【NEX-7】 最終評価 レンズ編 4  Minolta MC W.Rokkor-HH 35mm1.8

NEX-7を導入してから半年余りが過ぎました。本ブログのおもな主旨は、「写真」という結果を紹介することにありますが、アクセス数が多いのは機材に関することをメインテーマにした記事です。ですが、ファーストインプレッション以降、まとまってボディやレンズを評価した記事を書いていませんでした。このままでは竜頭蛇尾になってしまうので、随時ファイナルインプレッションも書いていきたいと思います。

ボディ編に続き、各レンズについても不定期で上げて行きたいと思います。同時進行でEOS編もやっていきます。


NEXレンズ編の対象は2013年5月末時点で所有している以下のレンズです。

・Sony E 16mm 2.8 (ウルトラワイドコンバーターVCL-ECU1)
SIGMA 19mm 2.8 EX DN
Carl Zeiss Sonnar E 24mm 1.8
・HOLGA HL(W)-SN 25mm 8
・Minolta MC W.Rokkor 35mm 1.8 H-H (ミノルタMC=MDマウント)
・Contax Tessar 45mm 2.8 (ヤシカ/コンタックスマウント)
Sony E 50mm 1.8 OSS
・Contax G Carl Zeiss Sonnar 90mm 2.8 (コンタックスGマウント)
・Canon FD 400mm 3.5 S.S.C (キャノンFDマウント)
・Sony E 18-55mm 3.5-5.6 OSS

(以下EOSと共用 M42マウント)
・Carl Zeiss Jena Sonnar 135mm 3.5
・Chinon 28mm 2.8 MC
・Auto Chinon 35mm 2.8
・Chinon 55mm 1.7 MC
・Auto Chinon 135mm 2.8
・РУБИHAP ( Rubinar / ルビナー )500mm 8


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これもお気に入りレンズの一つです。ミノルタMFカメラは使ったことがありません。NEX-7の標準レンズとしてこのレンズを選び、初めてロッコールを手にしました。マウントアダプター「遊び」用ではなく、大真面目にNEX-7の標準レンズを検討し、ロッコール35mm1.8に行き着いたのです。

これを手にする前に純正のE50mm1.8は持っていましたが、やっぱりフルサイズに換算した50mm相当(35mm前後)の標準レンズは確保しておきたかった。入手を検討した時には純正のE35mm1.8(SEL35F18) が発売されたばかりでしたが、あんまり食指が動かなかったんですね。Eマウントの純正レンズとNEX-7の組み合わせで「赤味」が強く出ることに辟易していたのと、当時のSEL35の実売価格が4万円くらいと、ソニーEマウントの標準レンズとしてはやや割高感があった。それに、EOS用でコシナツァイスのPlanar 50mm1.4 を持っているので、NEXの標準には金をかけたくなかったという個人的事情があります。僕はAFレンズをマウントアダプターで使う気はしないので、必然的にMFレンズを中古で探すことになりました。

だから、SEL35F18よりも高いレンズはNG、3万円台もNG(それなら値下がりを待ってSEL35F18に行く)。開放値はF1.4かF2。この条件に合う中で最も実用性が高そうだったのがこのレンズでした。問題は実用品として状態がいい個体がどうやら少なそうだということ。コレクション品級は3万超えてしまいますし、そもそも実用上影響がある部分しか私は気にしません。そして折よくヤフオクでマウント指標の赤ポッチが欠けているということ以外は、状態が極めてよさそうなものがリーズナブルな価格で出ていました。私の場合は、赤ポッチなんて全く必要ありません。他にMC/MDマウントを使うことはまずなく、一度マウントアダプターをつけたらそのままなので。

この選択が正しかったことは初回の使用で確信しました。その時の日記はこちらです。レンズそのものの描写は予想以上で、シャープネスや逆光性能などはオールドレンズであることを感じさせない。一方で、開放付近のボケは今のAFレンズにはない文字通り「ほやけている」という味のあるボケ。最近のいいレンズはこのボケがシャープさを秘めた「トロ味」のような感じがするのですが、せっかくなのでやっぱりオールドレンズの味があった方がいいですよね。現代レベルで遜色がないことと、古き良き味のバランスが3:1くらいで前者寄りな所が、自分的にはストライクです。

また、例の「赤味」は予想通りまったくなし。旧ミノルタレンズはクールトーン寄りというイメージを持っていたのですが、このレンズはまさにそうだったようです。NEX-7ボディの暖色寄りの色出しと相殺されて気持ちのいいニュートラルな結果が得られます。「α」つながりは偶然でしょうが、相性はバッチリです。


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上の3枚のように普通に撮って普通に後処理してもいい感じの絵が得られるのですが、下の写真のようにオールドレンズであることを生かして、あえて銀塩的なあいまいさを出す後処理(この場合は彩度調整やモノクロ化、粒子の追加など)をする時にも非常に重宝しそうです。こういう時、現代のレンズだと「後処理しましたよー」みたいな嫌らしさがにじみ出てしまいがちだと思うのです。その部分では、今後このレンズにも仕事での出番があるのではと思います。

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【描写】 ★★★★★ 線のしっかり感なんかは結構ニコンっぽいのかなあと思いますが、繊細なボケ方などキャノンぽさもあって、色乗りなんかはライカっぽい。それがロッコールなのでしょうが、プロパーなミノルタユーザーではない自分が迂闊なことは言えないですね。ツァイスとキャノンEFを好んで使っている自分にも気持ちよく受け入れられる素晴らしい描写だと思います。古いレンズの場合心配される逆光性能や開放付近の描写も、最新レンズには及びませんが、十分現代レベルで通用します。先に書いたクールトーン寄りの色味など、NEX-7の標準レンズとしての相性も抜群。満点!

※このレンズには後期型のMDマウントタイプもあります。小型軽量化などの変化があるようですが、描写の差は分かりません。

【マウントアダプター関連】 ★★★★☆ 八仙堂のマウントアダプターをつけています。安いので恐らく中国製ですが、作りはしっかりしています。買った状態でそのまま装着して固すぎず緩すぎず。無限遠もしっかり出ます。一度ガードレールにぶつけてレンズとアダプターの接続にガタが出たのですが、説明書にガタがある場合やキツすぎる場合の調整法が書いてあり、その通りにしたら直りました(私はつけっぱなのでその時にキツ目にしました)。

ミラーレス一眼のフランジバックは短いので、厚みのあるマウントアダプターがほとんどです。このMC/MD用も例外ではありません。中空の単なる「筒」なので重さはたいして変わりませんが、全長は1.5倍くらいになってしまいます。仕方ないことですが、小さくまとめたい人にとっては、ここがマウントアダプターを使う際のネックの一つになります。個人的にもアダプターのせいで標準レンズとしては大振りになってしまっている点で★一つ減としておきます(実はそんなに気にしてませんが)。

【操作感・デザインなど】 ★★★★☆ プラスチック鏡胴などなかった時代のレンズなので、当然オール金属です。日本の工業力が最も高かった時代のものでもあるので、非常に工作精度が高い。間違いのない素晴らしい造りです。「本物の」MFレンズなのでヘリコイドの操作感は抜群。私はこの点ではAi-sニッコールが最高だと思っていますが、匹敵します。中古でしか手に入らないレンズなのでこのあたりは個体差があるでしょうが、私のレンズはアタリのようです。オーソドックスなデザインなので、NEX-7につけても違和感なくかっこいい。フードはこのレンズ専用の純正品を本体と別に入手しました。内側に起毛のあるラッパ型のメタルフードです。minoltaの旧ロゴもかわいい。やっぱりいいよなあ、MF時代のものは。

唯一引っかかる点は絞り環の開放F1.8の次が2ではなく2.8なことです。もちろん手動で機械的に絞りを動かす昔のレンズですから無断階で絞りを設定でき、F2がないわけではありません。が、1.8と2.8の間のみ中間絞りのクリックストップがないので、実写で間を使うことは事実上ありません。開放1.8という中途半端なスペックですが、F1.4ではなくF2感覚で使うこととなります。

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【サイズ】 ★★★☆☆ マウントアダプター抜きでは一般的なMF35mmF2の大きさ・重さです。だから何の違和感も問題もないのですが、純正のSEL35F18を基準にすればでかすぎるということになります。実際に使っていて大きさ・重さに辟易したことはないですが、もちろん「わあかる~い」とも思いません。★3つくらいにしておきましょうか。

【総評】★★★★★ 
客観的に評価すれば、マウントアダプターを使うことやMFだということなど「そもそも論」で引っかかってしまいます。ここはそういう評価をするブログではありませんので、個人的評価で満点です。予算を度外視すればZeiss Touitの32mmをはじめ、もっといい選択肢はいくつかあるでしょう。でも、ツァイス信者の私ですが、Touit32mmに置き換えたり買い足す気にまったくならないほどこのレンズが気に入っています。


【関連記事】

<ファイナルインプレッション>
【NEX-7】 最終評価 ボディ編
【NEX-7】 最終評価 レンズ編 1  SIGMA 19mm 2.8 EX DN
【NEX-7】 最終評価 レンズ編 2  Carl Zeiss Sonnar 24mm 1.8 ( SEL24F18Z )
【NEX-7】最終評価 レンズ編3  Sony E 50mm 1.8 OSS ( SEL50F18 )

<ファーストインプレッション>
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NEX-7 買った!【街頭スナップ実践編】 
 NEX 16mm用 ウルトラワイドコンバーター
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【Nagano Snapshot】 蓼科1 白樺湖 (NEX-7のホワイトバランスに物申す)

おもな作例
写真(Naganao snapshot)  
写真(Street Snap)





Minolta MC、MDレンズ→SONY NEX Eマウント用 マウントアダプター

Minolta MC、MDレンズ→SONY NEX Eマウント用 マウントアダプター


   

by hoq2 | 2013-06-15 06:22 | カメラ | Trackback | Comments(1)

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Commented by Masa at 2015-09-13 15:12 x
Minoltaの血がSonyに流れてることすら忘れてました。六甲山からの水でレンズを磨いてたのですね。Canonは観音から来てることは意外と知られてないかも。