カテゴリ:写真(Street Snap)( 73 )

【21st Century Snapshotman 】秋葉原はやはり奇妙な街だった  2017 11/2


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Nikon F3 Ai Nikkor 20mm F3.5 Ilford FP4 Plus

こういうことは言ってはいけないのだろうが、事実だからしょうがない。秋葉原はやはり奇妙な街である。世界標準では児童ポルノそのものであるモチーフがそこかしこにデカデカと掲示され、その中を縫うように歩く5人に一人ほどは外国人である。海外から非難されても全くおかしくない物たちが、ここではむしろ当たり前に受け止められている。残りの世界の常識とは隔絶された聖域都市然としているから、秋葉原はやはり奇妙な街なのである。

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Nikon F3 Ai-s Nikkor 28mm F2.8 Ilford FP4 Plus

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Nikon F3 Ai-s ED Nikkor 180mm F2.8 Ilford FP4 Plus

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Nikon F3 Ai-s ED Nikkor 180mm F2.8 Ilford FP4 Plus

オタクと言えば、古い世代から見れば「不可解な若者たち」の最たるものである。この街にはもともと若者から高齢者まで幅広い層が歩いていたように記憶しているが、以前は中高年層はオタク文化とは離れた所でこの街に用があるように見えた。しかし、今はその部分を年齢で分けるのは困難で、外国人観光客も入り乱れて、電気街を歩く集団は総体としてヌルっとしたオタク層を形成しているように見える。考えてみれば、オタク第一世代といわれる人たちは、既に還暦を迎えているのだ。

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Nikon F3 Ai Nikkor 20mm F3.5 Ilford FP4 Plus

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Nikon F3 Ai Nikkor 20mm F3.5 Ilford FP4 Plus

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Nikon F3 Ai Nikkor 20mm F3.5 Ilford FP4 Plus

渋谷や新宿がマジョリティの欲望を吸い尽くす街なのに対し、秋葉原はマイノリティの価値観を肯定する街なのではないか。僕もオタク寄りの人間である。渋谷でナンパしたり、歌舞伎町の風俗に行ったことなど一度もないけれど、秋葉原のガンダムショップやプラモデル屋に足繁く通った時期もある。自分がマイノリティだからこそ、マイナーで弱い存在の立場や気持ちが分かるはずである。それなのに、“弱者”を乾いた欲望の玩具にするような行き過ぎた文化には、鬱屈とした狂気を感じる。ここは、マイノリティに勇気を与える素晴らしい街だ。だが、開き直ってメジャーになってしまうと、暗い部分が正論に晒されることになる。マイナーかつ激しいものは、もっとアングラでコッソリやるのが筋だと思うのだ。

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Nikon FE Ai-s Nikkor 50mm F1.4 Ilford FP4 Plus

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Nikon F3 Ai Nikkor 20mm F3.5 Ilford FP4 Plus

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Rollei A26 Ilford FP4 Plus

カメラはニコンF3とFEを使用。新聞社時代はニコンユーザーだったので、原点回帰と言えば原点回帰。きっちりと堅実に撮れる間違いのないカメラとレンズなので、逆にあまり語るべきことはない。FEは自宅に眠っていた妻の古いカメラを呼び起こして初めて使用。レンズは5本持っていったが、最近入手した20mmF3.5を積極的に使ってみた。ブログサイズでは分かりにくいレベルだが、思っていたより全体的に甘い印象を受けた。でも、僕のピント合わせが甘かったせいかもしれない。その証拠に結構前ピンのカットが多かった。レンズのせいにするのは時期尚早だ。

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Nikon F3 Ai Nikkor 20mm F3.5 Ilford FP4 Plus

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Nikon FE Ai-s Nikkor 50mm F1.4 Ilford FP4 Plus

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Nikon F3 Ai Nikkor 20mm F3.5 Ilford FP4 Plus

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Nikon F3 Ai Nikkor 20mm F3.5 Ilford FP4 Plus

秋葉原ほど現実とバーチャル・リアリティの境目が曖昧な街はなかなかないだろう。ガンダムやらプラモデルに夢中になっていた頃の自分が、目の前の現実よりもサイド7やらア・バオア・クーの方を向いてこの街を彷徨っていたから、今アキバを歩いている人たちの肌感覚もだいたい分かる。今だって写真という仮想現実そのものを作りに来ているわけなので、カメラを持った自分との親和性は、銀座や渋谷、新宿といった他の東京の繁華街よりも高いと感じる。それがたとえフィルムカメラというアナログなガジェットであっても、かえってデジタルの本質を知るこの街だからこそ、それを包括するだけの懐の深さはあると思う。

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Nikon FE Ai-s Nikkor 50mm F1.4 Ilford FP4 Plus

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Nikon FE Ai-s Nikkor 50mm F1.4 Ilford FP4 Plus

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Nikon F3 Ai Nikkor 20mm F3.5 Ilford FP4 Plus

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Nikon F3 Ai-s Nikkor 28mm F2.8 Ilford FP4 Plus

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Nikon F3 Ai-s Nikkor 85mm F2 Ilford FP4 Plus

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Rollei A26 Ilford FP4 Plus

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Nikon F3 Ai Nikkor 20mm F3.5 Ilford FP4 Plus

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Nikon F3 Ai Nikkor 20mm F3.5 Ilford FP4 Plus

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Nikon F3 Ai Nikkor 20mm F3.5 Ilford FP4 Plus

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Nikon F3 Ai Nikkor 20mm F3.5 Ilford FP4 Plus

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Rollei A26 Ilford FP4 Plus

撮影から2ヶ月経った今、写真を見ながら振り返っても、やはり夢遊病患者のような秋葉原彷徨であった。

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Nikon FE Ai-s Nikkor 50mm F1.4 Ilford FP4 Plus

  




第2回プラチナブロガーコンテスト



by hoq2 | 2018-01-14 01:10 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)

【21st Century Snapshotman 】立川を歩く 給水塔がある風景  2017 9/3


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Rollei A26 ILFORD HP5 Plus

僕は出身地の東京の街頭スナップをライフワークにしているが、最近は自分の中で東京へのシンパシーに変化が生じている。以前は、子供時代を過ごした品川区・目黒区あたりと、高校・大学時代と社会人になってからの比較的長い期間を過ごした下町が「最も落ち着く東京」だった。ところが、長野県に移住して6年が過ぎた今は、行動範囲が都内でも西寄りになってきたため、長野県から近い側の多摩地域にも親近感を感じるようになってきた。

そんなわけで、今回は立川のIKEAに寄ったついでに、初めて周辺をスナップしてみた。

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Minolta CLE Biogon 28mm F2.8 ILFORD HP5 Plus

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Leica M6 TTL Elmar 135mm F4 ILFORD HP5 Plus

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Minolta CLE Voigtländer Color-Skopar 21mm F4 ILFORD HP5 Plus

初めての場所を歩くと、たいてい「めっけもん」の光景に出会うことができる。今回の僕の場合は、多摩モノレール・高松駅前の給水塔であった。給水塔はなぜか自分の心の琴線に触れるらしく、これまでも何度も見つけては喜んでいる。

<八王子の給水塔>

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<練馬の給水塔>

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<もう一つ練馬の給水塔>

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<有名な野方配水塔>

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そして、今回出会った給水塔。今は給水塔として使われていなく、不定期でギャラリーとして利用され、写真展なども開催されているようだ。そこのところ大変興味がある。

モダンクラシックな建築デザインが好みである。前を走るモノレールと合わせ、ウルトラセブンの世界のようなSF感があってとても良い。

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Minolta CLE Voigtländer Color-Skopar 21mm F4 ILFORD HP5 Plus

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Leica M6 TTL Elmar 135mm F4 ILFORD HP5 Plus

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Minolta CLE Biogon 28mm F2.8 ILFORD HP5 Plus

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Minolta CLE Voigtländer Color-Skopar 21mm F4 ILFORD HP5 Plus

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Leica M6 TTL M-Rokkor 90mm F4 ILFORD HP5 Plus

これまでは郊外住宅地の光景は中庸すぎてつまらないという感情を抱いていたが、こと多摩地区に関しては最近はそうでもない。自分が生まれる前に家族が国立・日野に住んでいた頃の話はよく聞いていたが、そういった潜在意識的な親近感が、多摩を通って長野県と東京を行き来しているうちに開花したのかもしれない。今回も何か静かに胸の奥に高まるものを感じながら歩いた。今、写真を見返しながらもその感情が蘇る。

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Minolta CLE M-Rokkor 40mm F2 ILFORD HP5 Plus

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Minolta CLE M-Rokkor 40mm F2 ILFORD HP5 Plus

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Minolta CLE M-Rokkor 40mm F2 ILFORD HP5 Plus

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Minolta CLE Biogon 28mm F2.8 ILFORD HP5 Plus

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Minolta CLE Voigtländer Color-Skopar 21mm F4 ILFORD HP5 Plus

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第2回プラチナブロガーコンテスト



by hoq2 | 2018-01-08 13:21 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)

【21st Century Snapshotman 】荻窪あたり CLE + ロッコール40mmというサブカメラの選択 2017 8/29


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Rollei A26 ILFORD HP5 Plus

用事ついでに荻窪界隈を歩いた。メジャーな町であるにも関わらず、駅前以外は案外知らない。この町のような平均的な住宅地は街頭スナップをするのが難しい。でも、最近はなんてことない田舎町とか郊外住宅地も撮れるようになったので、東京23区内など大都会もいいところだ。何も臆することはない。

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Canon A1 FD 55mm F1.2 S.S.C ILFORD HP5 Plus

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Minolta CLE M-Rokkor 40mm F2 ILFORD HP5 Plus

今の僕の白黒フィルム街頭スナップの標準的な装備は、一眼レフかレンジファインダー機2台にレンズ2〜5本だ。これに、ポケットカメラのRolleiA26を加えることが多い。今はなきインスタマチックという規格のカメラで、35mm判で「ましかく写真」が撮れる。ただし、本来はとうに生産中止になったカートリッジ式の126フィルムを使うので、これで写真を撮るには126のカートリッジに135フィルムを詰め替えなければならない。そうすると、この記事の冒頭の写真のように、上のパーフォレーションが写真に被ることになる。正方形のフォーマットとそのパーフォレーションが、時間の流れと一期一会の瞬間を感じさせる。それを利用して、たとえば下のリンクのように、一連の135フォーマットの写真に混ぜてアクセントとして使っている。



今回の撮影ではメインを一眼レフのキャノンA-1、2台目のサブカメラにミノルタCLEを使った。CLEはライカMマウントの往年の国産レンジファインダー機で、M型ライカよりさらに一回り小さく、絞り優先AEが使えるのが最大の特徴だ。街頭スナップは、特に通行人が多い都市部では出会い頭のシーンに即応してシャッターを切れるかどうかが勝負になる。そのため、僕は即応力が高い35mmか50mmレンズをつけた絞り優先AE機をサブに持つ。35mmと50mmの間の40mmというサブ機にうってつけの純正標準レンズを備えたCLEは、僕が考えるサブ機にはうってつけというわけだ。一眼レフとレンジファインダーの組み合わせも、若い頃はコンタックスRTSとG2を街頭スナップのメインにいていたので、全く違和感はない。

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Canon A1 NFD 80-200 F4 ILFORD HP5 Plus

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Canon A1 FD 55mm F1.2 S.S.C ILFORD HP5 Plus

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Canon A1 NFD 80-200 F4 ILFORD HP5 Plus

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Minolta CLE M-Rokkor 40mm F2 ILFORD HP5 Plus

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Canon A1 FD 55mm F1.2 S.S.C ILFORD HP5 Plus

まあ、今回は意図したようなシャッターチャンス優先のシーンにはあまり出会えず、40mmレンズ付のAE機をサブに持った意味は薄かったかもしれない。ただ、いつ何が来ても撮れるぞという安心感があるのはいいことだ。

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Minolta CLE M-Rokkor 40mm F2 ILFORD HP5 Plus

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Canon A1 NFD 28mm F2.8 ILFORD HP5 Plus

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Canon A1 NFD 28mm F2.8 ILFORD HP5 Plus

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Canon A1 FD 55mm F1.2 S.S.C ILFORD HP5 Plus

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Canon A1 NFD 28mm F2.8 ILFORD HP5 Plus

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Minolta CLE M-Rokkor 40mm F2 ILFORD HP5 Plus

「真実」が目の前の「現実」とは異なるとすれば、写真は確かに真実の写像なのかもしれない。荻窪のような日常的で等身大な町には、「現実」に寄った光景が広がる。その現実的世界からいかに自分の目を通すことで変化した異世界を切り取るか。それが街頭スナップの極意だと僕は思っている。究極的に目指す所は、その異世界が真実を指し示すことである。写真を生業するにつれ、この信念を忘れかけていたかもしれない。もっと意識して異世界への扉を開かねばと思う。

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Canon A1 NFD 80-200 F4 ILFORD HP5 Plus

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Minolta CLE M-Rokkor 40mm F2 ILFORD HP5 Plus

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Minolta CLE M-Rokkor 40mm F2 ILFORD HP5 Plus

自分で書いておいて何だが、「異世界への扉を開く」というのは誤解を招く表現だ。その言葉のイメージ通りに、奇をてらったり派手でケレン味のある写真を志向しているわけではない。そういう表現は、強い表現ではあるかもしれないが、現実を真実に近づける作用はないと思う。かえって物事の表面をなぞっているだけではないか。被写体に淡々と正対するくらいの方が、現実の向こう側が見えやすいと僕は確信している。

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Canon A1 NFD 28mm F2.8 ILFORD HP5 Plus

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Minolta CLE M-Rokkor 40mm F2 ILFORD HP5 Plus




第2回プラチナブロガーコンテスト

   

by hoq2 | 2018-01-07 13:32 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)

【21st Century Snapshotman 】無駄に浴衣の日(2本の良レンズと2本のダメレンズと共に) 馬事公苑 ↔ 二子玉川 2017.8.19


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所用で馬事公苑あたりで2泊することになり、空き時間に都内で半日スナップできることになった。どこを歩こうかと迷ったのだが、歩いて二子玉川へ行くことにした。つい昔住んでいた所や思い出の地にばかり足が向いてしまうのが、最近の自分の悪い癖だ。そして今回もまた、ノスタル爺になってしまった。まだ駅名が「二子玉川園」だった遠い昔、2年ちょっとという短い期間(高1から高2の途中まで)だったが、駅から多摩川沿いにしばらく上流に歩いたあたりに住んでいた。以来、そのあたりには全く足を運んでいない。まずは用賀駅に向かって歩き始める。

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この日は多摩川の花火大会の日であった。花火そのものは滞在先の屋上から見ることになっていたので、花火開始前の人出とか、そんなものを撮ってみようか。住んでいた頃も、花火大会の日は特別感があったのを思い出す。確か、好きだった女子を初めて誘ったのもこの多摩川花火大会だった。

それと、もう何十年も見ていない旧自宅マンションの前を通ってみることも主目的にした。二子玉川と言っても、駅から徒歩20分から30分はかかる僻地だ。それでも、そこに住んでいた頃はよく友だちが遊びに来てくれた。ちょうど写真を始めた頃で、部屋を暗室にしていたので現像・プリントしに写真仲間が来た。それと、夜中に3、4人で多摩川の河原で『ホク』と自分たちで呼んでいた即興音楽をよくやった。そういう変わった高校生たちのたまり場になっていたのだ。

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二子玉川駅に到着。まだ昼前なので、花火見物客はそれほどいないようだ。多摩川沿いを上流に向かってかつて住んでいた地域へ向かう。

今回は2本のアトムレンズ=放射能レンズを持ち出した。今年3回の合同展に参加させてもらったPaperpoolで、この黄変したレンズをテーマにした写真展が企画されており、僕も参加表明している。俗に言うアトムレンズ(トリウムレンズ)とは、光の屈折率を上げるために放射性物質であるトリウムをガラス硝材に混ぜているレンズのこと。70年代初めくらいまでは結構あったのだが、その後は作られていない。健康被害があるレベルではないが、時代と共に放射性物質を使うことが忌避されたことと、レンズを高性能化する他の技術がどんどん出てきたためだとされている。

僕の手持ちのレンズで放射能を発しているのはキャノンFD 35mm F2 S.S.Cと、オリンパスZUIKO 50mm F1.4。Paperpoolさんに置いてあるガイガーカウンターで測定すると・・・

まずFD35

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そして、ズイコー50mm

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ズイコーの方は前玉を測定器に向けると反応し、FDは後玉で反応。ズイコーの方が数値が高かったが、これはレンズの黄変ぶりで予測できた。今生き残っているアトムレンズは経年変化でほとんどがはっきりと黄色く変色しているのだ。屈折率を上げることによる恩恵に加えて、今では白黒で撮った場合は逆にこの黄変がイエローフィルター的な役割を果たしてコントラストが上がるなんて言われているが、う〜ん、まあ理論的にはそういうことになるのかな?アトムレンズ=写りが良いとまで言うのは眉唾ものではあるが、カメラ談義的には面白い。

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ともかく、今回はその写真展の話があるので、テストを兼ねてこの2本を持ち出したわけだ。ここまでの写真では、トップの浴衣の人たちの写真とこの下↓の恰幅の良いおじさんがズイコー50mm、イタチの石像から路上のシトロエンまでの3枚がFD35mm。確かに古めのレンズの柔らかさと現代的なシャープさが共存したすごく質の高い描写だ。それが黄変のせいなのかは分からないが、トリウムを使ったことによる設計的な恩恵の影響は間違いなくあるだろう。

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今回はそれに加えて、ワイド端とテレ側も初実戦投入のレンズを使った。フィルム一眼レフ再開で色々と集めているうちに、ボディについてきたり欲しいレンズとセットで投げ売りしていた2本だ。ワイドの方がFDマウントのコシナ20mmF3.8、望遠はズイコー75-150mmF4。この下の鳥居とバスの写真などがコシナの20mmなのだが、無調整では出せないくらい甘い(下の写真はかなりシャープネスを上げて焼き込みなどもしている)。ネット上の評判も史上最低の20mmなどと散々なのだが、まあその通りかなと。ただ、問題は周辺部の流れと逆光耐性の弱さなので、それを味とすれば数千円から高くても8000円くらいで手に入る20mmなど他にないので、存在価値はあると思う。

75-150mmの方は、MF時代のズームに期待してはいけないという定説そのままという感じ。特にテレ端の開放付近は画面全体が甘く、アナログでもデジタルでも四つ切(A4)以上に伸ばしたくはない画質だ。2枚目の2人の傘のご婦人の写真などがそうだが、このブログサイズくらいが甘さを隠せる限度だろう。逆に言えばブログ掲載程度ならば十分。ズームは特に望遠域では便利なので画質と天秤にかける価値はある。

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駒沢大学のキャンパスの前にある砧本村バス停。この時点で昔住んでいたマンションは通過しているが、健在であった。ただ、老朽化が進んで補強工事中だったようだ。二子玉川駅前の発展ぶりとは対照的に、このあたりの23区の外れのエアポケットのような独特な雰囲気は変わらない。町並みもだいたい記憶通り。ただ、周辺の道路は苔むしていいて、空き家もちょこちょことあった。数十年の時間は、確実に流れていた。

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RolleiA26でちょっとノスタルジックに。

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多摩川の土手に出ると、花火大会の準備が着々と進んでいた。

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モワッとして晴れているのか曇っているのかはっきりしない天気であった。土手を降りて駅の方へ戻る。

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駅に戻ると浴衣女子でごったがえしていた。外国人も多い。かつては花火大会と言えば日本独特の夏の風物詩だったが、世界中の人が楽しんでいる今の方が自分には健全に見える。こういう文化を共有するグローバル化には大賛成だ。

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人でごった返す駅を通り抜けて用賀方面に戻る。

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このあたりから暗雲が立ち込め始め、一気に暗くなる。夕立ちの気配の中、家路を急ぐ人たちと一緒に歩調を速めた。

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ギリギリセーフで滝のようなゲリラ豪雨が始まる前に滞在先に避難することができた。もちろん、花火大会は中止。二子玉川まで出向いた人たちは、浴衣で外出しただけでも良い思い出となったことを願う。

【使用機材】
Olympus OM-4
G.Zuiko AUTO-W 28mm F3.5
G.Zuiko AUTO-S 50mm F1.4
Zuiko AUTO-ZOOM 75-150mm F4

Canon A-1
FD 35mm F2 S.S.C
Cosina 20mm F3.8 (Canon FD)

Rollei A26


    


by hoq2 | 2017-10-23 15:29 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)

【21st Century Snapshotman 】「人」への回帰 千駄ヶ谷 ↔ 原宿 2017.7.14


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フィルムへ回帰したのが昨年の春。今年の春からは、さらに一眼レフに回帰した。最初の1年間は主にライカでフィルム撮影をしていたのだが、瞬発力の面では自分にとっては、使い慣れていてより直感的に操作できる一眼レフに分があると思い、少しずつ眠っている機材を整備したり昔使っていたカメラを買い直したりしてフィルム一眼レフ回帰の準備をしていった。レンズは最近はそうでもないが、フィルム一眼レフのボディは需要が少なく、少し頑張ってあちこち探せばタダみたいな値段で手に入る。中でも修理が困難なため需要が少ない電気式のカメラは元の相場が安いので、OH済のものか状態の良いものを探した。

もちろん、ライカ(35mmレンジファインダー機)を捨てたわけではなく、スッと空気感を切り取りたい気分の時にはライカ、一瞬の反射神経で通行人を絡めた街頭スナップを撮りたい時は一眼レフと使い分けている(習熟訓練や展覧会のテーマに沿うため、必ずしもこの使い分けに忠実にやってきたわけではないが)。この「通行人を絡めた街頭スナップ」は10代から30代にかけて好んで撮っていたテーマだが、世の中が過剰に個人情報云々言うようになって非常に撮りにくくなったこともあり(自分の側にも理由はある)、ベルリンで集大成の写真展と写真集出版をして区切りをつけてからは、ほとんど撮らなくなっていた。


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しかし、ネット社会が熟してきて、個人情報の扱いに関しても過剰反応がだいぶ収まってきたことや、街頭スナップを含むデジタル化以前の写真文化が見直されている社会情勢と共に、自分の中でもかつての「人」を撮るという情熱が復活してきた。ただ、最近の「人のいない情景」を撮る試みを通じて自分の写真も変わってきているので、以前とは少し趣きの違う新しい「通行人を絡めた街頭スナップ」を模索したいと思っている。

撮影する町も以前は山手線環内の都心が中心だったが、今は郊外住宅地や地方都市、田舎町もよく撮っている。だが、今回は原点に帰って千駄ヶ谷駅近くから歩いて原宿あたりの通行人で溢れているエリアを撮った。

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カメラはキャノンA-1とコンタックスAriaの2台体制。A-1はNFD28mmF2.8、FD55mmF1.2、NFD80-200mmF4の3本を交換しながら使用。Ariaはシャッターチャンス対応用とし、テッサー45mmF2.8を固定。どうしても超広角が欲しい時にディスタゴン18mmF4を随時使用する形とした。

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単純に二極化などできるわけがないのだが、大雑把に言って、この手のスナップは人そのものを撮る場合と情景の一部に人を入れ込む場合があると思う。僕はどちらかというと長年後者を志向してきたが、その傾向は年々高まってきている。よく「瞬間的に撮るのか、待って撮るのか」と聞かれるが、情景の一部に人を入れ込む場合は待って撮ることも多くなる。カメラを2台持って一台を瞬発力重視、もう一台をレンズ交換ありのじっくり撮る用にしているのも、「脊髄反射」と「待って撮る」の両方に対応するためだ。もちろん、実際の撮影はケース・バイ・ケースになるので、そこに拘りすぎてはいけない。

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今は山の中に住んでいるのでなおさらファッションには疎いのだが、街頭風景を彩る重要な要素として道行く人たちのファッションの傾向には一応目を配っているつもりだ。3年くらい前から80年代リバイバルのファッションが出てきて、今はすっかり長年続いた60年代リバイバルを駆逐したようだ。今は外国人の通行人も多いので、そこに差はあるのだが、日本人とアジア人はすっかり80'sが標準になっていることを、今回、「ものすごく頑張っている人たち」で溢れたこのあたりを久しぶりに歩いて実感した。景気が良くてキラキラしていた時代の、そして自分が写真を始めた頃のファッションである。活気があって青春チックで結構なことだ。

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個人的には60年代から70年代の文化が好きで80年代90年代はクソだと思っているが、今の80'sリバイバルファッションは何十年も停滞していた日本がようやく上を向き始めた表れでもある。どこへ行っても寂れて終った感漂っていた2010年代の日本の街頭風景にも、ようやく活気が戻ってきたのを感じる。人がいなくても人気(ひとけ)があるという80年代の東京の、あの他に類を見ない活気である。

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テニスボールおじさんの正体は想像がつかないが、90年代以降のファッションの流行は若者たちが作り上げているというより、おじさんたちの都合で回っているような気がする。80年代までは、その時代のオリジナルだったけれど、以後は戦後の10年ごとのファッションがローテーションで繰り返されているだけだ。なぜそうなるかというと、業界で発言力が強く決定権がある人たちが、自分たちが若かった頃のファッションを流行らせているからだろう。世代に関係なく、全く新しいものを作り出せる人間はごく一握りだ。自分の時代の感覚しか持ち合わせていない人が多いのだから、自ずとそうなる。その意味で、リバイバルの繰り返しにしないためには、「今」を生きている若者に任せる必要があるだろう。政治なんかよりファッションの世界こそ老害がひどいと思うのだが、いかがだろうか?

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ファッションに限らず、写真文化を含む文化全体に「流行」などというものがなくなるのが、成熟した社会だと思う。各々が自信を持って自分が向きたい方向を向けばいい。てんでバラバラに見えて、全体を見渡せば一つに見える。それが人類の等身大の姿である。竹下通りや渋谷あたりの通行人のファッションがてんでバラバラになる日が来て欲しいものであるが、既にわずかにその傾向は見えている。

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明治通りに出て、東郷神社を抜けて千駄ヶ谷に戻る。次に繁華街を歩く時は、もっと物理的にも心理的にも「人」に近づいて撮りたいと思う。

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【使用機材】
Canon A-1
New FD 28mm F2.8
FD 55mm F1.2
New FD 80-200mm F4

Contax Aria
Carl Zeiss Tessar 45mm F2.8 AEJ
Carl Zeiss Distagon 18mm F4 MMJ


     

by hoq2 | 2017-10-21 17:25 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)

【21st Century Snapshotman 】リアルと夢幻の間で 新井薬師 ー 哲学堂 (2017 7/6)

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今回は、毎年作っているカレンダーの撮影の帰りに、そのまま仕事機材でデジタル・カラーでスナップ。アクセントにローライA26による35mmスクエアのモノクロフィルム画像を混ぜてみた。

中野の北の新井薬師前あたりは、高校・大学と比較的近いエリアに通っていたこともあって、馴染みがないわけはない。でも、これまであらためてカメラを持って歩いたことはなかった。新井薬師のお寺の中まで入ったのも多分、今回が初めてだ。この辺りは70-80年代がピークの等身大の町というイメージがとても強い。白黒かネガカラーが似合う。でも、今になってデジタルカラーで撮るのも、ひねくれていてなかなか良いのではないかと思う。

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僕は東京東部のいわゆる下町を撮り歩くのが好きである。ただ、下町=庶民のリアルな生活の場だとすれば、上野・浅草といった町は、僕が街頭スナップをやり始めた1980年代後半には既に現役の下町ではなくなっていた。つまり、下町の現役時代を知らない。自分のリアルタイムと活気に満ちていた時代がかぶるのは、ここ中野あたりを含む新宿・渋谷・池袋をターミナル駅とする23区内の町ではないかと思う。

普通の人たちが普通に暮らしているという意味では、今もその構図はあまり変わっていないと思う(格差が広がる中で、渋谷の延長のエリアは上流階級の町になっている感はあるが)。しかし、そう遠くない将来、たとえば2020年を境に東京の構造はまたシャッフルされるのではないだろうか。

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こういうリアルな町を、生々しいカラーで撮るのはかなり難しいと思う。ただでさえ、日本人にとって身近な東京を日本人が撮るというだけでハードルが高い。だから、多くのストリート・フォトグラファーは白黒で町の生臭さを浄化している。そのあたりが、冒頭で書いたように馴染みがないわけではないのに、この町を撮り歩いたことがなかった理由かもしれない。

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普通の町だと書いてきたけれど、このエリアには哲学堂野方配水塔という前衛スポットがある。詳しくはwikiなどを見ていただきたいが、いずれも元は真面目な施設なのだけど、その役目を終えた今の時代に普通の町の中にいきなりあると珍妙である。そういうわけで、庶民の町で心癒された後は、前衛的な刺激を求めて哲学堂へ向かう。

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写真のトーンもハクチュームっぽくなってきた所で、20世紀初頭の要塞的な給水塔がなぜか幼稚園の背後に現われた。

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前半と後半では全く違う気分で歩けた。身近なようで新鮮な撮影行であった。

【使用機材】
Rollei A26

Canon EOS5D Mark IV
Carl Zeiss Distagon 28mm F2 ZE
Sigma 35mm F1.4 art
Sigma 50mm F1.4 art

Sony α7II
Sony FE 70-200mm F4 G OSS


       

by hoq2 | 2017-09-27 23:00 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)

【21st Century Snapshotman 】ニコンへの回帰2 多摩ニュータウン (2017 6/23)


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前回の投稿で書いたように、Paperpoolでの7月開催のニコンF〜F3で撮影した写真展『EX.F』のために、何十年かぶりにF3を持ち出した。



ちょうど、上のリンクの松原湖での撮影の2日後に東京郊外(昔は「都下」と言ったが、今は「裏日本」同様差別語扱いなようだ。頭の悪い時代である)の多摩ニュータウンで取材があったので、その帰りにF3で追加撮影をすることにした。前回同様、F3&ニッコールだけでなく、OM-4&ズイコーの2台体制である。

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小田急の唐木田駅前からスタート。多摩ニュータウンと言うと、1970年生まれの僕が若い頃は、文字通り新築が建ち並ぶ最新鋭の郊外住宅地というイメージだったのだが、2017年現在は老朽化・高齢化が進む「過去の町」になってしまったようだ。開発は1970年代から90年代にかけて行われたので、築20〜50年の家が多いと考えればさもありなん。とは言っても、やはり現代の時代の流れはあまりに急流すぎる。

駅前に、”シズノ像”が立っていた。シズノ像とは高校時代の仲間内にしか通じないスラングである。シズノさんという80年代後半当時、70年代後半のファッションを貫いていた女子がいたので、その当時から見て一昔前の服装をした女性の彫像をそう呼んでいたのだ。学校の図工室にありそうなこの手の彫像は日本の町角の至る所に建っている。しかし、ほぼ例外なくそのファッションは70年代風で、その他の時代の雰囲気の像はあまり見かけない。こういう彫刻作品を町角に立てるのは70年代特有の流行だったのだろうか?

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正直なところ、数年前より以前は、こういう新興住宅地に住みたいと思ったことがないし、撮りたいとも思わなかった。国内でのストリートスナップは専ら東京の都心か下町で撮っていたし、国内で住んだことがある場所も少なくとも郊外住宅地ではなかった。だから、この多摩ニュータウンをちゃんと撮り歩いたのは、今回が全くの初めてである。今、なぜ撮れるのかと言えば、このブログで何回か書いているが、6年前に信州の山の中に移住して、人のいない田舎の風景をスナップするトレーニングを積んだからだ。スナップ撮影の幅が広がった結果、食わず嫌いを克服したのだろう。

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もっとも、自分の中に、こういう「無機質な中に人の営みのぬくもりが見え隠れする」というニュータウン的風景への強いシンパシーがあるのも確かだ。ニュータウンとは言えない都心に比較的近い地域ではあったが、高層団地で子供時代を過ごしたからかもしれない。ヨーロッパへ旅行した際も、歴史的な町並みよりも中心部から外れた郊外住宅地にドキドキしたのも事実である。東京の下町や東南アジア的なぬくもりがある風景が大好きだし、気分を乗せて撮れるのもまた事実なのだが、人には二面性三面性がある。僕の感性の一部にニュータウン的風景を好む性向が巣食っているのは間違いない。ホックニーが描くプールサイドがある情景のイメージが大好きだと言うと伝わるだろうか。

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幹線道路を渡る橋を経て団地群から少し離れる。地方都市では、一軒家が集まる新興住宅地も「団地」と言うことを、社会人になって地方に赴任して初めて知った。単に「団地」と言って普通イメージする高層団地は子供の頃のノスタルジーがあってよく撮るのだが、一軒家の「団地」は、日本の風景で最も寡写になるエリアかもしれない。

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「団地」を抜けるとゴルフ場が忽然と現れた。住宅地の中にあるゴルフ場というのも、非常にホックニー的な風景である。

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多摩ニュータウン全体では少子高齢化が進んでいると言っても、地方やドーナツ化する都心よりはずっとマシで、今回歩いたエリアでは小学校の児童数は増えているそうである。実は、この撮影前にこの地域のある小学校で取材をしたのだが、そのすぐ向かいに同じ市立の別の小学校が建っていた。いずれも僕が通っていた小規模な23区内の小学校に比べれば超マンモス校である。なおかつ、その2校とも児童数が今の時代に増えているというのだから、驚いた。

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そして、戦後の新しい町にも日本古来の神が宿っている。スクラップ&ビルドの文化でありながら、時間的な意味での歴史が長いこの国の不可思議で面白い側面だ。

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『EX.F展』には前回の松原湖での撮影行分と合わせて、下のFacebookリンクで紹介した2枚を出品。ニコンって、先鋭的な切れ味はないけど、間違いなくキッチリ撮れるんだよなあ、と再認識した。



【使用機材】
Nikon F3
Ai Nikkor 28mm F2.8 S
Ai Nikkor 50mm F1.4
Ai Nikkor 85mm F2 S

Olympus OM-4
Zuiko Auto-W 21mm F3.5
Zuiko Auto-W 35mm F2.8


    

by hoq2 | 2017-08-31 22:45 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)

【21st Century Snapshotman 】ニコンへの回帰 長野・松原湖 (2017 6/21)


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このところ『Paper Pool』の合同企画展に連続して出品させてもらっている。このギャラリーの特徴として、カメラの機種やフォーマットなど、いわゆる「機材縛り」の企画が多いのだが、今度のお題は「ニコンF」とのことで、自分の出番はないと思っていた。Fがいくら名機だといっても、今あえて遡って使う理由が自分にはないし、かつて現役で使っていたわけでもない(Fは僕が生まれる前に発売されたカメラだ)。

もちろん、『Paper Pool』さんの企画はいつも興味深くフォローしているので、「Fだけでなく、Fヒトケタに広げてはどうか」という意見を巡って喧々諤々があったのは横目で見ていた。それで、「F2、F3はOKにしよう。ただし、モータードライブはなし」(要はMF一眼のニコンフラッグシップ)という結論を見て、F3ユーザーとして参加表明させてもらった。とはいえ、僕の手元にあるF3は、アマチュアカメラマンである義理の母のもらった5、6台の「使わなくなった銀塩カメラ」の一台であり、僕はこの一年ほどその中の一台であるライカM6TTLに夢中になっていたので、そのF3には一度もフィルムを通していなかった。

だが、20代のころ新聞記者として仕事カメラに使っていたのがこのF3とF4であり、その後カメラマンに転身してF5、D1、D2、D2Hとニコンのフラッグシップを10年余り使ってきた。僕にとって、(今はキャノンユーザーなのだが)ニコンはプロとしての自分の写真の原点である。

そういう特別な想いがあるカメラなので、開催まで数週間、F3の新作が1枚もない状態で参加表明させてもらった。自分の場合、写真を撮りためて一区切りついたら発表するという手順を踏みたいので、個展などの枠が先に用意された状態で「作品展のために撮る」ということはほとんどやらない。だが、今度は状況が状況なので、「F展のためにF3で撮る」ということをせざるを得なかったのだ。ただ、あまり「Fっぽい写真を撮る」という目的に縛られたくはなかったので、まずは用事でたまたま出向いた長野県・八ヶ岳山麓の松原湖をF3とサブのOM4で撮ることにした。

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このブログでよく書いているように、僕はボディ2台にレンズ5本くらいで街頭スナップをすることが多い。ボディ2台にそれぞれ今なら24-70の標準ズームと70-200望遠ズーム(または16-35の広角ズーム)をつけて、あらゆる状況に瞬時に対応するというのが、特に新聞の報道カメラマンの基本スタイルである。僕はその文化で修行したので、今でも報道系以外の仕事でも2台体制が当たり前になっている。とはいえ、今回はお題のカメラはF3一台しかないので、ここはあえて自分のスタイルを貫くことを優先して、サブにお題とは無関係のOM-4を持ち出した(軽快なOMシステムはサブカメラに最適で、最近お気に入り)。レンズはF3用がAi28mmF2.8s、Ai50mmF1.4、Ai85mmF2s。OM-4はZuiko35mmF2.8、Zuiko21mmF3.5、Zuiko135mmF2.8。

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僕のF3のイメージは90年代初頭だ。発売は1980年とずいぶん古いのだが、2000年まで生産していた息の長いカメラなので、重ね合わされる時代背景が人によって結構違うのではないかと思う。僕の場合は、1993年に新聞社に記者職で入社(後にカメラマンに転身)し、仕事用と自分の趣味用を兼ねて中古のF3を買った。写真部のカメラマンは会社から機材を支給されるが、地方版などでは記者が自分で写真を撮る場合がほとんどで、それ用の「記者カメ」は支給されず、皆思い思いに私物を使っていた。ただし、会社からレンズを借りたりプロサービスを受けることができるため、ほぼ全員がニコンであった(写真部員には少数ながらキャノンユーザーも当時からいた)。

報道の話から離れても、F3の時代的イメージは不変だ。だから今回、せっかく松原湖というマイナーながらも観光地に来たのだから、何かバブル崩壊前後あたりのその時代の、まだ「いい日旅立ち」的な昭和の臭いが残る旅情を撮りたかった。松原湖は今回が初訪問だったのだが、おそらく1993年あたりに来ても、その10〜20年くらい前のノスタルジーを感じる場所だったのではなかろうか。今調べたら、「いい日旅立ち」は1978年のリリースらしいから、ちょうど良い感じだ。



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しっかり間違いなく撮れる感じはやはりニコンであり、ニッコールの線の太いしっかり感とズイコーのどちらかと言えば繊細なシャープさとは、描写の傾向が違う。まあ、しかし、ここで混ぜ込んでも言わなければ分からないレベルではある。そもそも、レンズの「味」なんていうものは、絞っちまえば皆一緒だというのが真実であろう。しかし、そう思っていた割には、今回は傾向の違いが出たように思う。奇しくも同じ水辺となった前回投稿のキャノンFDとオリンパスズイコーで撮った「手賀沼」は、違いがほとんど見られなかった。


似ているから相性がいいのか、違いが際立つ方がいいのか。まあ、それはどっちでもいいのだろう。そのあたりは自己満足の世界以外の何者でもないのだから。

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ただ、思うのは、ドイツ車に乗っていた20-30代の頃はニコン派で、イタリア車に乗っている40代の今はキャノン派というのは、関係があるような気がする。一方で、趣味の方のレンズはツァイス派からライカ派になってきており、逆の好みになっているような気がする。要はこれもまた、「どっち(で)もいい」というのが正解なのだろう。あまりレンズの「味」に引っ張られない方がいい。

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1時間程度で一周できる小さな湖(前回の手賀沼は沼なのにここよりずっと大きい)だが、ご覧のように時代に取り残されたようなタイムスリップ感がある空間である。「いい日旅立ち」なちょっと昔の旅情は確かに感じられたが、それにしても寂れ過ぎかもしれない。「2020年」という数字があちこちで変革の目安・目標になっているように、こういう昭和の廃墟のような景観が一新される日も近いであろう。

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「F展」には2枚出す予定である。もう1回か2回、F3で撮影に行く必要がありそうだ。

【使用機材】
・Nikon F3 HP
・Ai Nikkor 28mm F2.8 S
・Ai Nikkor 50mm F1.4
・Ai Nikkor 85mm F2 S

・Olympus OM-4
・Zuiko Auto-W 21mm F3.5
・Zuiko Auto-W 35mm F2.8
・E.Zuiko Auto-T 135mm F2.8

     

by hoq2 | 2017-08-18 01:33 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)

【21st Century Snapshotman 】鉄塔の水郷 千葉・手賀沼 (2017 6/9)

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午後からの取材の前に、千葉県の手賀沼を周遊した。柏側の「道の駅しょうなん」から、水辺沿いに西へ進み、沼をぐるっと回って我孫子側に回って手賀大橋を渡って道の駅に戻ってくるというコース。写真を撮りながら、3時間ほどかかっただろうか。これでも全体の半分くらいだから、かなり広い沼である。世には沼か池としか思えないもっと小さな「湖」もたくさんあるから、不思議なものである。

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手賀沼に来たのは2回目だ。前回はかれこれ20年以上前、手賀沼を見下ろす高台にある友だちの家に泊まった時だ。まだ行動範囲が狭かった当時は、「我孫子?沼?何それ?」という感じで、手賀沼自体の印象も薄い。国内の色々な場所を見た今の印象は(大都市近郊の田園風景にありがちなのだが)、とにかく鉄塔が多い!一方で昔の印象よりも開けた感じでもあり、この日は蒸し暑かったが、季節が良い春先などは気持ちがいいだろうな、と思った。観光地未満の「普通の場所」好きの自分としてはなかなかポイントが高い水辺の風景だと感じた。

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前回の投稿でも書いたように、今、フィルムの街頭スナップで一眼レフに回帰しつつある。フィルム中断前の瞬発力を生かした作風と、フィルム出戻り後にライカで会得した静かに空気感を切り取る作風をうまい具合に融合させ、次のステップに進むのが最終目標だ。一眼レフへの回帰は、その折り返し地点での試みということになろうか。

一眼レフ回帰の初回は、以前のプライベート作品用の主力だったコンタックスをメインに、EOSkiss7をサブに使った。今回は、キャノンA1をメイン(NFD28mm2.8、NFD50mm1.4、NFD80-200mF4)、最近お気に入りのオリンパスOM4+Zuiko35mm2.8をサブとした。それから、前回に続いて隠し味にLOMO LC-Aも少し使った。

フィルムを再開すると、不思議なものであちこちからタダでカメラが集まってくる。いったんは、ほとんど全てのフィルムカメラを処分してしまったのだが、今は中断前よりも数は多い。前回のコンタックスAriaも大学の同級生から現像用品一式と一緒にもらったものだし、EOSkiss7は実家で使われなくなったもの。OM-4は、亡くなった方の形見としていただいた。しかし、今回のA1は、ちゃんとお金を出してあらためて買ったものだ。

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A1には、個人的な思い入れがある。大学生当時、僕は写真部に在籍しながら、ある時からカメラを持っていなかった。旅の途中で当時の愛機のコンタックスRTSを電車に置き忘れてなくしてしまったのだ。その後友人に借りたのがA1で、その友人と他の何人かで合作して写真展をやったりしたこともあって、結構思い入れがあるカメラなのだ。彼がA1を貸してくれなかったら、そのまま写真をやめてしまった可能性もなきにしもあらず。今になってあらためてこのカメラが欲しくなったのは、窮地を救ってくれたA1のご加護よ再び、という思いが潜在的にあったからかもしれない。

僕は、スナップを撮る場合には、「一眼レフ・マニュアルフォーカス・絞り優先AE・手巻き」が一番しっくりくる。そうすると70年代後半から80年代前半くらいの機種がちょうど良いのだけど、既に電子化されている割に中途半端に古いので、中古市場に出回っているものはたいていなんらかの故障を抱えている。それ以前のメカニカル機よりも修理・調整が難しいうえに、プラスチック部品が多かったりしてカメラマニアの人たちの所有欲をあまりくすぐらない。その分、ジャンク品は数千円で手に入ったりするので実用派の僕としては好都合である。その辺を見越しつつ、このA1は、オークションより値は張るが、修理業者が販売する完全レストア済みの品を買った。

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鉄塔また鉄塔。新聞記者時代、埼玉県内の通信部勤務になったばかりの時、地方版のコラムに「埼玉は鉄塔だらけだ」と書いたら、現地採用のベテラン記者に「そんな感想初めて聞いた!」と驚かれた。埼玉で生まれ育ったその人には、あの巨大な鉄塔が空気のように当たり前の存在だったのだろう。手賀沼は千葉だが、東京近郊の都会と田舎の境目は、どこも都会に電力を送る鉄塔だらけだ。そして、僕は、鉄塔が嫌いではない。むしろ好きかも知れない。微妙に違う鉄塔の美しいモノクロ写真を図鑑的かつ芸術的に並べた写真集をドイツで見たことがある。そういうフェチもいるくらいなのだから、鉄塔=殺伐とした嫌な光景と感じる人ばかりではない。そうは言っても、昔わざわざ電車を乗り継いで登りに行った山の頂上に鉄塔があった時はがっかりしたのも事実である・・・。

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A1は今で言うハイアマチュア向けカメラの先駆けで、両モードAE搭載、ダイヤル式のシャッター・絞り設定、軽量化したプラスチックボディなどキャノンらしい意欲的なカメラだ。今のEOSの操作系につながる先駆けと言える。逆に言えば、ニコンFE(FM)などのようなスタンダードな作りではないので、悪く言えばクセがある。僕自身、当時もあまり使いやすいとは思わなかったが、「だがそこがいい」という類のモノである。今回も、久々のA1のクセに慣れるまで少し時間がかかってしまった。その結果、何か変なことをしたのだろう、一眼レフには珍しいコマダブリをやってしまった。しかも今回一番のシーンで。

しかし、今の時代は便利なものである。下の写真のように、かなりそれらしく修正できるのだ。素直にこういう技術の進歩は歓迎したいし、すべきである。

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このあたりから対岸に回り込んでいく。

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手賀大橋を渡り、スタート地点の道の駅に戻る。

今度来た時は残り半分を歩いてみたいが、いつになることか。

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【使用機材】
・Canon A1
・New FD 28mmF2.8
・New FD 50mmF1.4
・New FD 80-200mmF4

・Olympus OM-4
・Zuiko Auto-W 35mm F2.8

・Lomo LC-A


       

by hoq2 | 2017-08-11 23:51 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)

【21st Century Snapshotman 】35mm 2本勝負 ちょっとだけロモグラフィー 東中野ー中野ー新宿(2017 6/5)

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前回の投稿では、レタスで復活した過疎の村(長野県川上村)を歩いたが、その2日後は一転東京である。1ヶ月後に予定していた目測ピントカメラの写真展用に、少しLOMO LC-Aで都会の街頭スナップを撮っておきたかった。そこで、なんとなく四畳半裸電球一人暮らし的なイメージを抱いて、中野あたりを歩いた。断っておくと、四畳半裸電球な中央線沿線の一人暮らしという具体的な体験はない。高校・大学は普通に親元から通っていた。ただ、ある地方在住の若い人が最近、東京は充実した雰囲気に満ちていると言っていたのだが、僕が学生の頃の80〜90年代の東京は、確かにそういう絶対的な活気があった。今の東京にも、そんな貧しくも若いエネルギーがあるのだろうか。「ちょっとだけロモグラフィー」で探し求めてみた。

ただ、全編LOMOで撮るほど僕は恥知らず、もとい、自信家ではないので、メインはオリンパスOM-4+ズイコー35mmF2.8。LC-Aも32mm2.8搭載なので、同等スペックの写りの違う(ズイコーは極めて普通にきれいに撮れる。LC-AのMinitarは、きたなきれいな典型的なロモグラフィーな写り)「35mm2本勝負」に挑んでみた。

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最近は高速バスで東京に行くことが多いので、街頭スナップのスタート地点も、新しいバスターミナルができた新宿南口になることが多い。黄色い総武線に乗って東中野で下車。高田馬場あたりで青春時代を過ごしたのに、考えてみれば降りるのは初めてであった。

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オリンパスとロモのどちらで撮ったかはあえて明らかにはしない。LOMOはコーヒーにクリープを入れるように、もっと言えば、地味に隠し味的に使いたい。

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冒頭で触れた東京独特の活気を、僕は学生当時、「誰もいない路地にも人の気配がする」と表現していた。三脚担いでバルブで夢の島で夜景なんぞ撮っていても、渋谷のスクランブル交差点に立っていても、人の気配に満ちた充実感がある。北海道出身で外国暮らしも経験してきた親に「なんで東京なんて汚い街を撮るのか」と聞かれ、その東京独特の活気を撮っているのだと答えたら、少しは納得してもらえたのを今でも覚えている。

しかし、リーマンショックあたりを境に、震災を挟んですっかりその活気は失われてしまった。地方ほどひどくはないけれど、今の東京は「昭和の廃墟」の趣きである。ただ、戦後や昭和を知らない新しい人たちが作る新しい活気はゆっくりと少しずつではあるが、にじみ出始めている。今、僕は、そのかすかな兆しをピンセットで慎重に拾い上げるように東京を撮っているような気がする。

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リーマンショックの頃に日本は第二の敗戦を経験したと僕は思っているが、瀕死の日本が息を吹き返すとすれば、やはり東京から復活していくであろう。今がまさにその時期なのかも知れない。僕は今、しばらくやめていた「人」を撮ることを、以前とは少し違う意匠を込めて再開している。同じフィルム撮影でも、ライカを少し休んで瞬発力が高い一眼レフに回帰しているのも、もっと「人」を撮るためだ。

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中野駅前から、大好きな東京の夕暮れの空気を感じながら、新宿方面に戻る。この街のこの時間帯が好きなのは、この街で暮らしていた頃の学校や仕事から解放された「夕方」という過去の日々の積み重ねと、オーバーラップするからであろう。

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この後、ゲリラ豪雨で撮影は強制終了。ほうほうの体で地下道に逃げ込んだ。夕立ちという、日本的なしとやかな夏の雨はもう戻ってこないのだろうか。今の日本は、気候すらも昭和・平成前期の頃とは変わってしまった。

そして、今回LOMOで撮った写真は、結局写真展には出さなかった。「目測ピント」であるという部分が写真展のお題だったのだけど、今回の撮影スタンスはLC-Aのその部分ではなく、隠し味的な「写り」の方だった。ちょっと方向性が違ったようだ。

結果出した写真は下のFBの投稿のリンクからどうぞ。



【使用機材】
・Olympus OM-4
・Zuiko Auto-W 35mm F2.8
・Lomo LC-A

・Ilford FP4 Plus


  

by hoq2 | 2017-08-08 16:30 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)