップには狭すぎ(遠すぎ)て、このレンズはコンタックスレンズの中でも最も安いこともあって、買っては手放ししていたのだ。

今は、日本製(ヤシコン)でも西独製(ダイナレックス)でもなく、東独製のイエナゾナー135mmを愛用している。ヤシコンに比べてピントが繊細(逆に言えば厚みに欠ける)で、ヌケがいいのとはちょっと違うが透明感が高い。また、最短撮影距離が1mというのは、街頭ナップ系には大きなアドバンテージだ(ヤシコン=1.6m、ダイナレックス/フォクトレンダーはなんと4m!)。

さて、マメと記念撮影をしてから、いよいよ妻籠宿のメインストリートへ。

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そうそう、この記事をアップしたのはもう4月に入ってからだが、実際にこの旅をしたのは3月15-16日。まだ雛人形が飾ってあるような時期だった。

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         α7Ⅱ Carl Zeiss Jena Sonnar 135mm F3.5

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α7Ⅱ Carl Zeiss Jena Sonnar 135mm F3.5

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α7Ⅱ Carl Zeiss Jena Sonnar 135mm F3.5

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         α7Ⅱ Carl Zeiss Jena Sonnar 135mm F3.5

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α7Ⅱ Carl Zeiss Jena Sonnar 135mm F3.5

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         α7Ⅱ Carl Zeiss Jena Sonnar 135mm F3.5

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

犬連れ旅の問題は、資料館などの施設に入れないということに今更気づく。まあ、入場料を節約できるので良いとしよう。外から覗くだけ。

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Carl Zeiss Jena Sonnar 135mm F3.5

メインストリートを離れてこの階段を上がっていくことに。

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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         α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

そして廃校になった「山の分校」風の学校があった。僕は割りと大人になるまで、こういう学校ってドラマの中だけにある、とうの昔のなくなったものだと思っていた。この妻籠小学校は1997年に廃校になったそうだ。むしろ、20年弱経った今も建物が残っているというのは、奇跡的なのかもしれない。

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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         α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

学校の奥には神社があった。これも典型的すぎて、映画のセットを見ているみたいだ。階段が急すぎて、慣れない車中泊で寝不足だったこともあり上がるのは断念。

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         α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

そして、宿場町の中心に戻ると、猫がいた。猫を見ると喜びすぎて大騒ぎするマメには決して会わせず。

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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         α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

妻籠宿を後にする。

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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次に立ち寄ったのは桃介橋。「犬」がつく場所にも寄りたくなるが、「介」がつく場所も同様である。このあと、ほぼノンストップで帰宅した。

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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         α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

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α7Ⅱ Carl Zeiss Vario-Tessar FE 24-70mm F4 ZA OSS

(後日談・・・)
四苦八苦して、自力でマフラーを新品に交換した。

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【今回使用機材】

  

 
Carl Zeiss Jena Sonnar 135mm F3.5

   

by hoq2 | 2015-04-03 18:04 | 写真(Naganao snapshot) | Trackback | Comments(0)

桜の季節

アイメイト後援会が運営する『アイメイト・サポートグッズ オンラインショップ』の公式ブログ『EYEMATE support goods SIDE STORY』が同じexciteブログ内で展開中です。同ブログの運営と記事執筆を担当しています。こちらの個人ブログにも随時記事を転載しています。

アイメイトとは、アイメイト協会が育成している盲導犬のことです。一般名詞の「盲導犬」が「パソコン」ならば、アイメイトは「Mac」のようなものになります。日本の盲導犬の歴史を作った故・塩屋賢一氏直系の最も歴史と実績のある正統派の育成団体です。

アイメイトの育成には多くのボランティアの方々が関わっており、アイメイト後援会はその中心となるボランティア団体です。チャリティグッズの販売はその活動の一つで、収益はアイメイト協会に寄付されます。『EYEMATE support goods SIDE STORY』では、グッズにまつわるサイドストーリーや制作秘話などを不定期で掲載します。商業目的のグッズではありませんので、商品の宣伝よりも、アイメイトのことをより深く知っていただくための読み物として展開していく所存です。どうぞよろしくお願い致します。


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2015年の春は全国的に少し遅いようで、東京では31日、まさにギリギリセーフで3月中に桜が満開になりました。

その日は、下町風情と寺町の情緒たっぷりの谷中を散歩。

ある撮影のロケハンなのですが・・・

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いい桜の撮影スポットを探していても、やはり犬ばかり撮ってしまうわけで・・・

それでも、こういうところや

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こういう所を見つけました。

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僕は以前、こんな感じの谷中の路地裏に潜んで暗室作業の日々を送っていたことがあります。桜の香りとともに、とても懐かしい町の匂いを感じました。

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そして、本番で撮ったのが、こんなカットです。

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アイメイト・サポートカレンダー2016は、10月発売予定です。

2015年版はまだ少し在庫があります。

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(内村コースケ/アイメイトサポートカレンダー・撮影担当)

by hoq2 | 2015-04-01 09:48 | アイメイト | Trackback | Comments(0)