【21st Century Snapshotman 】35mm 2本勝負 ちょっとだけロモグラフィー 東中野ー中野ー新宿(2017 6/5)

c0035245_23534138.jpg


前回の投稿では、レタスで復活した過疎の村(長野県川上村)を歩いたが、その2日後は一転東京である。1ヶ月後に予定していた目測ピントカメラの写真展用に、少しLOMO LC-Aで都会の街頭スナップを撮っておきたかった。そこで、なんとなく四畳半裸電球一人暮らし的なイメージを抱いて、中野あたりを歩いた。断っておくと、四畳半裸電球な中央線沿線の一人暮らしという具体的な体験はない。高校・大学は普通に親元から通っていた。ただ、ある地方在住の若い人が最近、東京は充実した雰囲気に満ちていると言っていたのだが、僕が学生の頃の80〜90年代の東京は、確かにそういう絶対的な活気があった。今の東京にも、そんな貧しくも若いエネルギーがあるのだろうか。「ちょっとだけロモグラフィー」で探し求めてみた。

ただ、全編LOMOで撮るほど僕は恥知らず、もとい、自信家ではないので、メインはオリンパスOM-4+ズイコー35mmF2.8。LC-Aも32mm2.8搭載なので、同等スペックの写りの違う(ズイコーは極めて普通にきれいに撮れる。LC-AのMinitarは、きたなきれいな典型的なロモグラフィーな写り)「35mm2本勝負」に挑んでみた。

c0035245_00130278.jpg


最近は高速バスで東京に行くことが多いので、街頭スナップのスタート地点も、新しいバスターミナルができた新宿南口になることが多い。黄色い総武線に乗って東中野で下車。高田馬場あたりで青春時代を過ごしたのに、考えてみれば降りるのは初めてであった。

c0035245_00145576.jpg


c0035245_00174945.jpg


c0035245_00190272.jpg


c0035245_00202289.jpg


c0035245_00213880.jpg


オリンパスとロモのどちらで撮ったかはあえて明らかにはしない。LOMOはコーヒーにクリープを入れるように、もっと言えば、地味に隠し味的に使いたい。

c0035245_00282078.jpg


c0035245_00271855.jpg


c0035245_00301171.jpg


c0035245_00313445.jpg


c0035245_00322974.jpg


冒頭で触れた東京独特の活気を、僕は学生当時、「誰もいない路地にも人の気配がする」と表現していた。三脚担いでバルブで夢の島で夜景なんぞ撮っていても、渋谷のスクランブル交差点に立っていても、人の気配に満ちた充実感がある。北海道出身で外国暮らしも経験してきた親に「なんで東京なんて汚い街を撮るのか」と聞かれ、その東京独特の活気を撮っているのだと答えたら、少しは納得してもらえたのを今でも覚えている。

しかし、リーマンショックあたりを境に、震災を挟んですっかりその活気は失われてしまった。地方ほどひどくはないけれど、今の東京は「昭和の廃墟」の趣きである。ただ、戦後や昭和を知らない新しい人たちが作る新しい活気はゆっくりと少しずつではあるが、にじみ出始めている。今、僕は、そのかすかな兆しをピンセットで慎重に拾い上げるように東京を撮っているような気がする。

c0035245_00450140.jpg


c0035245_00455172.jpg


c0035245_00470605.jpg


c0035245_00475749.jpg


c0035245_00490284.jpg


c0035245_00500697.jpg


リーマンショックの頃に日本は第二の敗戦を経験したと僕は思っているが、瀕死の日本が息を吹き返すとすれば、やはり東京から復活していくであろう。今がまさにその時期なのかも知れない。僕は今、しばらくやめていた「人」を撮ることを、以前とは少し違う意匠を込めて再開している。同じフィルム撮影でも、ライカを少し休んで瞬発力が高い一眼レフに回帰しているのも、もっと「人」を撮るためだ。

c0035245_00564384.jpg


c0035245_00575404.jpg


c0035245_00593941.jpg


c0035245_01012867.jpg


c0035245_01023694.jpg


c0035245_01040607.jpg


c0035245_01074137.jpg


c0035245_01084777.jpg


中野駅前から、大好きな東京の夕暮れの空気を感じながら、新宿方面に戻る。この街のこの時間帯が好きなのは、この街で暮らしていた頃の学校や仕事から解放された「夕方」という過去の日々の積み重ねと、オーバーラップするからであろう。

c0035245_01123181.jpg


c0035245_01135809.jpg


c0035245_01145339.jpg


c0035245_01161357.jpg


c0035245_01170161.jpg


c0035245_01181309.jpg


c0035245_01191918.jpg


c0035245_01202287.jpg


c0035245_01211567.jpg


c0035245_01224036.jpg


c0035245_01233993.jpg


c0035245_01243446.jpg


この後、ゲリラ豪雨で撮影は強制終了。ほうほうの体で地下道に逃げ込んだ。夕立ちという、日本的なしとやかな夏の雨はもう戻ってこないのだろうか。今の日本は、気候すらも昭和・平成前期の頃とは変わってしまった。

そして、今回LOMOで撮った写真は、結局写真展には出さなかった。「目測ピント」であるという部分が写真展のお題だったのだけど、今回の撮影スタンスはLC-Aのその部分ではなく、隠し味的な「写り」の方だった。ちょっと方向性が違ったようだ。

結果出した写真は下のFBの投稿のリンクからどうぞ。



【使用機材】
・Olympus OM-4
・Zuiko Auto-W 35mm F2.8
・Lomo LC-A

・Ilford FP4 Plus


  

by hoq2 | 2017-08-08 16:30 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)

トラックバックURL : http://hoq2.exblog.jp/tb/26875337
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。