東京歴史散歩(愛宕山周辺)

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NEX7 Contax Carl Zeiss Sonnar 90mm2.8 絞り優先オート ISO200 露出補正-1.0

『海外子女教育』という機関誌で、虎ノ門・愛宕・新橋付近の「歴史散歩」の特集を組むことになり、先日は第一弾として愛宕山周辺を歩いた。小学生〜高校生くらいの読者(海外在住&帰国子女)とその親に、身近な町歩きを楽しむきっかけにしてもらおうというのが、特集の趣旨だ。海外では、日本人が気軽に出歩けるような治安のいい町は限られている。帰国後や一時帰国時の新たな楽しみとして「町歩き」を提案したい、という意味もある。

なぜ、虎ノ門・愛宕・新橋かというと、理由は単純だ。発行元の『海外子女教育振興財団』のオフィスが、今話題の虎ノ門ヒルズ愛宕山の間にあるから(本当に文字通り、両者にぴったり挟まれたビルにある)。僕もたびたび行くのだけど、周辺をあらためて散歩したことはない。最寄り駅は虎ノ門か新橋か神谷町か御成門か、というような中途半端な交通の便とシンクロするように、僕個人にとっても意外にエアポケットなエリアなのだ。

そんなわけで、この企画が持ち上がった際、とにかく散歩(取材)の同行だけでもさせてほしいと名乗り出た次第。オブザーバーの先生と執筆担当のベテラン記者、歴史散歩マニアの財団職員、そして、一応写真担当ということで自分を加えた4人で歩いた。2日間に分けるスケジュールで、今回は第一回の愛宕山を中心としたエリアである。

このブログでは、誌面と大きく被らない範囲で「個人的視点」に寄った写真を中心に掲載したい。

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        NEX7 Sony SEL16mm2.8 + ウルトラワイドコンバーターVCL-ECU1 絞り優先オート F8 ISO800 露出補正-0.3

これが有名な愛宕山「男坂」の「出世の石段」。徳川家光の時代から、これを馬で登り切ると出世できるという都市伝説がある。これまでに江戸末期と戦前、1982年の3例の登頂成功が確認されているそうだ。

しかし、出世に興味のない我々は軟弱にも、別のルートから登頂。上から見るとより分かるけれど、「安全安全」の今の日本の都会にあって、「これがOKなの?」というくらい急な石段だ。こういう現代の基準にとらわれないエアポケット=タイムスリップを味わえるのが、歴史散歩の最大の魅力ではなかろうか。

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NEX7 Sony SEL16mm2.8 + ウルトラワイドコンバーターVCL-ECU1 絞り優先オート F2.8 ISO200

ぬるいコースから上がる途中に古びたお堂がある。なぜか、遠慮がちに壊れた眼鏡が備えられていた。こういう微かな土着的なオドロオドロしさが、都会の片隅に存在する。それが日本の魅力と断言して、いっこうに構わないと僕は思う。

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         NEX7 Carl Zeiss Sonnar 24mm1.8ZA 絞り優先オート F4 ISO250

愛宕山の山頂=愛宕神社に到着。標高25.7mは23区最高峰である。江戸時代は江戸の町と江戸湾が一望できた。今は高層ビルに埋もれているが、山は山、周囲から独立した空間を形成している。リアルタイムの21世紀から逃避し、しばしのタイムスリップ気分を味わうチョイスとして、なかなか秀逸な場所である。

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NEX7 Contax Carl Zeiss Sonnar 90mm2.8 絞り優先オート ISO200

そして、愛宕神社には2匹の猫がいる。とても落ち着いていて撫でさせてくれる。

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         NEX7 SIGMA 19mm 2.8 EX DN 絞り優先オート F5.6 ISO200

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愛宕山を降りて町に出る。虎ノ門ヒルズ、マッカーサー通りの再開発とどんどん新しくなっている地域であると同時に、江戸〜昭和の残滓も豊富だ。やはり一気に変わってしまうのは寂しい。人間には、昔を引きずる時間も必要だと僕は思う。

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         NEX7 Contax Carl Zeiss Sonnar 90mm2.8 絞り優先オート ISO200

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杉田玄白の墓がある『栄閑院』。手入れの行き届いた美しい寺だ。日光東照宮ばりの猿寺でもある。

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街歩きに戻る。下町風の路地もかろうじて残っている。

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昼間人口の過疎化で廃校になった小学校の門。これから、急激な人口減の時代を迎える。僕は、今の日本は人が多すぎる、8000万人くらいに減ってちょうどいいと思っているので、無理に産めよ増やせよはする必要はないという意見だ。東京により一極集中するのか、地方に分散するのか分からないが、日本人のメンタリティーからしておそらくは前者になるだろう。だから、東京の人口密度は劇的には変わらないと思う。

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都会の片隅にひっそりと取り残されたお稲荷さん。帝都風の街灯の残骸や大砲の砲弾があった。戦時中、出征する兵士がここで祈り、見送られたのだろうか。そんな想像が膨らむ異空間である。

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西久保八幡神社へ。あまり知られていないが、ここには貝塚がある。教育委員会を通さないと見られないとのことで、今回は貝塚を見学することはできなかった。

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「歴史散歩」一行はここで一旦解散し、東京タワー経由で帰路につく。

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NEX7 Contax Carl Zeiss Sonnar 90mm2.8 絞り優先オート ISO400

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         NEX7 SEL16mm2.8 + ウルトラワイドコンバーターVCL-ECU1 絞り優先オート F3.5 ISO800 露出補正-1.0

僕はどちらかというとぶっつけ本番のアドリブ旅行が性に合っているが、ちょっとした下調べをして歩くと色々な「意味のある場所」を認識することができ、それも正統派ながらなかなか楽しいものだ。また、江戸時代の古地図を片手に歩くと面白い。街路自体はほとんど変わっていないので、かつてそこに何があったか一目瞭然だからだ。

さて、芝公園にこんなものがあるのを僕は今回初めて知った。新しい発見があるのもまた、こうした街歩きの魅力だろう。

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今回歩いて思ったのは、自分が最もよく東京を歩いてた1990年代前後と比べて、やはりこの街はずいぶん変わったということだ。当時「普通」だったものが今、朽ちかけている。だから、2020東京オリンピックまでに、個人的に「東京」をもう一回おさらいするのも悪くないと思った。

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【今回使用機材】

    
   

by hoq2 | 2014-06-23 16:54 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)