「ほっ」と。キャンペーン

【21st Century Snapshotman】2016.12.25 クリスマス・デーのアメ横・上野公園 


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アメ横に初めて行ったのは、ミリタリー少年だった小5か小6の頃だ。お目当てはもちろん、中田商店で、初めて買ったのは弾痕のような穴が空いた米第1騎兵師団のウールジャケット(500円)だったように記憶している。近隣には、僕のソウルフード(札幌ラーメン「えぞ菊」の味噌)もあるので、東京を離れた今もアメ横にはちょくちょく立ち寄る。

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ここは、街頭スナップの舞台としても僕の定番である。特に、街頭スナップの一ジャンルと言えるほど、これまた定番化している「群衆」を撮る場所として、真っ先に候補に上がるのがここだ。あるいは、一般的には渋谷のスクランブル交差点もまた群衆撮影の定番であろうが、僕は新聞カメラマン時代に命じられて撮った以外には「渋谷の群衆」を撮ったことはない。渋谷は幼少時に過ごした町のターミナル駅で、上野は10代後半以降に過ごした町のターミナルである。どちらにも愛着はあるのだが、今現在現実として目の前に現れる人々や風俗に肯定感や愛情・愛着を感じるのは、スクランブル交差点やセンター街よりもアメ横や上野公園の方である。それにはたいした根拠はなく、個人的な感覚の問題に過ぎない。

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昨今の東京都心はどこへ行っても外国人観光客が多いが、アメ横に限っては、国際色豊かなのは昔から変わらない。観光客よりも、在住外国人の日常の買い出しが多いという印象も、今も昔もあまり変わらない。僕は生まれがビルマ(ミャンマー)なのだが、記憶には全く残っていないものの、大人になってから何度か訪問したことがある。アメ横へのある種の共感は、そこからも来ているかもしれない。

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今回の写真は昨年(2016年)の12月25日、クリスマス・デーに撮ったものである。年末から最近(2月中旬)まで結構忙しく、アップに2ヶ月弱かかってしまった。フィルム撮影という今時面倒くさいことを継続するために最も大事なことは「未現像フィルムをためない」ことだと思っている。このブログにUPすることが当面のゴールである以上は、もっとスピーディーにUPしないといけない。

それはともかく、日本のクリスマスが事実上イブで終わるとはいえ、上野・アメ横のクリスマス感のなさは見事であった。既に歳末の大混雑の兆しが見えていて、むしろ日本の年末年始のムードがたっぷりであった。形だけ・雰囲気だけ豪華な日本のクリスマスに辟易としている自分には、これもまた「ちょうどいい」のが、下町である。

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本格的にモノクロフィルムでの街頭スナップを再開して間もなく1年になろうとしている。フィルム撮影は、デジタル撮影に比べてイニシャルコストが安いがランニングコストは高い。両刀使いの自分としては、フィルム代・現像代になるべくお金をかけたくないので、基本フィルムではカラーはやらず、モノクロフィルムの自家現像のみ(コスト面だけでなく、カラーは純粋にデジタルに分があるという持論もある)。また、銀塩プリントはせず、デジタルスキャンとインクジェットプリントで仕上げる(私の腕では今やその方がきれいに仕上がるという現実もある)。もっとも、99%はスキャンしてネットに上げて終わり。プリントまでするのは稀である。

このようなフィルムとの付き合い方で唯一まとまったコストがかかるのは、フィルム代だ。今やアナログレコードのようにマニアックな趣味の領域に固定化された感があるフィルムは、往時に比べて1.5倍から2倍くらい高い。35mmフィルムの36枚撮りが、1本500円〜700円というのが僕の感覚だが、実際には900円〜1200円といったところだ。そこで、少しでも往時のコスト感に近づけるため、僕は学生時代に逆戻りして長巻フィルムを使っている。30.5mのフィルムをフィルムローダーにセットして自分でパトローネに込めていくと、36枚撮りで約20本取れる。僕が常用しているイルフォードHP5プラス(ISO400)とFP4プラス(ISO125)だと、1本あたりのコストは600〜700円となる。

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ただ、このやり方は、色々なフィルムを使いたいという人には向いていない。今の自分の場合は、それほど実験的習作主義ではなく、安定したクラシック品質のフィルムにくっついていたいので問題はない。定番モノクロフィルムといえばTRI-Xなのだが、HP5なのは、単純に今はTRI-Xが高すぎるからである。また、最初はISO400固定でHP5一本だったが、その後、ISO100相当のFP4プラスも併用している。それにはインスタマチックカメラの導入が関係している(それに関する詳しいいことは、【126フィルム インスタマチックでスクエアフォーマット】 ローライ A26復活への道 をご覧いただきたい。今回もローライA26とライカ&コンタックスを併用して撮っている)。

いつも同じフィルムで撮るとはいっても、増感・減感をすることにはやぶさかではないわけで、夕暮れや夜間のスナップではHP5をISO800に増感しているし、A26で撮影する時はFP4をISO64相当に減感している。今回は晴天だったが、ガード脇・ガード下のアメ横はいつも暗いので、ISO200で撮りたかった。HP4(ISO400)を減感するか、FP4(ISO125)を増感するか迷ったが、後者を選択。標準よりも柔らかめのネガか硬めのネガかという選択だったわけだが、増感=硬めはアメ横・上野公園という場所には合っていたと思う。ただし、かなり固い描写をするエルマーM50mmで撮った写真は、特にハイライトの白飛びが粗っぽいレベルまで行ってしまった。それも決して嫌いではないのだが。

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不忍池を経てアメ横に戻る。アメ横センタービル内で、ささやかなクリスマスの残滓を見た。

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【使用機材】
・ライカM6TTL
・エルマーM50mmF2.8
・Mロッコール90mmF4
・コンタックスS2
・ディスタゴン25mmF2.8
・ディスタゴン18mmF4
・ローライA26


      

# by hoq2 | 2017-02-19 16:42 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)

神に近い存在 犬たちに感謝を込めて

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これまで、雑誌やwebの連載で、数多くの犬の飼い主さんに、愛犬に寄せる思いをインタビューしてきました。現在も『THE PAGE』で、「愛犬10年物語」という連載を書かせてもらっています。

本来、取材者はあまり自分のことをひけらかさない方が良いと思います。でも、先日3回目の愛犬との別れを経験し、どうしても書き留めておきたい思いがあり、純粋な気持ちが日常に埋没しないうちに、ここに書くことにしました。

初めての犬を迎えて今年で15年目になります。そのゴースケ(フレンチ・ブルドッグ)は3年前の2014年10月に、近所を彷徨っていたのを保護した老犬の「爺さん」(雑種)はそれに先立つ2010年の1月に、そして、つい先日の2017年2月、実家のマリー(ゴールデン・レトリーバー)が旅立ってしまいました。マリーへの思いは、その翌日にフェイスブックに書かせてもらいました。



FBにも書いたように、マリーは心優しい純真無垢な犬でした。浅間山のふもとの静かな環境で、最初は老夫婦と、後には老母と二人、そよ風に吹かれながら静かに暮らしていました。戦前生まれの両親です。今風の理にかなった躾とは無縁で、色々な人にご迷惑をおかけしたのも事実です。僕はいつもいくつかのことを口を酸っぱくして母に直すよう、やめるよう、指摘してきました。でも、結局みんなが優しく微笑んで許してくれる、誰もが愛してくれる、そういう存在がマリーでした。物事は表裏一体であり、「甘い!」と言いたくなる育て方も、その明るい無垢な性格の背景にあることを、周りの心優しき人々は分かってくれていました。同じ親のもとで育った僕自身、それが母の愛情の寄せ方であり、ある種の正論を凌駕する真心であることは、生涯幸せに満ちた姿を見せてくれたマリーのおかげで今は良く分かっています。

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マリーの亡くなったタイミングの「優しさ」については、FBに書いた通りです。「ずっと一緒にいようね。そのために少しだけ頑張ろうね」というのが、人間の思いです。そういう智慧というか、オトナな部分を交えて生きていくのが人間です。でも、動物たちは「ああすればこうなる」と理詰めで考えて生きているわけではありません。もちろん、マリーも「ママやコースケたちが大変だから、先に行って待っているね」という自覚があったわけではありません。ただひたすら、愛を与えること、受け止めることに純粋で全力だったから、それが自ずと結果に表れたのだと受け止めています。もっと長生きしてもらいたかったという思いは変わりませんし、正直、飼い主としてのさまざまな後悔もあります。でもそういうことが素直に俗っぽいことだと思えるほど、マリーの愛は神に近い所にあります。必然ではなく、自ずと然る。その無為自然な「愛」が、人間界で神と呼ばれるものなのだと、私は思うからです。

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マリーの死に際しては、ほかにも美しい偶然がいくつもあったんですよ。マリーには家族以外にも大好きな人が何人もいたのですが、その一人のトリマーのお姉さんには、なかなか取れない直前の予約がなぜかすんなり取れて亡くなる直前に会えました。また、実は亡くなった原因とは全く別の脂肪腫の手術を直近に予定していたのですが、そのまま全身麻酔と手術を受けていたら、もしかして今回の心臓の出血がその時に起きるという結果が待っていて、僕らは自分や今も大いに信頼している先生を恨んでいた結果になっていたかもしれません。そんな悲しいことを優しいマリーが許すはずはないのです。

火葬の予約の際にも、こんなことがありました。夜中に遺体となって自宅に帰ってきて、母はいたたまれなかったのでしょう。できればすぐに翌日に火葬したいと言いました。僕はその願いを聞き入れて「個別葬で拾骨ができる」ことを条件に、その中で一番うちらしい質素な所を探して朝一番で電話しました。すると、「たった今、別の予約が入ってしまいまして、早くて明日の午前中になります」とのこと。本来ならいったん切って母の意向を聞いたうえで、他も当たるべきでしたが、僕はなぜか2つ返事で「では、明日の午前中にお願いします」と返答していました。母もすんなり、「ああ、良かったね」と言いました。俗っぽい言い方をすれば、もう1日だけうちにいたかったマリーの導きというふうに思います。火葬後、母も「何もかもきれいに済んだね。最後、1日うちで過ごすこともできたし」と言っていました。人間は、なかなか人の本音が分かりませんし、踏み込めません。自分のためというより、僕たちを思うマリーの思いが、これもまた「思いが通じた」というよりは、「自ずと然る」形で現われたのだと僕は強く信じています。

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火葬の帰り道、母と僕と妻、そして、まだ僕たちと現世で寄り添ってくれているマメと4人で街道沿いの宿場町を散歩しました。その宿場町の入り口に神社があるのですが、そこをお参りして街に出る鳥居をくぐろうとした瞬間、多分、僕の体についていたのでしょう、マリーのフワフワな毛が一塊、風に乗って青空に向かって舞い上がっていきました。まるで、4人で心穏やかにまた歩み始めたのを見届けて安心したかのように昇っていきました。これはさすがに僕の思い込みでしょうが、そういう偶然めいたこともありました。

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次の晩、夢というよりは、未明に目が覚めた僕の頭の中にふわっと浮かんだイメージだと言った方が正確かもしれません。春爛漫の木立に囲まれた庭園の白いゲートが開いて、そこをマリーが尻尾を振りながらくぐっていきます。いつの間にか、傍らにゴースケがいて、マリーは優しい目でゴースケを見ていました。ゴースケは一瞬僕の方を楽しげな表情のまま見て、そのまま庭園の奥に入っていきました。そこからちょっとイメージが飛んで、妙に体つきと動きが若返った父が、マリーやゴースケ、他の動物たち(そこに爺さんがいたかは分からないけれど)と楽しげに走っているのでした(笑)。まあ、これは、僕の願望が作り上げたイメージに過ぎないと思います。でも、夜中に自分の妄想で笑顔になれたのも、マリーやゴースケ、爺さんたちの純情ゆえの「自ずと然る」神の配剤的なものだったのだと思っています。

そして、自分で言うのは口幅ったいのですが、今、僕はやっと心が清らかな大人になれたのかな、と思います。純情な犬の心は、現世から去ると、僕たち飼い主の心に宿ります。爺さんからは悟った鷹揚さを、ゴースケからは無垢な感性を、マリーからは純粋な優しさをもらいました。今までは、まだそれらが僕の心の奥から出ることは少なかったかもしれません。今は、3つの魂を明確に感じることができています。そして、もうしばらく、この心のままに4人で現世を歩いていきたいと思っています。

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# by hoq2 | 2017-02-17 13:18 | 日記 | Trackback | Comments(0)

【スノーシュー】2017 1/23 雪深き菅平


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僕が暮らしている信州では、冬、牧場がスノーシューコースとして開放されている。今回2度目の訪問となった菅平牧場もその一つだ。今回は、いつも山歩きに連れて行っているフレンチ・ブルドッグのマメに加え、実家のゴールデン・レトリーバー、マリーも連れて行った。

2016年中は今期も暖冬・雪不足かと、雪を求めて標高2000m以上まで上がったりしていたが、年が明けて1月も半ばを過ぎた頃には十分な積雪となった。この日の菅平もかなりの深雪で、しかも全く足跡のないまっさらな雪であった。スノーシューを楽しむには最高のコンディションである。

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しかし、雪を楽しめるのは、スノーシューを履いている人間と体重の軽いマメだけで、肥満のゴールデンのマリーにとっては、苦行であった。駐車場前でいきなり雪にはまって行動不能に。みんながつけたトレースをズボズボと、一歩ずつかろうじてついてくるマリーであった。

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菅平牧場は、このようにスノーシューのコースとして正式に開放されている。浅間山を望む四阿山・根子岳のふもとのなだらかで広大な雪原。スノーシューの王道を楽しめる場所だ。

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ナンチャッテ冒険家の某氏よりもよほど精悍な表情で雪と戦うマメ。それに対し、某氏ばりにグダグダ感たっぷりのマリーである。道具よりもまずは体重を減らすことが大前提ではあるが、指の間に絡まる雪玉を気にするので、次回からはマメも履いている「PAWZ」を履かせることにした。


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晴れ間が覗いたり、雪がちらついたりする不安定な天気。小一時間歩いて、第一目標のあずま屋が見えてきた。ここでいつもの昼食のマルタイ棒ラーメンを食べるべく、先を急ぐ。

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あずま屋に着くと、急に吹雪いてきた。数日前に同じ長野県内の野沢温泉スキー場でオーストラリア人一家が遭難して雪洞を掘ってビバークしたというニュースがあったが、まさにそんな趣きであった。

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当初は、ここから今まで歩いてきた「白樺ループコース」を出て「パノラマコース」に入る予定だった(上の方の画像の地図参照)が、さっさと食事を済ませ、まっすぐ駐車場に戻ることに。牧場を出て車道を歩く最短コースを選んだ。

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車道を半分ほど進むと雪が止んできたので、再び牧場内へ。

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予定の半分ほどの歩きとなったが、雪の質・量ともに良く、十分に楽しめた1日となった。

【使用機材】
・EOS7D Mark2
・EF-S 10-18mm 4.5-5.6 IS STM
・SIGMA 17-70mm 2.8-4 DC (Contemporary)
・EF-S 55-250mm 4-5.6 STM


                        

# by hoq2 | 2017-02-02 22:44 | 登山・スノーシュー | Trackback | Comments(0)

【スノーシュー】北八ヶ岳 縞枯山・茶臼山 (2016.12.28)

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八ヶ岳の麓にある標高1,323mの山荘に住んでいる。昨季に続いてこの冬も雪が少なく、2016年の年末はほぼ積雪なし。ただし、これを書いている2017年1月14日夜現在は、まとまった雪が降っており、南向きの斜面にある我が家の敷地にも結構積もっている。

雪が多すぎるのは困るが、スノーシューを趣味にしてから、ある程度の積雪を期待するようになった。しかし、うちのあたりは気温は北海道並みに低いのだが、太平洋側の気候なので、豪雪地帯というほどではない。それでも、どんなに雪が少ない年でも、標高2,000mまで上がればまとまった雪がある。雪が少ない年末ではあったが、どうしても年内に初歩きをしたかったので、北八ヶ岳ロープウエイに乗って2,237mの山頂駅に降り立った。

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有名な場所なので詳しい説明は省くが、ロープウエイで気楽に来れることもあって、北八ヶ岳一帯は冬山の入門のような場所である。我々のような必ずしも山頂を目指さないトレッキング&スノーシュー派にもちょうど良い。日帰りできるコースがいくつかあるが、今回は縞枯山荘から登山道に入って縞枯山と茶臼山の山頂を経て、縞枯山を巻いて山頂駅に戻ってくるコースを選んだ。れっきとした2000m超えの冬山なので、油断大敵である。

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このピークを登りきった先が縞枯山山頂。看板に従って、樹林帯に入っていく登山道へ折れる。

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いつもは、フレンチ・ブルドッグのマメを連れて山を歩くのだが、今回は人間だけ。ロープウエイに犬は乗せてもらえないし、そもそも八ヶ岳の尾根でのペット連れは自然保護等の見地から眉をひそめられるとのこと。僕も新聞記者時代に乗鞍の高山植物が犬のおしっこで巨大化した?なんていう問題を取材したことがあるので、そのあたりは十分理解はしているつもりだ。でも、人間の行動や糞尿はOKで犬はダメだというのは差別的にも感じる。人の排泄よりも犬のマーキングの方が野生動物の生態に影響を与えやすいとかそういう話も考慮したうえでも、そう思う。だからといって、ダメだという意見が優勢な場所に無理やり犬を連れてくるつもりはないし、そもそもうちの12歳の老犬に零下20度の世界は過酷である。

さらに、縞枯山に向かう結構な急勾配を登りながら、これは小型犬にはきつかろう、とも思った。今回新調した妻のスノーシューはバックカントリー対応のヒールリフト付きで、前をすいすいと登っていく。僕が履いているのはそこらのスポーツ量販店でもよく目にする入門用のモデル。ヒールリフトがない分、アキレス腱とふくらはぎの筋肉に負担がかかる。でも、鍛えればずっと楽に登れそうではあった。なので、ここが登れるのなら、特に買い換える必要はなかろう。そもそも、僕が子供の頃カナダではいていたスノーシューは、木と動物の皮だけでできたテニスラケットみたいなものだったが、昔はそういうのしかなかったわけだし。すれ違った壮年の夫婦が、僕らも以前履いていた激安スノーシューだったのも、僕は見逃さなかった。とまあ、そういうことを考えるくらい、縞枯山の登山道は僕らのホームエリア屈指の急勾配だった。

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苦しい登りが終わって尾根に抜けると、立ち枯れの木々と雲上の透き通った空、ダイヤモンドダストの別世界が広がる。

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しばらく尾根を歩くと、縞枯山山頂と茶臼山へ向かう分かれ道に出る。まずは縞枯山山頂へ。

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縞枯山山頂。正面に茶臼山。奥の南八ヶ岳は雲に隠れていた。わざわざ厳しい冬に山に登る意味の一つは、やはり突き抜けて清涼な、この別世界に身を置く神聖さにある。

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しかし、山頂というものは、たいてい強風にさらされ、決して居心地の良い場所ではない。ここも体感で零下40度くらい。短時間で集中して堪能し、次に向かうのが吉である。一旦鞍部に降りて、山頂から正面に見えた茶臼山に向かう。茶臼といえば円柱形だが、これはどちらかというとプリン山である。

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茶臼山山頂。南八ヶ岳は、やはり雲がかかっていて見えない。遠く、北アルプスの頂が雲海の上に見え隠れする。眼下には樹海。こうして見ると、富士の樹海にも見劣りしない。八ヶ岳はもとともと富士山よりも高かったが、それに嫉妬した富士山が頭をかち割ってしまい、今のキザギザな形になったという伝説がある。八ヶ岳のふもとから稜線をずっとだどっていくと、確かに元は富士山のようなきれいな円錐形の山だったのでは?というイメージが湧いてくる。実際、大昔は本当にそうだったらしい。

「昔は八ケ岳の方が高かった」というこの話は単なる神話ではありません。地質学的には八ヶ岳は130万年前に産声をあげた古い火山で、20万年ほど前には阿弥陀岳を中心とした成層火山が形成されて、標高は3400M程だったと推測されています。一方、富士山はそのころやっと誕生した新しい火山で、小御岳火山がやっと標高2千数百M程に成長した頃だろうと、推測されています。THREEPEAKS YATSUGATAKE TRAIL ブログ「【八ケ岳百物語】 その2 「八ヶ岳は富士山より高かった」より

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さて、いつものごとく昼はインスタントラーメンを食べるのだが、茶臼山山頂も極寒なので、鞍部に戻ってからバーナーを出す。ここで、痛恨のミスに気づく。箸がない!小枝を拾って代わりにするが、微妙な反りによりつかみにくく、針葉樹特有の松ヤニっぽい味もする。これまで「ただの木の棒じゃん!」と箸をバカにしていたが、ここで我が身の不見識をお詫びしたい。

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今回も持ち歩きやすさで選んだマルタイ棒ラーメン。具はソーセージとほうれん草。山では、温かいものが食べられればそれで良い。あとはロープウエイ駅までの下りなので、ちょうど良い腹ごなしである。

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ロープウエイ駅が近くなった頃に、北アルプスが雲上に頭を出した。

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そして、ロープウエイの乗り場に着くと、八ヶ岳を覆っていた雲が消えていた。僕たちの2016年は、こうして終わった。

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【使用機材】
・EOS7D Mark2
・EF-S 10-18mm 4.5-5.6 IS STM
・SIGMA 17-70mm 2.8-4 DC (Contemporary)
・EF-S 55-250mm 4-5.6 STM


                      

# by hoq2 | 2017-01-14 22:26 | 登山・スノーシュー | Trackback | Comments(0)

【21st Century Snapshot Man】2016 10/19 東伏見−三鷹(UnknownTowers)

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最近は、仕事の関係でこれまであまり縁のなかった西武線・中央線沿線の練馬や西東京、吉祥寺、三鷹といったあたりに行く機会が増えた。僕の今のTokyo Snapshotは、仕事で来たついでに周辺の町を歩くことがほとんどなので、今まで街頭スナップ的に未開拓だったこれらの町を、以下のように少しずつ開拓している。





今回は、西武新宿線の東伏見駅から南下して武蔵野市役所前を経由して三鷹駅まで行き、再び東伏見に戻る、というコースを歩いた。馴染みがないわけではないが、あらためてカメラを持って歩くのは初めてのエリアである。特に三鷹駅は、メジャーな割にほとんど降りたことがない。

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武蔵関公園を抜けて青梅街道に出た。住宅の合間にバベルの塔が覗く。特に意識しているつもりはないのだが、僕は給水塔とか、清掃工場の煙突とか、そういう「無名な塔= Unknown Tower」をよく撮るようだ。フロイト的解釈をすれば、「屹立」に対するリビドーのようなものか。

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今回、何度も撮ってしまった立方体のバベルの塔の正体は、「武蔵野クリーンセンター」の煙突である。つまりは清掃工場、もっとはっきり言えばゴミ焼却場である。こういう「臭いものに蓋」的な言葉の言い換えにはうんざりする。日本の最も悪い所の一つだ。

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実は三鷹駅を目指したのには理由があった。この日履いていたスラックスって言うんですか、僕は「マジメズボン」と呼んでいる、チノパンというか、そういう少し真面目な仕事の時に履くズボンが、撮影開始前に内股からザックリ裂けてしまったのだ。しゃがんだ拍子にビリっと。それで、ちょうどユニクロとかではないまともなジーンズが一本欲しかったので、買って履き替えることにしたのだ。検索すると、三鷹駅の南側にジーンズ屋があるようなので、そこを目指した次第。その間、内股は裂けたままなので、おじいさんが僕を見てビクッとしたりしていた。警官に会わないように会わないようにと祈りながら歩き続ける。あいつら、ちょっと変わった身なりをしているとすぐ職質かけてくるからね。

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ここからは、無事に新品のEDWINに履き替えている。ところで、EDWIN=「江戸の勝利」って知っていましたか?エドウィンは、本社が日暮里の繊維街の近くにあるれっきとした日本企業なのだ。買ったお店は少し懐かしい感じがする80年代っぽい、町のジーンズ屋さんであった。そういう店で買うにふさわしいブランドというものがある。

東伏見方面に戻る。

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【使用機材】

・ライカM6TTL
・ズマロン35mmF3.5
・エルマーM 50mmF2.8
・ミノルタ Mロッコール90mmF4
・ミノルタCLE
・カールツァイス ビオゴン28mmF2.8
・ローライA26


             

# by hoq2 | 2016-12-31 18:57 | 写真(Street Snap) | Trackback | Comments(0)